2004年03月04日(木曜日)
904話 しない方がいい
明日から幕張での展示会が始まる
展示の準備のために
担当の人達は、何台かの車に分乗、荷物もいっぱい積んで
朝早く刈谷を発ったそうだ
私も午後1時ごろ発の新幹線で、東京へ向かっている
私が幕張に到着する頃には
展示ブースのあらかたが出来上がっているだろう
こんなのは初めてである
いつも何かあると先頭に立って、自分の気の済むまで
あれこれ指示をしてきたのだが
今回は、かなりの部分を任せることにした
だから
どんなものが出来るか
図面では見たが、実に楽しみである
みんなとのディスカッションで、大きな方向性が出来たら
私はもうあまり手を出さない
手を出さなくても、口を出さなくても
間違った方向へ行ってしまわないように
そのことを忘れてしまわないように、気持ちを持って
キチンと報告を受けて、連絡をし、相談を受けていれば
滅多なことにはならない
それどころか、今までにないものが出来上がり
会社の力そのものが上がることにもなる
しかし、この「報・連・相」を、自然な行為として根付かせることが
本当に難しい
人は、自分で何かを始めると
「自分の思った通り」にやりたくなるのが常で
端から、ああだこうだと言われるのが、すごく嫌だ
理屈抜きで嫌だ
それを
間違った方向に行っていけないので
「進行に従ってキチンと状況を“報告”し、必要なことは“連絡”を途絶えないようにし
判断に少しでも困ったり迷ったら、勝手に判断せずに“相談”しなさい」
なんて
うるさいだけである
今回、ブースの製作について
私はほとんど何もしなかったのは
そして、造る現場にも立ち会おうとしなかったのは
この報・連・相があったから
私が問いかける前に、向こうから報・連・相をしてくれたから
なぜ今回の場合
報・連・相があったのか
それは
「みんなのために成功させたい」という共通の価値観がそこにあったから
展示会を成功させるということは
それが会社のため、つまりみんなのためになること
しいてはお客様のためにもなる
「みんなにために成功させなくては」
「みんなのために」という価値観は
実は、報・連・相の土台となっているものだ
ぜひ成功させたいので、間違ったことをやってはいけない
だから、報告もするし、連絡も密にする、迷ったときには相談する
自分のためではなく、みんなのためだから
ぜひ成功させたいから
「自分の思い通りにしたい、作りたい」は
「自分の自己満足のために」であって、決して「みんなのため」ではない
だから、報告したり、連絡したり、相談する必要などないのだ
自分のためにやっていることを、人に報告したり、連絡したり、相談するなんて
うっとうしいだけ
それで成功すれば、自慢ができるし
自分の能力の高いことを誇示するだけ
これは、自分のため
自分のためだから
失敗しても
知らん顔をするか、誰かのせいにすればいい
失敗したことによって、誰かが損失を被ったり、不幸になっても
元々自分のためなのだから、気にすることはない
自分に被害が無ければいい
今回の展示会
私はほとんど手を下していないが
どのような過程を踏んで、どのようになるかは、ほとんど知っている
これを作り上げようとしている人が
「みんなのため」の価値観を持っていて
成功させようと頑張っているから
報・連・相をキチンと受けている
私は、出来るだけ「手出しをしない方がいい」のだ
※会場に入って左側を見る
※少し奥の方に、KeePreのロゴが黄色く目立っている
※ブースの右の方から
※ブースの中ほど
※ブースを左の方から見る
※これを造る事に一生懸命だった人達
※ど真ん中においてある快洗隊安城店のジオラマ
※KeePreレーシングの大ポスター
どうです、かっこいいでしょう
私は下手に手を出さない方が、やっぱし良いようです。
今日はいい事があると決まっていた
なぜなら、新幹線の中から富士山がキレイに見えたからだ
少しモヤっているが、“笠雲”が見事にかかっている