2005年09月22日(木曜日)
1249.書けない事・書く事
ここしばらく、事務所で仕事をしていることが多い。
出張している時より事務所で仕事をしている時のほうが、
何倍もの量の仕事が出来る。
これは仕方ないことなのだが、
出張中は、出張の目的である仕事以外はほとんど出来ない。
出張の時でも、飛行機とか新幹線に乗っている時は極力パソコンを叩いて、
たまっている仕事をするが、
それでも、飛行機は離着陸の時はPCの電源を入れられないし、
新幹線の時は、たいてい駅弁を食べたりして、
そんなに長い時間は出来ない。
タクシーに乗ったり、営業車に乗っていたりする時も無理。
乗り物酔いはしないほうではあるが、
横Gと前後のGが絶え間なくかかる走っている車では、
鈍い私でも、さすがにパソコンは出来ない。
歩いている時はもちろん出来ないし、
飛行場で時間を待つ時も、
駅のホームでもそれなりの時間があれば、パソコンを開くが、
まとまった量の仕事は出来ない。
まとまった仕事は、ホテルに入ってからか、
家に帰り着いてからとなる。
夜は、ほとんどの場合ビールを飲むので、これは結構きつい。
その反対に事務所にいると、
訪問客がある時間以外、ほとんどの時間をパソコンを叩いたり、
打合せをしたり、たくさんの指示を出したり、
交渉をしたり、たくさんの仕事が出来る。
出張中に比べると多分10倍の仕事量であろう。
こう書くと、ちょっとオーバーに聞こえるかもしれないが、
本当に、事務所にいる時の私は、嵐のように仕事をしている。
(目撃者はそれをよく知っている。)
このコラム、事務所にいる時のほうが書かないことが多い。
正確に言うと、書けない事が多い。
忙しいから書けない訳ではない。
書ける事柄が少ないのだ。
このコラムでは、書かない“事”を決めている。
相手のある仕事については、その人についても、
仕事の内容についても、ほとんど書かない。
直接のビジネスの相手であっても、
銀行さんなどの間接的な仕事の相手であっても、
相手にどんな都合があるのか私には分らないので、
ほとんどの場合、書かない。
相手にどんな迷惑がかかるか分らないから、書けないのだ。
仕事のことでは、現在進行中のこともほとんど書かない。
会社ではたくさんのこと、
例えば色々なプロジェクト、新しい商品企画などが同時進行で進んでいるが、
そのどれも、何も書けない事が多い。
一応、社内秘なのだ。
社内のスタッフの事もほとんど書かない。
書こうと思うと、どうしてもその人の評価が入ってきてしまうし、
社員の社内評価を公表することは出来ない。
書いたとしても、結婚式のこととか、遊びに関わることとか、
仕事に関わる部分があってもその人のポジティブな部分だけになってしまう。
そういう意味で公平に欠けたことは書けない。
仕事上のことで書けることは、
すでに発表されていること、世に公表したこと、商品で言えば発売を開始した物、
快洗隊の店舗の建築状況などは、
すでに誰でも見ることが出来る状態なので、ちょくちょく写真入りで書く。
もう一つ書かないと決めていることは、家庭のこと。
本当は書きたいことだらけなのだが、
これは私にとっても、家族にとっても純粋にプライベートなことなので、
極力書かない事にしている。
(孫は時々登場するが、これは御愛嬌。)
こうして、一日中、事務所で鬼のように仕事をしている日は、
書ける事がなくなってしまうのだ。
仕事と言っても外国に出張すると、
珍しいことがいっぱいあるので書きたい事だらけとなる。
だから、かなり書くが、
それでも、ビジネスの具体的な部分についてはやはり書けない。
もっと広い意味での私の考え方とか、ものの見方については、かなり書くが、
それでも、誰かを直接批判する内容にならないように、
かなり気を使って書く。
また、自分の事について書くにしても、
自分のやったことについての自己弁護は、大変みっともないことであるし、
自分のやった事に対する反省を持てないという、
社会人として恥ずかしいことなので書かない。(つもり?)
自慢話は書く。
おかげで、自分自身については、自慢できるような事が少ないので、
たまにあれば、嬉々として書くのだ。(^・^)
面白かったこと、嬉しかったこと、遊んだこと、感動したこともいっぱい書く。
楽しい話しは書いていても楽しいし、多分読んでも楽しいと思うので、書く。
例えば、
私はここしばらく、またお腹が出てきたようで、
ちょっとウェストを大きくしたズボンを作った。
それで、お腹が苦しくなくなったことは助かったが、
お腹に力を入れたりして、腹を少し引っ込めるようなことをすると、
ズボンが落ちそうになるのだ。
この間、新幹線に乗ったとき、
荷物棚に乗せたカバンから何かを取り出そうと、
手を大きく上げた時、なかなか取れなかったので、ついお腹に力が入ってしまった。
それで、無抵抗状態で、ズボンが落ちた。
落ちたと言っても、
パンツが全部見える程度で
ハッシとズボンを押さえることが出来たので、
上は背広、下はパンツ一枚という最悪の事態は避けられた。
しかし、私は、
その日、大事な交渉の仕事で東京に行くところであったので、
戦闘モードの時の“赤いパンツ”を履いていたのだ。
と言っても、もちろん真っ赤ではない。
赤い色が模様に入っているという意味の“赤いパンツ”だ。
満席の新幹線の中で、
あの姿を誰も見ていなかった訳がないのに、
誰も知らん顔をしていたのは、日本ってすごくヘンな国だと思った。
あれが中国だったら、私が傷つくのも構わず、最低10人は笑い転げたに違いない。
そういう意味では日本で良かった。とも思うが、
私の赤いパンツを見て、表情一つ変えないのは、
それも結構、私的には傷つくものだ。
と、ま~こんな事ならいくらでも書ける。
誰も傷つかないから。
書けないだらけで、一日を過ぎてしまうと、
寝る前にパソコンに向かっても、本当に何も書くことが出てこないことがある。
書けないときに、書けないという事を、書けるお話でした。
これは、3年ぐらい前にドイツに行ったとき、
一日だけの休暇に、ライン川下りを観光したことがあるのだが、
その船上に、巨大なお腹をしたドイツ人がいて、
私を見ると、親しげに近づいてくるので、
しょうがなく撮った記念写真です。
この人のお腹を見れば、私の出っ腹など幼稚園クラスである。