2002年09月17日(火曜日)
520話 恐れ入りました
ドイツに到着して2日目
今日は休暇である
目的である展示会「アウト・メカニカ」は、明日からの開会
今日一日ゆっくりすることになり
「ライン川下り」をやった
やった、と言っても、観光バスに乗っかって川に行き
遊覧船に乗っかって川を下るといった楽なもの
どおってことない、と思って
タカをくくっていたら
とんでもない
ライン川を下ること約2時間
息をつく暇も無いほど、すばらしい景色に圧倒されてしまった
ドイツの家並みは
日本のそれとはまるで違う
昔の家並みや建物が、びっくりするほど大切に保存されている
これは実際を見なければ
ぜったい、想像も出来ないだろう
それほど素晴らしい
特に
ライン川の両側は
中世そのままの“お城”や“教会”が
考えられないほど
たくさん残っている
第2次大戦の時
国土の80%を、連合軍の爆撃で焼かれたドイツだが
このライン川周辺は
その難を逃れたと言うことだ
1~2kmおきに
山の上に中世の“お城”が現れ
それ以上の頻度で、ものすごく立派な教会が現れる
そのお城の一つ
たくさんのお城の内、中ぐらいの規模のお城
(お城と教会の写真は山ほど撮った。次の機会に一つの話にしたい)
この写真を撮っていたとき
ただならぬ視線を感じた
山のかなたの、写真のお城の方向で船の上
自分の写真を撮ったと
勘違いをしたのか
ジーっとこちらを見る目がある
そして
もう一枚自分の写真を撮れ、と言わんばかりにポーズを取る
その勢いに押されて
つい、今度はその人を中心に写真を撮ってしまった
(この写真の向こうの方に、1枚目の城が移っているのが分かるだろうか)
すげえ体格
と言うよりも、“ハラ”
私など及びもつかぬ偉大さ
この写真を撮ったら
この人
ニヤーっと笑いながらこちらに来る
カメラを向けた私に好意を感じている様子
彼「コリアン?」
私「ノッ、ノ、ノー、アイム ジャパニーズ」
彼「オーッ、フォフォフォ。ヤーポン?」
あとは、さっぱり分からぬドイツ語を早口で喋り
彼の友達に
「ヤーポン、ヤーポン」と紹介しているようだ
その間、握手が何度も
なんか、よく分からないが
彼は
私の出ッ腹を見て
自分の腹に比べたら初心者級であること
そして、私がカメラを向けたのは(実は、その向こうの城を撮っていたのだ)
自分の巨大な腹を
私が、尊敬の念で写真を撮ろうとした、とでも思ったのであろうか
最大級の親しみを持って
握手をしながら
ニコニコ
ついには
私も調子に乗って
2人揃って、記念写真となったのでした
私は、彼の超立派な腹を見て
「私の腹など、マダマダだな」と思ったか
「こんな風にならないように、真剣にダイエットをしなくては」と思ったか
どっちだと思います?
さぁ、明日からは真剣勝負
「アウトメカニカ」が始まる
お城と教会の話は
それが終わってからにしようか