2002年05月20日(月曜日)
423話 休日の出張-2
神威半島で強烈なインパクトを受けた後
もうチョッと先に行って見ることにした
まだ3時過ぎ
まだまだ日暮れまでには時間がある
そのまま先に進むと
積丹半島の西側に大きく回り込むことになる
そこは
見たこともない海岸線が続いていた
海岸から数十メートル先
不思議な立ち岩と呼ばれる、岩の塔が立っている
いくつもいくつも
車を止めてじっくりと見ると
その塔は、ただの岩の固まりではなく
大変細かい6角形の筒
その細長い筒がビッシリ集まったもので出来ている
細かい“柱状節理”の集まりのようだ
ちょうど
うどんの束をギュッと固めて
切り取ったような感じ(こんなたとえで解ってもらえるだろうか?)
こんなものが、どのようにして出来たのか
私には想像も出来ないが
火山活動の結果であることだけは明白だ
表面は海鳥のフンで白くなっている
また、海岸線の山側は
信じられないほどの崖が迫ってきている
その表面も
やはり、“立ち岩”と同じように
細かい柱状節理のようになっている
それが、いろいろな方向に歪んで
今にも頭の上に降ってくるように感じ
下から仰ぎ見ていると
恐ろしくなってくる
また、あるところでは
長い年月を経て
森が出来
小雨模様の天気の中
絶妙なガスが掛かって美しかった
午後4時を過ぎて
もう帰ろうと思った
かれこれ百数十km走った
さすがにくたびれてきた
NAVIを札幌に合わせたら
到着予想時間が夜8時40分と出た
しかし、NAVIの到着時間予想は一般道を時速30kmと自動的に設定されている
今日来た道は
全くと言っていいほど信号もなく
対向車ともほとんどすれ違わない道であった
たぶん7時過ぎには帰れるだろうと思っていたら
なんと6時過ぎに着いてしまった
べつに特に飛ばしたわけではない
信じて貰えないかもしれないが、ホンとにすっ飛ばしたわけではない
前の車に着いて行った場面が大半であった
こんな気持ちのいい運転をすると
名古屋に帰って、渋滞の中を走るのがほんとに嫌になってしまうだろう
あっという間の、ドライブであった
景色は絶品であった
でも、なんか
帰ってきてしばらくは
このことは誰にも言わないで置こうかとも思ってしまったのだ
こんなすばらしい感動
でも、自分だけのものにしておいても、それが出来ると思ったとき
誰にも言わないで置いてもいいかな、と思ったのだ
でも、デジカメに撮った写真を見ていたら
やっぱり、みんなに見て欲しくなってしまい
それで、帰りの飛行機の中でこれを書き始めた
休日の出張
こんないいことがあると、ものすごく得をした気がするのです