2005年07月16日(土曜日)
1211.女房に理想の会社
今、博多に来ているのだが、
面白い事に気がついた。
我がアイ・タック技研は、
営業社員の女房殿達にとって、理想の会社であるかもしれないということ。
そういえば、
我が社に入ってから、結婚をした社員は何組もいるし、
産まれた子供の数は覚えていないくらいだ。
これは嬉しいことで、私の自慢でもある。
入社してから“離婚”した営業社員は一人もいない。
これは、私の密かな自慢でもあった。
しかし、なぜ?ということは考えたこともなかった。
今日の晩御飯を福岡営業所の中西所長と一緒にホテルの食堂で食べて、
色々と喋っていて、その“なぜ?”が解った。
我が社の営業社員は「亭主、元気で留守がいい。」の典型だというのだ。
たしかに営業の彼らは出張が多い。
各営業所の守備範囲は広く、それを効率よく回るに出張が多くなるのは必然だ。
札幌営業所⇒南・西は函館、北は稚内、東は釧路・帯広・根室の北海道全域。
仙台営業所⇒北から青森、岩手、秋田、宮城、山形、福島の六県。
東京営業所⇒東京、栃木、茨城、埼玉、千葉、群馬。
横浜営業所⇒神奈川、山梨(ここはほぼ泊まりの出張はないが、担当の藤村は一人者である。)
本社営業部⇒愛知、三重、岐阜、静岡、長野、福井、石川、富山、香川、徳島、高知、愛媛の12県。
神戸営業所⇒大阪、京都、滋賀、兵庫。
広島営業所⇒岡山、広島、鳥取、島根、山口。
福岡営業所⇒福岡、佐賀、長崎、大分、熊本、宮崎、鹿児島、沖縄の8県
海外事業部⇒中国全土と東アジア。
これを二十数人で担当している。
特に谷専務(七月から専務に復帰!)など全国を統括担当している者は、
一週間をまるっきり家に帰らず、ずっと出張していることも多い。
(今日も久留米で西田君と汗だくになって頑張っていた。)
そして、私にとって驚きであったのは、
そのほとんどの亭主たちが“小遣い制”で、月にいくらとか、週にいくらとか、
女房から決まった金額のお小遣いをもらって出張の多い仕事をしているというのだ。
信じられない話である。
少なくとも、彼等の稼ぎは一般的に見て少ない方ではない。
せっせと出張して、一生懸命仕事をして、精一杯稼いで、
自分の財布の中には女房から支給された小遣いとは!
などと思うのは、私が古いタイプの男なのか、おかしいのか、
彼らは、そうではない、というのだ。
それでいいというのだ。
だいいち、そうなったのは、
給料が銀行振り込みになって、一度、給料が女房に全部渡るようになったからで、
自然にそうなったのだという。
それを聞いて、
せめてボーナスぐらいは現金で渡すべきなのかと真剣に思った。
そういえば、午前中にお邪魔した馬場さんのアイビー石油さんでは、
今日がボーナス日ということで、
奥さんと一緒に現金を袋詰めしていた。
何年か前までは、アイ・タックでもボーナスは現金で支給していたのだが、
いつの日からか銀行振り込みになってしまっている。
その方がはるかに手間が要らないからだ。
自分たちの手間を惜しんで、
ボーナスまで銀行振り込みにして、
その結果、亭主たちの楽しみを奪っているとするならば、
それは許されないことである。
ところが、こんなことも言っていた。
現金で渡したはずの特別報奨金まで、
みんな、女房殿にそのまま渡してしまっていると。
六月末で決算を迎え、年間の予算達成者に功労を感謝する意味で、
特別報奨金を出した。
これは表彰の意味もあるので、現金で手渡ししたのだが、
それも全部、女房様に渡してしまっているという。
ならば、ボーナスを銀行振り込みでも一緒のこと。
一体どうすればいいのか解らなくなってしまう。
愛妻家である中西君いわく。
「女房と子供たち、家族が幸せだったらそれでいいんですよ。どっちでも。
それが自分の幸せなんですから。」
午前中の馬場さんが言っていた。
「最近の亭主はだらしないですね。女房から文句を言われても黙っている。
私だったら、文句があるのならば別れればいいじゃないか、
グチャグチャ文句を言うぐらいなら、出て行け。ぐらいのことを言いますね。
何でもくれてやる。金でも家でも何でも全部やるから別れればいい。
なんだったら自分が家を出て行ってもいい。
それぐらいのことを言えなくっちゃ。最近の亭主はだらしないです。」
う~~~~ん、
この人、文句を言われたら最終的には自分が家を出るのか~~。
家出亭主をやるんだ。この人は。
馬場さん、実はかなりの愛妻家とみた。(^・^)
そういえば、我が社の専務も言っていた。
奥さんと喧嘩したら
「わかった。お前が家を出る前に、私が家を出てやる。どうだそれでいいだろ!」
そう言うそうだ。
冗談で言っているのか、本当にそうなのか、真偽は明らかではないが、
嬉しそうに言っているところを見ると、まんざら嘘ではないようだ。
私にはよく解らない。
ためしに今年の年末のボーナスは現金で出そうかと思いはじめている。
いずれにしても、
みんな、私なんかよりうんと家族思いで、女房様大好きな人たちなのだろう。
「亭主、丈夫で留守がいい」
我が社は、亭主に愛されている女房様たちにとって理想の会社なのかもしれない。
嬉しそうに、自分の小遣いのことを話す中西くん。