谷 好通コラム

2005年04月10日(日曜日)

1151.目的地に到着直前

※この話は、日本時間の8日の昼(アメリカで7日の夜)書いたもので、
Texas San Antonioのホテルでインターネットがなかなか繋がらす、
二日後の日本時間で10日の午後(アメリカで9日の夜)に、
Los Angelesのホテルで上げたものです。

 

 

昨日の朝7時に家を出て、
中部国際空港から成田空港に飛んだ。
成田空港に着いたのが午前十時過ぎ、成田空港は強風が吹き荒れていた。
空港全体が茶色の土煙で覆われて、
それは不気味な風景であった。

 

本来は午後三時出発・大韓航空Los Angeles行き(KAL001)に乗るはずで、
成田空港で五時間待ちの予定であった。
ところが、午前中
その強風によって、成田空港で着陸時に尻もち事故を起こした飛行機が出て、
一時的に空港が閉鎖されてしまったのだ。
そんな時、成田空港に向かっていたKAL001は、急遽名古屋空港に着陸。
いつ成田空港に来られるか分からなくなってしまった。

 

朝の十時から待っているこちらはイライラするが、仕方ない。
結局飛行機は、定刻に四時間半遅れの午後七時過ぎに、
成田空港を出発することになった。

 

KAL001が四時間半遅れで出発するとなると、
当然、Los Angelesへの到着も四時間半は遅れることになる。
となると、Los AngelesからSan Antonio市に向かう飛行機に間に合わない。
大変だ。
トニーに連絡を取らなくてはと思うが、Los Angelesはそのころはまだ深夜、
トニーの自宅と携帯電話に電話を入れても留守電になる。。
このままでは、
トニーは予定通り朝八時過ぎにLos Angelesの空港に迎えにきてしまう。

 

Los Angelesのトニーに長いメールを打つ。
そして、メールを読んでくれるように留守電にメッセージを入れておく。

 

「お世話になります。谷 好通です。
トニーにお願いがあります。
実は、成田→Los AngelesのKAL001便が、
他の機による成田空港での強風が原因の「シリモチ事故」での影響で、
成田空港が一時閉鎖になり
KAL001便の使用機が名古屋空港に臨時に着陸してしまい、
結局、成田空港出発が4時間40分の遅れになりました。
(これが確定です。4時間40分の遅れです。)
今の予定では、Los Angelesには13:00の着になります。
そうなりますと、
谷川さんが御手配いただいたL.A.13:25発→Sun Antonioのサウスウエスト864便には、
時間的にとても乗れそうにありません。
そして、この便は成田→Los AngelesのKAL001便とTRANSITを組んでいなかったため、
成田のKALのカウンターからの変更の手配は出来ません。
そこで、私どもの会社のエージェントにお願いして、
サウスウエスト864便の“次の便”の情報を聞きました。
次の便は
[サウスウェスト788便、Los Angeles17:00発 フェニックス経由SunAntonio22:50分着]
と言うことです。

 

サウスウエスト864便の取り消しと、788便の手配をお願いできますでしょうか。
あるいは、満席などで手配が困難な場合には、
サンアントニオ行き自体を断念することも考慮にいれるべきかとも思っています。
予期せぬトラブルで、大変御迷惑をおかけしますが、よろしくお願いいたします。」

 

なんかドラマみたいで、ドキドキしちゃいそうです。
あとは運任せ、トニーがうまく留守電に気がつき、
空港に出かける前にメールを読んでくれれば、大丈夫なのだが。
・・・・・

 

こうしてやっとLos Angelesに向かうKAL001に乗り込んだ私たちは、
すでにくたびれ気味としていた。
(成田空港に着いてから、もう9時間も経っている。)

 

KAL001でのLos Angelesへのフライトは快適なものであった。
大韓航空の客室乗務員さんは噂どおりの美人揃い。
飛び上がってすぐに夕食が出て、
「この会社のスチュワーデス採用の基準は見た目が90%ダナ~」
と不謹慎なことをつぶやきながら、とっとと飯を平らげて、
とにかく寝ることに集中する。
東に向って飛ぶ時は、時間が急速に短くなる。
少しでも睡眠を取ることが時差ボケを防ぐ唯一の方法なのだ。

 

前日に3時間しか寝ていなかった私は、
成田での疲れもあって、苦手な飛行機での睡眠に成功し、
3~4時間は寝たようだ。
外が明るくなってきたころ、目が覚め、頭が軽かったのがうれしかった。

 

 

朝ごはんを食べながら外を見ていたら、
洋上に船が見えた。
もうすぐ大陸に到達する頃だ。

 

 

そのうち陸地が見えた!
初めて目にするアメリカ大陸である。
地図で見ると、カリフォルニア半島のどこかであるはずだ。

 

 

初めて見たアメリカ本土は、想像以上に美しく、
映画で見たアメリカの風景がそのまま動く現実としてそこにあった。

 

成田→Los Angelesは、意外にもたった8時間半の旅であった。
KAL001は、ボーイング747-400で、最新のジャンボの一つ。
強い偏西風の追い風に乗って快調に飛ばし、
Los Angelesでの現地時間“7日午後1時過ぎ”に無事到着した。
日本の時間では、“8日の午前9時となる。

 

 

Los Angeles空港でのImmigrationは、すごく厳しくなっていて、
かなり時間がかかったあとの手荷物の受け取りにも時間がかかって、
結局、出口に出たのは午後2時過ぎ。
そこはもうアメリカ。
到着出口で、トニーの姿を見つけた時には、思わず大きく手を振ってしまった。
ラッキーにもトニーはメールを読んでくれたらしい。

 

 

再開を喜びながら早速外に出る。
“タバコ”を吸わなくてはならないのだ。(^^♪
私と、谷基司、H.オサムは、2本続けてタバコを大きく吸って、ホッとする。

 

トニーはサンアントニオへの飛行機の変更手続きもやってくれていた。
ラッキーである。

 

今は、その「Los Angeles→フェニックス→テキサス・サンアントニオ」
サウスウェスト788便に乗ってこれを書いている。

 

サウスウエスト航空は、
世界でも有名な独特の経営をしている航空会社で、
徹底した合理化と、独特のCS戦略はテレビの報道で観たことがある。
サウスウエストの航空チケット。
驚いたことに座席指定が無い。
飛行機に搭乗した順に好きな席に座ればいいらしい。
びっくりである。

 

 

国内便と言っても、
かなり大きく東の方に飛び、
フェニックスで途中で一度降りるが、全部で5時間50分もかかるのだ。
と思ったら、Los Angeles⇔Texasの間には時差が2時間も有った。
だから実質飛んでいるのは3時間50分。

 

 

眼下には、西部劇に出てくるような地形が繰り広げられていた。

 

 

最終目的地サンアントニオに到着するのは、現地時間午後10時50分となる。
荷物の引き取り、ホテルへの時間も考えれば午後12時に近いのであろう。

 

現在、Texas現地時間で7日午後10時半、日本時間で8日午後12時半、
(日付変更線を超えているので、日付けが一日戻る。)
家を出てから、すでに30時間以上が過ぎようとしている。

 

いまだ、目的地に着いていない。
さすがに疲れてきている。
もうちょっとだ。

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    代表取締役会長兼CEO

    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
    読めば読むほど元気になること間違いなし。・・・の、はず。

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