谷 好通コラム

2004年03月20日(土曜日)

915話 十年前のお友達

今朝、朝ごはんを十年前の友達Mさんと一緒に新宿のホテルで食べた。
Mさんの会社の事務所が
今回泊まったホテルの近くにあって、
Mさんは、前夜、お客さんと歌舞伎町で飲むと、
よく事務所に泊まっていたことを思い出して、誘ってみたのだ。

 

Mさんとは何年か前にショーで少しだけ会ったが
ジックリとお話をするのは、十年ぶりである。

 

お互いに元気であった。
そして、歳をとった。

 

私がMさんと初めてお会いしたのは13年ほど前であろうか、
だから、私が三十歳台最後の頃、
Mさんもまだ四十歳台であった。

 

それが私は52歳、Mさんは六十歳台になられたと言う。
しかし、Mさんは十年前とあまり変わりないように見え、
とても六十歳台とは思えない若さだ。
さすがに、以前から健康に気をつけていらっしゃる方で、
10年間でキッチリ10kgも太ってしまった私とは大違いである。

 

私の日常は、毎日このコラムで書いてしまっているので、
思わぬ人から、「毎日見てますよ」と言われ赤面するほど、オープンにしているが、
Mさんはインターネットをやっておられないようであった。
Mさんの仕事は、私達と同じ部分もあるので、
私たちの会社のことをけっこう知って見えるだろうなと思っていたが
ほとんどご存じないようで
まさに十年ぶりに会って話をするという感じ。

 

話題も、時間が十年前に戻った感じで
懐かしい気持ちもするが、話が噛み合わない感じもする。
ちょっとギクシャクして、私は話題を見失ってしまい、
ほとんど一方的にMさんが話し続け、長い1時間半の再開は終わった。
しかし、何を話されたのか、ほとんど記憶に残っていない。
たぶん十年前の話題とほとんど変わっていないのだと思う。

 

何故なんだろう。

 

Mさんが昔とあまり変わらないように、
お話の内容も昔とほとんど変わらないように思え、それに違和感を持った。
違いがあるとするならば、情報量の違いであろうか。

 

今、インターネットが普遍的になってきているので、
私と初めて会われる方でも、たいていの場合
前もってインターネットで我社のホームページを見て、下調べをして来られる。
こちらも、必要と思った場合にはそのようにしている。
だから、初めてお会いしても
お互いがお互いをある程度知っている状態で話が始まって、
だから、あまりお互いの会社の案内をしたり、逆に探ったりの時間はいらない。

 

最初から、肝心な用件の話に入ってしまうのだ。

 

お互いが“今”を知った上で話が始まるので、あまりピントはずれになることも無い。
私たちの会社のように、あまり同類の無い会社の場合、
アイ・タック技研という会社が何をやっているのか、
いつも説明に大変な労力を要していたから
事前にある程度知ってもらっていることは、話が進む上で大変ありがたい。

 

特に、ベンチャーキャピタルとか、
ビジネスの最前線を走っている方は、必ずと言っていいほど
事前の下調べをして来られる。

 

そんなことに、ある程度慣れてきてしまっていると
十年前まで、ビジネスにおいて深い関係を持っていた方であっても
友達であったとしても
今をお互いにまったく知らないと、かえって話題が噛み合わない。
そういうことだったのかなぁ、と思ったのでした。

 

今日、東京は雨。
愛知県の3軒と、神戸の快洗隊直営店は、
今日の朝、定例のチラシを入れたそうだ。
お天気はいずれも朝は曇りで、神戸は昼から晴れると言っていた。
出足の悪かった3月もいよいよ終盤、
刈谷店は確実に四百万円を越してくるようだ。他の3軒も追い上げてきている。

 

季節はもう春。
日本国中、春本番である。

 

※意味も無く、先日ビデオの音入れのスタジオでの記念写真

 

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    代表取締役会長兼CEO

    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
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