2003年12月28日(日曜日)
862話 パニックの中で
今日も快洗隊の話をちょっと
12月28日
快洗隊の様相はいよいよ狂気に近いものになってきた
押し寄せる車・車・車・車
周りのスタンドはガラガラなのに
快洗隊だけが超満タンになっているのだ
毎年とはいえ
これは異様な景色だ
それも今年は刈谷だけでなく
知立でも安城でもまったく同じような光景が出来ている
しかし見た目は同じ様でも
その中身はかなり違う
一番ラッキーなのが知立店
目の前が巨大なスーパー「アピタ知立店」なので
みんな車を置いてアピタに行ってしまう
2時間待ちであろうが、3時間待ちであろうが
「じぁ、アピタに行ってくるから、終わったら電話してね」
て感じで、車を置いていってくれるのだ
置いていってもらった車は、“裏の駐車場”に持っていく
そう、知立店は
歩いて1分半ぐらいのところに
200坪もの大きな駐車場を借りているのだ
その駐車場にどんどん持って行ってしまい
順番が来たら、1台1台持ってきて作業する
だから、店はそれほど混んでいるように見えないのだ
だから、お客様が次から次へと入ってくる
“すぐに洗ってもらえそうに見えるから”
ところが、入って来て待ち時間を聞くと
「裏の駐車場に洗車待ちがかなりありますので、
お客様のお車の作業にかかるまで2時間ほどの待ち時間があります。」
と言う
ところがここは、それでも目の前にあるアピタで
買い物ついでの時間つぶしが出来るので
「じゃあ、アピタに行ってくる」となる訳だ
それで誰もOK
店の中には作業をしている車だけになっているので
作業も非常にはかどる
大きなスーパーの目の前に快洗隊を作ったコバンザメ商法
こんなときに大きなメリットが出るのだ
無駄かもしれないと思いながら借りた、裏の200坪の駐車場
月10万円の余分な出費だが
リピーターが増えてきて、店がもっともっと繁盛するようになったら
平月においても、すごく意味のあるものになってくるのだろう
裏の駐車場に最大20台たまったこともあると
半田マネージャーが言っていた
それに比べて悲惨なのが
安城店
ここは、時間つぶしをするような施設が周りに何も無い
だから、入ってきたお客様は店内の待合室で待つしかない
あるいは、2台で来て車を置いていくか
それは結構面倒なので、ほとんどの人は待つことになる
そして店の仲が一方通行になっているので
車を他のところに持っていって
貯めていく方法が取りにくい
だから、店の入り口が待ち車で塞がってしまい
ひたすら作業が終わった車を出して
入り口を開けるようにしなければ、次の車が入って来られないのだ
前の道でウィンカーを出して入ってこようとするが
入れないので
諦めて行ってしまう車が絶えない
そんな車を見るたびに
藤村マネージャーが悔しそうな顔をする
平月ではあまりあり得ない事が
年末のドタバタのときに露呈した形だ
安城は店の隣に5台分駐車場を借りているが
一番奥に、しかも余分に車が入れられないようにしてある
このような時に、あまり有効な働きをしていないのが残念である
しかも、そこにスタッフの車が止めてあるようでは話にならない
そういう私も、午前中1時間ほどそこへ車を止めた
空けておくべきことに気が付かなかったのだ
反省
ある意味では刈谷はもっと悲惨である
刈谷店は
店の目の前に駐車場を借りている
普段はスタッフが止めるためのものであるが
年末は、大家さんに話をして
ほぼ全面的に、お客様の車をギッシリと止められるようにしている
☆吸い込み作戦
これは、店の入り口に待ち車がたまってきたら
前の駐車場に持っていって
とにかく入り口を開けておいて
お客様を吸い込もうという作戦
吸い込み作戦とは品の無い名前だが、私が言い出した名前
これが昨年まではドンピシャにはまっていた
どんどんお客様を吸い込んで
全国から集まってきた応援部隊の人数に任せ
(最大スタッフ数22名になったこともある)
片っ端から作業を仕上げて
回転を早くした
それで、昨年の大晦日には77.7万円という一日のギネスが出来たのだ
でっ
今年も、その作戦で行くことにした
刈谷店は5年もの間営業しているので
リピーターは新しい店に比べ桁違いに多い
だから、回転を早くすればするだけ
どんどんお客様が入ってきて、とんでもない多くの車を受け入れることが出来たのだ
ところが
今年は、これがうまく行っていない
なにせ今年から全部で4店舗になっている
応援部隊も4箇所に分散して配置せざるを得ない
しかし、それでも刈谷店には特に厚く応援を入れたのだが
スタッフ数最大15名を配置するの留まっている
去年よりかなり下回っている処理能力のままで
去年と同じ様に吸い込み作戦をやった結果
前の駐車場には
最大40台以上の待ち車ができてしまった
最後の車を仕上げ終わるのに一体何時間かかるのであろう
それで
受け入れの時には
「ただいま3時間の待ち時間になっています。」と
路上で案内することにし
来店客をセーブしようと試みたが
「それでもいいから、入れてくれ」と強引に店の中に入ってくる
完全にパニック状態
どうしようもなくなって、一時、オーダーストップをかけた
そんなとても異常な状態のとき
ハタと気が付いた
なぜか車がまったく掃けなくなっている
作業がちっとも終わらなくなっているのだ
この写真をご覧いただきたい
まずこれは
午後1時半、刈谷店に行ったとき
斜め前のパチンコ屋さんの立体駐車場の2階から撮ったもの
最前列の左の方に薄紫色のエルグランドがいる
タオルで拭いているので
洗車の仕上げか、キーパーの仕上げ作業であろう
そして、これが午後3時、帰る時に撮ったもの
まだ同じ車がそこにあった
何かの仕上げ段階であった車が、1時間半後まだそこにあったのである
途中で室内清掃でもあったのかもしれない
が、それにしてもこれはおかしい
その間、何度か違う人間が来て
その車をタオルとか、セームで擦っていたのを思いだした
もう出来上がっているのに
仕上げ確認を何度もして
しかも、その仕上げ確認がいちいち車全体をもう一度擦り直すという
まったく無駄なことを繰り返していたのだ
もうマスターベーション状態
みんな、ここまでの
1週間以上続いているラッシュで、疲労し
その上、今日のパニック状態の中で
何を判断して良いのか分からなくなっていたのだろう
それでも、いい仕上がりをせねばと思って
何度も何度も
何人かが擦って、それでも完了させることをしなかった
ハタから見れば愚の骨頂であり
何をやっとるのか、と怒鳴り飛ばしたいところ
気が付いて引き返す
キーになるスタッフを捕まえて
「いつまでもダラダラと拭いていてはいけない
プロの仕事と言うのは、
一発スパッと拭けば、それで仕上がってしまうだけの技術があるはずだ
それを何度も何度も同じところを拭いているようでは
ど素人と同じで
仕上がりはかえって悪くなっているはず。
現に拭き残しが発生しているではないか
集中して拭きなさい
集中して一発で仕上げる技術を持っているはずだ。
何度も、何度も同じ事をやっている
そんなものはプロでもなんでもない
ただのマスターベーションだ
趣味でやっているなら、そりゃ好きなだけ拭いていればいいが、君たちプロだろう
プロらしい動きと、集中力を持ちなさい」
今日は朝から、久し振りに現場に口を出した
みんな一生懸命であることは分かるが・・・
もう吸い込み作戦はやめた方がいいのだろう
あと3日
何とか体勢を立て直さなければならない
今日は胸突き八丁
一番苦しいときであったのだろう
岡田マネージャーもいっぱいいっぱい
現場に出てもいない私が、ハタから口を出すのは
これは、いけない事だ
しかし、ハタから見ているからこそ気づくこともある
それでも、任せているのだから
口を出すことは厳に慎まなくてはならない
しかし、必死の中で
肉体的にも限界を感じながら頑張っていると
“自分を見失ってしまうこと”もある
そんな時は
助け舟を出すことも必要なのではないか
叱責という形をとったとしても、それが助け舟になっていれば
慎まなくてはならないことであっても
あえて、することも必要ではないか
そんな風に思った
ハタから見ることしか出来ない歯がゆさ
情けなさを感じながら
あと3日
本日28日
刈谷店、パニックの末にそれでも何とか約60万円
今日は新しい学習をしたはず
最強の酒部が張り付いている。このまま終わるわけがない。
知立店、いい回転の割には約38万円
高額商品が無かったからか?それでも限界はもっと上にあるはず。
半田の明るい声が、明日をもっと楽しみにしてくれる。
安城店、ものすごく苦しみながら約33万円
今日は無理やり鶴見部長にコントローラーを譲らせた
藤村君、発想の転換があったようでこれからまた本領発揮だ
まだ、逆転のチャンスは大きい
北神戸店、約23万円どまり
何が限界をそんなに低くしてしまっているのか
明日は、神戸まで行くことになっている
ジックリと見て、よく考えて、何か役に立つことが出来ればいいのだが