谷 好通コラム

2003年04月18日(金曜日)

691話 キーパータイムス

キーパータイムス23号
今日その最終の校正をした
もうちょっとで出来上がりだ

 

キーパータイムスは初刊を発行してから2年余りになる
よく続いたものだ
一つ一つの号にそれなりに深い思い入れを持って作ってきた
今日、製作のグリット吉田君が言っていた
「今回という今回は、死ぬかと思うほどしんどかった」と
さもあらんと思う

 

出来たものをとやかく言うのは
実に簡単であるが
創り出すということは、その100倍は苦労する

 

今のキーパータイムス編集長は
本物の物書きである
彼女の連載「Theクエスチョン」のその文章力は
さすがに、さすがであり
私たちのような、ど素人が書く文章とは別格である
まことに勉強になる

 

キーパータイムスに参加してから4号目
その編集に
だんだんイニシアティブをとりつつあり
回を重ねるにつれて、ますますキーパータイムスのレベルアップに
貢献してくれるであろう

 

加えて
今回の号から、“縦書き”になった
今まで、キーパータイムは“横書き”であった
新聞ならば当然“縦書き”が普通であり
読者もそのほうが読みやすい
しかし、いろいろなものをすべて横書きで書いてきた私たちは
どうすればいいのか分からないので
とりあえず横書きで、キーパータイムスを始めてしまった
だから、横書きでいいと思っていたわけではないのだ

 

そこでやっと
心強い編集長も加わったことだし
縦書きに挑戦してみようということになったのだが

 

 

吉田君、かなり苦戦したらしい

 

「死ぬほどしんどかった」とは
いつもオーバーな表現の彼にしても
さすがに応えたのか
このホームページの彼のコーナー「グリットコラム」に
休筆宣言をしてしまった
わずか一週間程度のものだが、初めてのことである (前もあったか?)

 

彼はまぎれもなく“創り出す人”、クリエーターである
その苦しみは、よく解かるつもりだ

 

私は、どちらかというと
調子に乗って書いてしまうほうであり、ひらめき派
彼は、苦しみながら、あえぎながら作り上げる、苦闘派、いわば芥川龍之介派

 

ただ、芥川龍之介は
創作に苦しみ、神経を病み、やせ細ってしまったのだが

 

彼、グリット吉田君は
創作に苦しみ、チョコを食べ、発想に苦しみ、お菓子を食べ
苦しめば苦しむほど
ポヨンポヨンに太っていくのだ

 

芥川は、そのやせ細った風貌に
その苦闘をしのぶことができるが

 

ポヨンポヨンの吉田君を見て
「あ~っ、また太った、苦労しているんだな~っ」と
同情する人はいない
損なやつである

 

 

みなさん
ポヨンポヨンとか、ボヨンボヨンと
太っている人を見たら
「苦労しているんだなぁ~」とも思ってやってください
けっこう、大変なんです

 

激増した体重に合わせたか
あるいは居直ったか
彼は今
イギリスの正式軍用車「ディフェンダー」(要するにトラック)
に乗っている

 

奴自慢のくるまである

 

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    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
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