谷 好通コラム

2005年01月01日(土曜日)

1091.知立店 vs 安城店

快洗隊知立店と安城店は、何かにつけてライバルだ。

 

知立店は一昨年の3月にオープンで、今年の12月で1年9ヶ月になる。
安城店は同じ年の8月にオープン、今年12月で1年4ヶ月になる。
両方とも一年を超えたところで、もう対等である。

 

しかし、店の姿と立地はまったく違う。

 

知立店は、巨大なスーパーアピタ知立店の前にあり、
アピタに来店したお客様を狙う“コバンザメ商法”。前の道の通行量は少ない。
店の形は、建築デザイナーさんがデザインしたドーム型だ。
このデザインはこの知立店一軒だけ。

 

対する安城店は、当たり前の生活道路に面している。
通行量は多く、店の前で小さな渋滞が恒常的に起こり、店の認知に都合がいい。
店のデザインは、街の建設屋さんと自分たちで考えた“テント型”
意外と評判がいいので、今ではこの形が快洗隊のスタンダードになっている。

 

2003年の12月の知立vs安城の戦いは熾烈であった。
年末の土壇場30日まで一貫して安城店がリードしたが、
27日からの大ラッシュになってからの知立店の瞬発力がすさまじかった。
猛烈な追い上げで、
最後の31日で逆転の知立店の勝ち。

 

最終的に洗車売上げで
2003年は、
知立店 452.9万円
安城店 450.2万円
まるでドラマを見ているような僅差でのデッドヒートであった。

 

この時は、知立店が半田Mgで、安城店が藤村Mg。
彼ら二人は同じ歳であり、同期の入社。
何かにつけてライバルであったのだ。

 

今年は、知立店は同じく半田Mgで、安城店は中根Mgに変わっている。
中根君は、それまで刈谷店のチーフを勤めており、
彼には彼のプライドがある。

 

彼らの下に着くのが、
知立店が成住君。
安城店の立ち上げ時、安城のナンバー2を勤め、
知立店に移ってからは、古巣である安城店をライバルとする。
採算を重視する半田君は、
その下にあまり数をそろえていない。
時間当たりの人件費が一番低いのは、半田Mgの努力の結果であろう。

 

対する安城店は、中根Mgの下には、
刈谷から安城に移動してきたばかりの安藤君。成住君の後輩である。
加えて新人社員の服部君が着き、アルバイトさんの数も多い。
それでも、生活道路沿いの立地と、知立の1.5倍の広さを利して、
平月は売上げで常に知立店をリードしていた。

 

今回の2004年12月の戦いは、
いつもの通り、着実に安城店がリードする。

 

25日までの洗車実績
知立店 277万円(前年同月同日比約50万円up)
安城店 312万円(前年同月同日比約60万円up)

 

これは、前年の450万円をはるかにオーバーして、
最終的には両店とも500万円upの次元での勝負と思えた。
この時点での35万円差は、瞬発力を持つ知立店にとって十分に射程距離内である。

 

今回の年末、快洗隊直営店とFC店は共通の販売促進策をとった。
12月5日(ぐらい?)から、24日までの約20日間、
「キーパー」「ホワイトキーパー」「クリスタルキーパー」「室内清掃」
四点の商品を20%offで販売するというもので、
比較的時間のかかる作業を、
大ラッシュが始まるまでにやっておいて頂こうという企画。
折り込みチラシも入れて、かなり力を入れた企画であった。

 

この企画には賛否両論であったが、
結果的には、来店客の注文が異常にキーパーなど四点の商品に集中し、
キーパー比率が50%を越す日は当たり前で、
なんと70%のキーパー比率をマークする日まで出現したほどだ。
つまり、来店客10台の内7台までがキーパーを注文されたということ。
普段の2倍近くの受注率である。

 

価格の20%offは、大幅に単価を下げる要因であるが、
高価格商品の受注率の倍増が、むしろ平均単価を押し上げ、
来店客数の増加も相まって、
絶対額がかなり増えたことは、
結果として、この企画は成功したということだろう。

 

しかし、26日以降の年末ラッシュが始まっても、
両店とも思ったような大集中が始まらない。
20万円台に低迷する。
焦る半田Mg。中根Mg。

 

思えば、前年の大ラッシュの時、
最大30台以上の作業待ちの車が出て、
ひどい場合には、2時間、3時間とお客様をお待たせしてまったことがある。
多分、前年の大ラッシュにお客様の方が“懲りて”しまったのだろう。
連日、同日比で前年を割り込み、対前年比の貯金を使い果たしていく。

 

両店の差は縮まるどころか、
ジワジワっと、安城店が知立店を引き離していく。
それでも知立店の半田Mgは、
29日からの最後のラストスパートで、
一挙に逆転するという、2003年年末のシーンに望みをつないでいた。

 

がっ、その望みもむなしく、
29日は、午前中“雨”。
40万以上、あわよくば50万台を狙っていたのに、
午後3時過ぎからのラッシュでやっと20万を確保したのが精一杯。
これで、一時は確実と思われた両店の500万upは絶望的となった。

 

29日現在での洗車売上げ。その差51万円。
知立店 365万円
安城店 416万円

 

ところが、
見事に晴れ上がった30日、とんでもないことが起こった。
知立店に大集中がやって来たのである。
12月30日
知立店 56.3万円。
それまでの知立店1日のギネスは47万、これを一気に10万近く伸ばしたのだ。

 

それに対して安城店は43.3万。
前日51万の差に対して13万であったが、その差を大きく縮めた。

 

そして最後の大晦日の決戦となった。
しかし、天気予報は「雨のち曇り」

 

その時、私は快洗隊のスタッフにアジテーションのメールを送った。

 

“弱雨”が午前中降るかもしれないというYahooの天気予報の表を添付して、
「刈谷・知立・安城・緑区の明日の天気予報。北神戸もまったく一緒の予報だった。
こりゃ、降ったって大した事ないぞ!
屁みたいなもんだ。
(ごめん、相模原は雪だって・・・)」

 

しかし、しかし
30日の夕方には「東海地方は31日から元旦にかけて30cmの積雪」なんて、
とんでもない予報になっていた。

 

朝起きてみれば、
ミゾレ交じりの冷たい雨が、かなり強く降っている。
空はあくまでも暗く、とてもやみそうにない。
いつ雪になるかもしれない様子だ。

 

いくらなんでも、お客様はほとんど来ない。
それでも、雨の中、何台かのお客様が洗って行っていただいたのには、
手を合わすような気持ち。

 

昼過ぎ2時ごろには、雨は上がったが、
空気が冷たく、路面はなかなか乾かない。

 

お客様は、それでもパラパラと来店されたが、
結局、大晦日決戦は、
知立店、安城店とも10万余りの上乗せで終わった。

 

半田Mg「ホント、泣きたい気持ちですよ。安城に勝つどころか、前年割れです。」

 

 

2004年12月最終結果
知立店
総粗利458.5万円(内洗車432.3万円)
vs.
安城店
総粗利485.5万円(内洗車469.8万円)

 

安城店の圧勝であった。

 

やっと路面が乾いてきたのは、夕方6時過ぎ。
夕焼けがきれいに出ていた。

 

スタッフをご紹介する。
(知立店は、この後に別のページに紹介する。)
まず安城店。

 

社員スタッフの安藤君

 

 

最近入社の服部君

 

 

アルバイトの神谷君

 

 

同じくアルバイトの杉浦君

 

 

アルバイトの高木君

 

 

アルバイトの平岩さん

 

 

アルバイトの森君

 

 

最近、説教が多くなった中根Mg

 

 

その説教を聴かされる応援の熊沢君と鈴木君

 

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    代表取締役会長兼CEO

    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
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