谷 好通コラム

2004年01月18日(日曜日)

874話 青い空<光<青!

グァムで休暇を取った
今はその帰りの飛行機の中

 

突然の思いつきで行ったので
実際に自由になったのは1日とちょっとだけ
それでも
その一日だけでも、十分であった
目一杯ストレスを発散することが出来た
鉄砲も思いっきり撃った
引き金を引く人差し指の先が痛くなるぐらい撃った
一発一発とうまく真ん中に当たるとスーっとして
頭の中の澱が取れていく

 

6カ月ぶりの「ウェスタン・フロンティア・ビレッジ(WFV)」には
朝起きて早速出かけた
店には山本さんの奥さんがいて
今回は突然行ったのでびっくりしていた
話が弾む
午後からは山本さんにも会えた

 

GUNの成績は今ひとつ
比較的うまく真ん中の15点エリアに入ることは入るのだが
外れるときは10cmぐらいいっぺんに飛んでしまうこともある
集弾しないのだ
点数も思ったように上がっていかない

 

集中力が足りない証拠だ

 

GUNは集中力の競技
テクニックもあるし、視力、体力もあるが
36発連続して、いいところに入れて行くためには
集中力の持続が勝負になる
的の真ん中の“白地に×”の部分だけに、すべての気持ちを集中する

 

ピストルを持った手は
無理に止めようとすると余計に動いてしまう
引き金は
引こうと思って力を入れると、銃口を動かしてしまうことになる

 

構えを基本どおり正確にとって
呼吸を整えて
自分の気を、的の中心にクーーーッと集めていくと
呼吸が自然に止まって
手が止まり、引き金が自然に引かれていく
1~2秒後
自分の撃つ気とは無関係に、おもむろに撃発され
気を集めていた“×”の印に、フッと黒い穴が開く

 

すべてがうまく行くときはそんな感じ
これをリズミカルに
3~4秒に1発ずつ撃っていくと
面白いように、2センチぐらいの真ん中に集中して入っていく

 

“うまく行くときは”である
昨日はダメ
なかなか集中できない
36発中、真ん中の15点エリアにはいいところ12発
400点に届いたり届かなかったり
少なくとも半分以上は真ん中に入らないと、400点中盤に行かない

 

午後からの射撃は
(昼からもWFVで撃っていたのだ(^・^))
まず最初に「グロック17」を撃った
たまたま、WFVに入ってきたばかりの銃で
まだレンジマスターの“ローリー”が、2発試し撃ちしただけの
まったくの新品である
早速撃ってみたら最高
動きがスムースで、精度の高さをなんとなく感じる
このグロック17
客では私が始めて撃ったのだそうだ
メーカーでの試射も入れてまだ3発撃っているだけの新品を
私は惜しげもなく36発も撃ってしまった
ものすごく得をした感じ

 

夜は、チョンさんの射撃場
(この日3回目の射撃場)
チョンさんは元韓国軍の狙撃兵
私が行くと、実に“うるさい”
教え魔なのだ
「谷さんは、教えて上げたら、出来る人だから、僕は教える。
僕が教える人はそう何人もいないよ」

 

そう言われては
素直に教えられるしかない(^^♪
今回も2時間ぐらい、レッスンを勝手にしてくれた
そして、また、イヤンなるぐらい撃った

 

この日一日で
何百発かを撃った

 

次の日
つまり、今日
当然のように、また射撃場に行った
いつものWFVへと、歩いていくとき
客引きに引っかかった
実弾射撃場の客引きだ

 

客引きをしている射撃場は大したことはない
設備も貧弱で汚いし
何より、銃のコンディションが良くない
でも、なんとなく人の良さそうなボブサップみたいな客引きだったので
親しみを感じ、着いて行ってみることにした
店の中はマアマア
とりあえずいつものベレッタ
最初バカ高い値段を言うので、帰ろうとするが
どうのこうの言って
結局、半分くらいの値段にしてきたので、1回だけ撃つことにする

 

なぜか判らないが
キチンとしていない射撃場は、訳の判らない絵を描いた“的”を使うので
まったく集中できない
いい加減に撃って
それでもほとんど全弾10cm以内には当たった

 

ボブサップ風の男が言う
「おまえ、やくざか?それともミリタリーか?」
何も答えずに去る
あ~~面白かった

 

余興は一回きりにして
本命のWFVに行く

 

今回のグァム最後の射撃だ
気合が入る
思いっきり、気合が入る

 

銃は一番使い慣れているベレッタMF-92
9発入れたカートリッジ4本が用意される

 

1本目のカートリッジ
初弾は、真ん中に入った
2発目も真ん中
3発目も、4発目も・・・・・
結局、カートリッジ分9発全部真ん中に行った
いい調子である
全弾撃ち終わって、空カートリッジを銃から抜き
2本目のカートリッジをセット

 

と、その時
スタッフが「チェンジ ターゲット」と言って
紙で出来ている的、ターゲットを交換した
あまりにも同じところに穴が開いているので、点数を数えるときに困ると言うのだ

 

いつもは、2つ目のカートリッジを撃ち終わった時点で
点数が良ければターゲットを替えてくれるのだが
今回は1本目が全弾、ど真ん中だったので
1本目でもう替えてしまったのだ

 

これは、まったく予定していなかったので
「えっ?」と思った
これがいけなかった
集中していたものが、フッと途切れてしまったのだ

 

ターゲットを替えて、カートリッジ2本目を撃ち始めたが
今度は1発も真ん中に行かない
その周囲1~2cmぐらいのところにグルッと当たってしまう
ど真ん中が15点
その一回り外側は10点
ど真ん中に当たらなければ、400点以上では点数が上がっていかないのだ

 

焦る!何とか集中力を取り戻そうと
ちょっと間合いを取ったり、肩を大きく動かしたり、持ち方をちょっと変えてみたり
色々するが、もうダメ
結局、そのあと5発しか真ん中に行かなかった
合計422点

 

これが今回の最高点となった
今までの最高が450点ぐらいだったので
これは平凡な記録

 

これで終わり
あと3回撃ったが、それは楽しむことにした
それでも400点はいく
そこからが難しいのだ
15点の真ん中に10発入れば、あとは10点を20発、9点に6発
これで404点

 

450点以上挙げようと思ったら
15点の真ん中に20発、10点に16発
これで460点
404点から
56点上げようと思ったら
ど真ん中に2倍入れなければならない
10/36の確率から、20/36にしなければならないのだ

 

その差はものすごくあるのだ

 

これで、今回のグァムでのストレス発散は終わった

 

グァムでは射撃ばっかりしていた?
いやいや、一回だけではあったが、ちゃんと海にも入った
そして、浮かんだ

 

私は泳げない
だから、海では“浮かぶ”ことにしている
シュノーケルを着けて、うつぶせに浮かぶ
リーフの真っ白い砂の底を見ながら浮かぶ
ときたま天然色のきれいな小魚が見られて楽しい

 

仰向けになって浮かぶ
シュノーケルをはずしていても
ぽっかりと顔が出るぐらいで浮かぶことが出来る
全体重が浮力で相殺されて
気持ちがいい
これを「ぷ~かぷか」と呼んでいる

 

今回はビーチでちょっとだけ昼寝もした
太陽がまぶしいが
強い光が体中を包んでくれて、体の中に力が充填されるような気持ちがする

 

 

地元の人がビーチを散歩
犬の散歩をしている人もいる

 

 

そして空は“青!”
紺碧の青!

 

 

青が美しい

 

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    代表取締役会長兼CEO

    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
    読めば読むほど元気になること間違いなし。・・・の、はず。

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