2005年05月24日(火曜日)
1177.本社事務所にいて
先週の19日木曜日の夜に台湾から帰ってきて、
今日24日火曜日まで本社の事務所にいるが、
ここまで5日間も事務所にいることは、最近では珍しいことだ。
事務所にいるとたくさんの方が来られて、次から次へと仕事が出来ていく。
外に出て行って移動しながら仕事をするよりずっと楽であるし、
たくさんの用件がこなせる。
だから、外にばかりに出ずに、
もっと本社にいるべきなのかと思うこともある。
そうした方が、足元を見たきちんとした経営が出来るのではないか。
いつも外にばかり出ていても、必死に前進しようとジタバタしているばかりで、
本当はちっとも進んでいないのではないか。
こんなじゃイカンな。
長い出張から帰ってきて、家で緊張感から一挙に開放された時など、
ため息をつきながら、ふとそう思うときがある。
しかし、明後日からまた出張が続く日々が始まる。
いつも二週間先まで予定を組んであるので、
その一日たりとも自分の予定を潰す訳には行かない。相手先があるのだ。
PCのメールを使うようになってから、
かなり仕事の量が多くなってきても、メールだけで片付ける事も出来、
ラクチンになった。
電話を使う量がグンと少なくなったほどだ。
しかし、相手先の所に出かけていって、
お互いの顔を見ながらの“話の濃さ”には到底かなわない。
やはり、きちんとした話をさせていただくには、
出かけていって、
面と向かってキチンと話すことが一番である。
なんと言っても、それが一番効果的であり、それが一番早い方法である。
だから、また出かけていく。
出かけている間は、ずっと一定の緊張が続いているようで、
家に帰ったとたんに体中から力が抜けて、どっと疲れが出るのがはっきり分る。
逆に、
外に出ている間は、ホテルで一人になった時、あるいはホッと休んだ時までも、
疲れたなぁ~とは、ほとんど感じたことがない。
どんな状態にあっても、
外にいる時は、
ある一定の微妙な緊張感、知らず知らず気が出ているというような、
そんなものが体中に続いているようなのだ。
ある時、
ある女性から、
こんなことを言われたことがある。
ある女性と言っても、息子の仕事のアシスタントをしてくれている方なのだが、
透視力と言うか、霊感と言うか、予言力というか、
彼女が知らないはずの事をズバズバ言い当てる不思議な能力を持っている人なのだ。
とても心がキレイな子だと感じた。
私が聞いた。
「私はいくつまで生きていられるの?」
彼女が答えた。
「谷社長は、気力で生きている人です。
気力が続いている間は、200歳まででも生きられますよ。」
気力? 200歳? 何ともはや、微妙な答えである。
気力さえ充実していれば、
世界の長寿ギネスを、かなたにまでぶっ飛ばし200歳まで生きる?
しかし、
なんかの拍子に気力がなくなったら、
ヘナヘナヘナっと、その場に倒れこんで死んでしまうのか?
なんか両方ともいやだなぁ。
気力充実はいいけど、
どこかの時点で気を抜いて、静かに、穏やかに生きて行きたいとも思うし、
どうせならそんな時間が、ほどほどに長くあって、
「頑張って頑張って、やっと、静かになれた。こんな時間が欲しかったんだ。」
なんて、ため息混じりにつぶやいて、
静かな音楽をいっぱい聴いて、心穏やかな時間を楽しみたい。
そんな風に思うこともあるのです。
が、
だけど、やっぱりレースはやりたいし、
あっちにも行きたい、こっちにも行きたいし、
見たいものも数え切れないほどあるし、食べたい物もい~ぱいある。
あれもやりたいし、これもやりたい。
あ~~~やりたい事だらけ。
仕事をやめるようなことがあっても、
とても、静かにしていることなんて出来ない。
・・・・・
多分、
こっちの方だろう。私は。
どうせ、もっと年取ってから、
どうせ、年甲斐もない事を、恥ずかしいぐらい元気にやっていて、
夢中になりすぎて、
ふと気がついたら、寿命がなくなっていて、
あわてて死んじゃう。なんて感じかな。
本社事務所にいると、お約束させていただいた時間通りに、
次から次へと用件を持った方がいらっしゃって、
真剣に集中する時間が、連続して続く。
ある意味では、出張中のように移動という小休憩が無い分、疲れを感じることもある。
私がお約束の時間を1時間間違えてしまい、
ちょっと1時間、ボーっとする時間が出来た。
一瞬、空っぽになる。
おっとととと、この一瞬の気の緩みで、うっかりと死んでしまうかもしれない。
「谷社長は、気力で生きている人です。
気力が続いている間は、200歳まで生きられます。」
そう、あの子が言っていた。
うっかり気を抜いて、ポコっと死んではたまらんのだ。
あれっ意味が違うかな?
夕焼けではなく、朝焼けです。