谷 好通コラム

2005年07月23日(土曜日)

1216.セントルイスから

実は、私とトニーは、メールでやり取りしている時、
「トニー」「ヨッチャン」と呼び合っている。
今回一緒に来た谷専務がそれを知って、
「私は“キヨチャン”で仲間に入れてください。」と言いはじめて、
この出張、アメリカでは、
「は~い、トニー」
「ヨッチャンおはよう~。」
「キヨチャンありがとうね。」なんて調子でやっていて、
決して名古屋の部下には見せられない状態なのです。(^・^)

 

ロス アンジェルスからセントルイスまでの飛行機はひどかった。
MD81の一番後席、まるで牢屋に閉じ込められたような状態で3時間とちょっと、
耳元でグワングワンと鳴くジェットエンジンに悩まされながら、
セントルイスに到着したのは、
午後5時を過ぎていた。

 

ロスとセントルイスでは2時間の時差があるので、
朝8時に起きて、10時空港を出て
午後12時にロスを飛行機が飛び立って、3時間余飛行機に乗り、二時間の時差があって、
セントルイスでは午後5時過ぎとなったわけだ。

 

アメリカで、西海岸から中西部のセントルイスまで飛行機で行くだけで
丸一日かかってしまった。
やっぱり広い国である。

 

セントルイスとは、五大湖の西南の方にあって、
ミシシッピー川を使った交易で出来上がってきた街らしい。
ルイ・アームストロングの名曲「セントルイスブルース」で有名である。

 

セントルイスの空港で、
TEXASのサンアントニオから
わざわざ出かけてきてくれたボブさんと待ち合わせるが、
なかなか現われない。
「どうしたのかな?」と、しばらく待っていたら、
表から、ボブさんが歩いてきた。

 

何ヶ月ぶりかの再開に、早速、硬い握手。
と、ボブさんの手の平がびしょびしょである。
私達は
到着客出口で待っていたので、てっきりそこから来るものだと思っていたが、
ボブさんの降りた場所は別のターミナルビルであったらしく、
それに気がついたボブさんは、私たちのいるターミナルまで走ってきてくれたようだ。
ターミナルからターミナルの距離は3マイルあり、
3マイルとは約5キロだ。
到着時間から現われた時間からすると、
約5キロを30~40分ぐらいで走った事になる。
大きな荷物を両手に持って、約5キロ走ってきたとは、
なんという神経。なんという体力。なんという真正直さ。
私たちでは考えられないことである。

 

彼のシャツの上から見える体型はアーノルドシュワッツネガーそのものである。
彼等の体力は、我々のような者からは想像できない何かがあるのだろう。
いずれにしてもボブさんは誠実さのカタマリのような人だ。

 

彼と会ったのはこれで二回目である。
一緒のトニーも二回目である。
なのにトニーとボブは、
もう何十年もの親友のように信頼しあったように話をしている。

 

前回、サンアントニオで洗車の展覧会ではじめて会ったあと、
ボブの洗車場を案内してもらってから、
インターネットで何回もメールのやり取りをして、
信頼を深めたのだろう。

 

今回、私がセントルイスに洗車と洗車の機会を見に行く事になって、
ボブまでわざわざやって来てくれた。
人の縁とは、すごいものだ。
というよりも、トニーの人脈作りの力はすさまじいほどのもので、
超能力と言ってもいいぐらいに思える。

 

仕事先の近くに取ったホテルに入る前に、
まず腹ごしらえ、
ボブが探してくれたセントルイスで一番美味しいというレストランに行く。

 

仲良くメニューで料理を選ぶトニーとボブ。
とても会ってから二回目とは思えない。

 

 

バーでみんなの写真をとっていたら、ボブがふざけてカメラを向けた。
写真の撮り合いである。
向こうの写真が出来たら、きっと送ってくれると思うので、
そのときはぜひ載せたい。

 

 

翌日、つまり昨日、つまり7月22日、午前中から午後にかけて仕事をして、
セントルイスをあとにする。
今度はニューヨークだ、

 

飛行機は昨日と同じアメリカン航空。
まさかと思ったら、昨日と全く同じ飛行機で、席までほとんど同じ、
昨日は一番後ろであったが、今回は後ろから三番目。
一体どうなっているのだろう。とブツブツ言うも、
窓の外の三分の一ぐらいがエンジンで隠れているが、かろうじて外が見える。

 

ちょっとでも外が見えるということは救われるものだ。

 

ミシシッピー川の沿岸に発達したセントルイスから、
不自由ながらも外を見ながら飛び立つ。
ミシシッピー川が見える。

 

 

約二時間後、ニューヨーク上空だ。
着陸態勢に入って、ニューヨークの摩天楼を下に飛ぶ。
ニューヨークは世界一の町。
空から見ただけでも存在感が違うのだ。
私は、えらく興奮して、窓に顔をくっつけながらニューヨークへ降り立ったのでした。

 

 

ニューヨーク!ニューヨークなのだ!

 

 

今晩もまた飲んでしまった。
ニューヨークの夜、チャイナタウンに行って、なぜか中華を食った。そして飲んだ。
また、12時を回ってしまった。

 

私の体は、三回の時差と、毎晩の午前様で、バラバラになりそうである。

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    代表取締役会長兼CEO

    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
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