2004年09月07日(火曜日)
1014.とうとう捕まった!
今年の日本に上陸する台風の多さは異常である。
今は、7日の午後2時前
広島のホテルの一室にいる。
外は台風18号が猛烈な勢いで暴れまわっている。
先ほど広島では、風速59.6m!を記録したそうだ。
観測史上最大の風速と言っている。
とうとう捕まってしまった。
朝一番に一件の仕事をして、
午前中に広島から新幹線に乗れば、
何とか神戸にたどり着き、
そこで仕事をして、
台風に追いつかれる前に、また新神戸から新幹線に乗れば、
何とか帰れるかもしれないと、緻密な?計算をしたのだが、
午前中は動くはずであった新幹線が
午前9時50分に広島⇔岡山間で止まり、
結局、広島で足止めとなった。
早々にホテルに連絡して、もう一泊を追加したのだが。
台風に、とうとう捕まってしまったのだ。
畠中も朝から下関で足止め、
今日一日がパーとなった。
谷統括、鈴置、平田の3人は四国から四国大橋を渡っていると
午後一時半ごろ言っていた。
あのちょっとした風で大きく揺れる四国大橋が、まだ渡れるというのは、
台風の影響が、まだ思ったより出ていないのだろう。
この三人は台風から逃げ切れたようだ。
九州の二人はどうだったろうか。
ホテルが明らかにゆっくりと揺れている。
風にあおられて、窓のガラスが
大きくたわむように膨らむのが分かる。
完全に密閉されているはずの窓の枠から、生ぬるい風が吹き込んでくる。
テレビで、「割れた窓ガラスでけが人が・・・」と言っているのを聞いて、
気持ち悪くなってレースのカーテンを閉めた。
振幅4秒ぐらいで、ゆったりと22階建てのホテルが揺れている。
私の部屋は8階、
下の方だが、それでも揺れるのが分かる。
最上階の方は、一体どんな揺れになっているのだろう。
下の階の安い部屋で良かった。
風速59.6メートルとは聞いたことがない。
窓の外を見たら、雨のかたまりと一緒に何かが、
ホテルの端から端まで一瞬のうちにすっ飛ぶのを見て、
風速何十メートルというのを実感として見た。ちょっとぞっとする。
先程から、部屋の灯かりがパカパカっと不気味に点滅する。
停電の前兆か?
そういえば、下関で缶詰になっている畠中が、
「町中が停電しています。」と言っていた。
今年は台風に追い回されているような気がする。
7月北海道十勝に練習に行った時、
小さな台風が、私たちのスケジュールとぴったり合うタイミングで
北海道で当たりそうだったが、その台風は北海道に届く前に消えてしまった。
マニラから香港に飛ぶ時は、マニラで強い風にあった。
先日、東京に出張したときは、台風を追いかけるような感じであった。
いずれにしても、
微妙に台風から逃げることに成功していた。
今回も、新幹線の運休がテレビの報道より早かったから、
捕まってしまったわけだが、
予想通りであったら、うまく台風から逃げられたはずであった。
・・・・・・今、テレビで
「広島市内中央部で観測史上最も強い60.2メートルを観測した。」と言った。
市内中央部って、今私がいる所。
ろ・く・じゅう・めーとる!
ひぇ~~~~っである。
私は今、
何十年かの気象観測史上最も強い風速のど真ん中にいる。のだそうだ。
※写真ではどう写しても、風は撮れない。(私の腕では)
とは言っても、
私はホテルの部屋の中でのんびりと揺れているだけで、
絶対に安全である。
如何に風が吹き荒れよと、部屋の中は快適である。
仕事なのだから、こうなったことを不運とも思わない。
停電しても、このパソコンは3時間以上電池で動く。
私は、別にどおってことはない。
しかし、こんな生活をしていて、こんな時一番気がかりになるのは、
家族のことである。
家に残しているのは見事に女ばかりで、
こんな時は、心配で仕方ない。
近代化された今の街では、今回のような強烈な台風がやってきても、
滅多なことでは大災害にはならない。
四十数年前の伊勢湾台風は、何万人も死ぬような悲劇的な台風であったが、
台風自体の規模は今日の台風クラスであった。
そういう意味では、それほど心配しなくてもいいと思うが、
しかし、女は恐怖にかられるとパニックになって、
考えられないような行動をすることがある。
(女性を侮辱する意味ではなく、本当に心配でそう思うのだ。)
台風の真っ只中で何かとんでもないことをやって、大怪我をしなければいいのだが。
心底、心配になる。
幸いにも今回の台風は、
東海地方には、直撃の心配はなさそうだ。(しかし、まだ大雨は心配である。)
もっと心配なのが地震である。
東海地方にも巨大地震の巣があって、
いつ大地震に襲われるか分からないという報道を見るたびに、
出張が伴う仕事をしていることが不安になる。
私がいない時に、大地震が来たらと思うと足がすくむときがある。
昨日も、愛知県で震度3程度の地震が2度あったそうだ。
そのころ私は福岡から下関にいて全く分からなかった。
今朝も一度揺れたそうだ。
心配の種が現実にならなければいいのだが。
途中でメールチェックをしながら、これを書いていたらもう3時半。
外が静かになっている。
それでも時折、強風が吹き抜ける音がするが、
先程までのような狂ったような暴風の音ではない。
外を救急車の音が行き来している。
峠は過ぎたようだ。
今回の台風は、ちょっと風が出てきたなと思っていると、
しばらくして突然、暴風雨になって、
わずか30分程度でピークの激しさになり、驚いた。
恐ろしい体験であった。
嵐の峠は越したが、台風は北東に進んでいる。
私が帰りたい方向にほぼ進んでいるわけで、
新幹線がいつの時点で復旧するかどうか分からない。
終電車までに開通すればいいのだが。
のんびり待つことにする。