谷 好通コラム

2004年11月20日(土曜日)

1062.Only Oneの商売

18日
福山で大変面白い方にお会いした。
Tさんという社長。
Tさんの会社は、コンピューターのシステム開発や、
パソコンの販売をやっている会社で、
ほかにギフトショップのFC店を2軒経営している。
37歳と、うらやましいぐらいの若さだ。

 

快洗隊のFC店をやるとの事で、もう決定している。
平成17年3月にオープンの予定だ。
四国の快洗隊FC西条店、車楽の横井さんのご紹介である。

 

横井社長の快洗隊西条店は、オープン以来、素晴らしい実績を出しつつある。
ご本人の許可をもらっていないので具体的には書けないが、
かなりのものであることは間違いない。
彼の元々の商売であるカーディテイリングとのマッチングが非常に良いようだ。
いつか横井社長のご承諾の下、詳しく報告したいと思っている。

 

福山のT社長の話に戻って、

 

T社長話を聞いていると、
彼の会社の経営方針は「独自性のある事業の展開」であるようだ。

 

コンピューターのシステム開発にしても、
他がやらない、あるいはやれないシステム開発を得意としている。
今、システム開発の業界は競争が激しく、
下請け仕事ばかりをしている会社は非常に厳しい状況であって、
如何に独自のシステムを開発できるかが勝負であると語っていた。

 

パソコンを販売するの店舗も見た。
そこにはパソコンがビックリするような安い価格で販売されていた。
最新のノートパソコンが、11万円台で売られている。
そこら辺のパソコンショップなら20万円台で売られていてもおかしくない機種だ。

 

「これは、ソフトがS以外何も入っていないパソコンです。
パソコンを買うと、ゲームソフトとか要らないソフトがいっぱい入っているでしょ。
ああいうのが山ほど入っているからパソコンが高くなり、
動きも重くなってしまうのですね。
これはOSソフト(MicrosoftのWindowsXP)だけが入っており、
あとは何も入っていません。
だからこんな値段になっているのです。
しかし、誰もが使う「Excel」とか「Word」も入っていないので、
そういうのを入れると16万円ぐらいにはなってしまいますが、
ですから、これは本当の仕事用です。
パソコンで遊ぶことをしない人のための、本当の仕事用です。」

 

パソコンが高いのは、
機械本体、ハードそのものが高いのではなく、
その中に入っているソフトが高いのであると聞いたことはあるが、
これほどまでとは思っていなかった。
パソコンの値段の半分以上はソフトの価格だということになる。

 

仕事に使うのならば、
ゲームソフトなど何も要らないし、
自分の仕事にとって必要なソフトだけ入れればいい。
こういう仕事用だけに絞った売り方は、有りそうでなかなか無いものである。
人がやらないことを、敢えてやる。
ということらしい。

 

もう一つの事業の柱は、ギフト専門のミニショップである。
贈答品ならば、
酒を送ろうと思えば、酒屋に行けばそのように包装してくれるし、
デパートに行けば、いつでも、かなりの量が置いてある。
わざわざギフト専門の店でもなかろうと、私は思っていた。

 

ところが聞いて見るとそうではないのだ。
贈答品とは、
その目的によって熨斗紙(のしがみ)の書き方、付け方が違うし、
包装の仕方も違う。

 

出産祝い、還暦のお祝い、お見舞い、病気の全快のお祝い、誕生日のお祝い。
新築のお祝い、火事見舞い。
それぞれに、贈答品としての作り方があるのだそうだ。
それに、お返しの出し方、どれくらいのものを出せば良いのか、などなど
贈答品を販売するには、色々なしきたり、習慣などを学習して、
お客様に対して正しく助言出来るぐらいにならなければいけない。
また、その土地の独自のしきたりについても、
独自に覚えなければならない。

 

私は、贈答品販売にそんなノウハウが必要であるとは思いもよらなかった。

 

そういう意味で、贈答品専門のミニショップは、
商品を仕入れて販売するだけではなく、
独自のノウハウの蓄積で、初めて成り立つものらしい。
概算の数字しかお聞きしなかったが、かなりの収益性を持っている。

 

Tさんの事業は、それぞれが独自性を持っていて、
この会社ならではの事業展開をされているようだった。

 

独自性を重要と考えている企業であるこのTさんが、
「快洗隊」に目を付けて、その独自性を認めて、
これをやろうと決心していただいた。

 

Tさんのそんな話を聞いていて
私は、我が子をよく理解していただいたような気がして、
すごくうれしかった。

 

かつては一番を目指す経営、
NつまりNumber Oneを勝ち取るような経営が主流であったが、
今は自らの独自性を出し得るような経営が求められているという。
Only Oneを実現しようという福山のTさんの会社でした。

 

この日、名古屋に帰ってきてから、
私が20年前に独立した時の大恩人である藤本さんと、
久し振りにお会いできる予定になっていたが、会社の人に不幸があったということで、
キャンセルになってしまった。
残念。

 

 

19日は、長野に日帰り出張。車で出かけることにした。
片道330kmは、ちょっとしんどい。
また、お天気も雨であるとの予報があったので、快洗隊刈谷店・石川マネージャーに
コ・ドライバーとして同行してもらった。

 

行きの中央高速道は小雨が降り続く。
ところどころ霧がかかっているが、不思議と霧が道路まで降りてきていず
走行にはまったく支障がない。

 

 

山の紅葉は、見盛りを過ぎていると聞いたが、
まだ十分にきれいで、
つい、わき見しそう。

 

 

長野での仕事が終わったのは午後4時過ぎ、
コ・ドライバー役の石川Mg.は、
助手席でカメラのシャッターをやたらと押していたが、
1枚だけ自分に向かってシャッターを押したらしく、
その証拠がしっかりとメディアのデータに残っていた。

 

 

山岳地帯の日暮れは早く、
仕事場から長野市を過ぎた所にあるサービスエリア姥捨SA.では、
すっかり日が暮れて、
長野市の夜景がきれいに見えた。

 

 

あとはひたすら帰るだけ、
何時に帰り着くか、
NAVIの到着予定の時計の針をどこまで戻すことが出来るか。

 

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    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
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