2002年11月26日(火曜日)
581話 皺が増えた友達
中学のころ、学習塾に通っていた
その塾の卒業生が
サークルを作って、その昔の毎夏、皆でキャンプに行っていた
塾が開かれているころは
塾の生徒みんなを引き連れていったので
多い時は200人以上の人数になった時もある
その塾の先生は、実は大学生であった
その先生が学校を卒業して、どこかの中学校の教員として就職した時
当然、塾は閉鎖
しかし、塾の卒業生が作ったサークルが残った
そのサークルは、別に政治的な意味があるわけでもなかったし
何かの趣味の会でもなかった
あえて言えば、その中にフォークソングのグループが出来ていて
集まっては、歌をうたっていたような気がする
そしてメインイベントは夏のキャンプ
早い話が、とりあえず遊んでいたサークルであった
そんな昔の友達とは
年に一,二度飲み会で会うぐらいで
普段の交流はまったくない
たまに会うと、みんな、どんどんオジサンになって行き
喋ることも
「しょせん」とか「結局」とか
世の中を解かってしまったような言い方が、多くなってくる
その中で独立して、自分で事業を起こしているのは
私と、もう3人だけのようだ
コピーライターをやっている「キョウちゃん」
デザイナー何人も抱えて、デザイン事務所を開いている「ムラタ君」
札幌で、広告代理店を開業しているらしい「ヘイマツ氏」
この中で比較的よく会うのは「キョウちゃん」
キョウちゃんも年を取ってきて
もう53歳だそうだ
私は50歳で
太ってくるのが一番の悩みだが
キョウちゃんは
いくら食べてもまったく太らないそうだ
うらやましいが
そのかわり、痩せた人は顔がシワでいっぱいになってくるようだ
デブかシワか
どっちもどっち、どうでもいいことではある
昔の友達と会うと、昔話に花が咲く
それが相場であろうが
が、しかし
相手が事業をやっている人ならば、昔話より仕事の話をしていたほうが面白い
この日も、結局仕事の話をいっぱいしてしまった
しかし
お酒を飲みながら、仕事の話をするのは
本来は好きではない
なのに楽しかったのは
昔友達なので“利害関係”が、まったくなかったからだろう
ほんのひと時ではあったが
心の底から楽しい会話が出来た時間であった
しばらく見ないうちに、シワが増えたキョウちゃん
私は、ますますデブになった
大好きな友達
この人たちとは、一度でいいから、じっくり話をしたい
関係ないけど、どうしても載せたい、やっぱり紅葉