2001年11月17日(土曜日)
280話 普通の食堂?
普通の食堂?は、空港の食堂であった
次の普通の食堂“?”は、わが社のすぐ近くの食堂
定食屋「さかゑ食堂」
実はこの食堂、どうしてもこのコラムで書きたいと思っていたが
先を越されてしまっている
「荻野&平井スペシャル」の荻野が、「定番」と言うタイトルで書いた
どうしようかと、よほど思ったが
まっいいか
で、私も書くことにしてしまった
「さかゑ食堂」は、M元総理が見つけてきた
この店は、会社から車で2~3分の至近距離にあり
当社も、10年以上この場所にあって
何百回も、この店の前を通っているのに、誰もその存在に気が付かなかった
それほど目立たない
何気ない普通の食堂だ
この食堂が、昼時にはいつも満席になっている
私もすっかりこの店が気に入っていて
何度も行った
まず、何と言っても「うまい!」
しかも、「安い!」
「うどん」250円から始まって
「カレーライス」「チキンライス」などが400円
おすすめの「串カツ定食」が450円
同じく「オムライス」「焼きそば」も450円
今日の私のオーダー「カツ丼」は、500円
ぐっと豪華に「フライ定食」「かきフライ!定食」「から揚げ定食」などが650円
大判の「カツライス」は、700円
この店の最高峰「テキライス」が850円
この値段でボリュームたっぷり
定食類は、どんぶり飯(米が美味い)と
たっぷりの味噌汁(ちょうど良い加減の“合わせ味噌”)
[※名古屋は赤味噌ではなく、合わせ味噌が主流なのです]
それに漬物
今日、一緒に食べに行った「ハンドルネーム子供は風の子元気だぞ」は
山盛りの「から揚げ定食」をうれしそうに食べていた
揚げ物が美味い!
もともとフライなどの揚げ物は大好きなのだが(だからデブなのか?)
カラッと揚がっていて
油が全然くどくない
そして、揚がり具合が絶妙で、ホントに美味い!
この店はいつも大変混んでいる
でも、平気だ
そんなには待たなくても、料理は出てくる
ここの店は、60歳ぐらいのオジちゃんとオバちゃん、そしてその娘だろうか
若い女性でやっている
(この娘は1時になるときっちり帰ってしまう、そういう約束なのだろう)
娘が洗い物などの雑用で
オバちゃんが配膳と、会計
そしてオジちゃんが、料理を一手にやっている
一人で!
きっと、手際がものすごくいいのだろう
どんなに混んでいても
じきに料理が出てくる
オバちゃんが運ぶ先から、どんどん料理が上がってくる
見事なものだ
しかも、しかも、しかも
料理が出来上がって来るのが
“テーブルごとに”、なのだ
つまり、バラバラの料理を頼んでも、大体一緒に出てくるのだ
実は、これはすごい事なのだと思う
客にしてみれば、これはありがたい
会社の目の前の中華屋さんでは、同じ料理ごとに出てきて
あっちのテーブル、こっちのテーブルに配っている
頼んだ順番はあまり関係ない
何人かで行くと
一人が食べ終わっていても、まだ自分の料理が出てこない人がいる
などというのは、いつものことで
今日は当たりだったとか、ハズレだったとか
みんなそれなりに面白がってはいるが
結果的に、全員が食べ終わるのに随分時間がかかってしまい
客もイライラするし、店としても席がなかなか空かないので
不合理だと思うのだ
その点、この「さかゑ食堂」は、スゴイ
この食堂のスーパー“オジちゃん”
今、外食産業は
激烈な値引き合戦をして、生き残りをかけている
牛丼が一杯280円とは、すさまじいばかりの安値
消費者としては、そこまで安くなくても
もっともっといろんな物を、美味しく食べさせてくれた方が嬉しい
定型化された料理とサービス
みんな似たようなもの
似たようなものだからこそ、やはり値引き競争が、一番効果がある
チョッと殺伐としているような
辛いものを感じる
ここのオバちゃん
何の愛想も言わないし、ニコニコしているわけではないが
元気で感じがいい
オバちゃんとオジちゃんが、生き生きと大活躍している図は
見ていて気持ち良いだけでなく
こちらの元気も出てくる
わたしは、この普通の食堂?に
商売の原点を見ているような気がする