2001年08月14日(火曜日)
第195話 レンタカーでのもめ事
飛行機で、目的地近くまで行って
飛行場でレンタカーを借りて、その車で目的地での活動をする
そんなパターンが、月に4・5度はある
そんな時、レンタカーの窓口でもめることがある
以前はほとんど、毎々“もめた”
窓口でのやり取り
出演者
レンタカーの窓口のスタッフ : ㋹
窓口に来た中年の客、私 : ㋖
㋖「電話で予約しました谷ですけど」
㋹「いらっしゃいませ、谷さまですね。
“ビッツ”を、本日の6時までですね」
㋖「はい、そうです。トヨタカード持ってますので、
これでお願いします。」
㋹「では、免許証をお願いします。」
(と、この辺までは平和)
㋹「“ビッツ”を本日6時までで、○○○円になります。」
㋖「免責補填(メンセキホテン)はいりませんヨ」
㋹「保険、入らないんですか?」
㋖「料金の中に保険は入っているんでしょ!
“免責補填がいらない”と、言っているんです」
㋹「ハ~イ、分かりました。
じゃあ●○○円になります。」
ジャージャージャジャジャー(コンピューターで伝票を出す音)
㋹「では、こちらと、こちらにサインをお願いします。」
㋹「お客様の場合、保険に入られませんでしたので、
“万一の事故の場合、”
“損害金と休業補償が全額負担”になりますので
ご注意ください」
プツン!(私がキレタ音)
㋖「保険には入っているんでしょ!
私が入らなかったのは“免責補填”だ
あなたは今“保険に入らなかった”と言ったが
それではまるで、私が“無保険車”で、
これから走るように言っている。
“免責補填”に入らなくても、事故があった場合、
免責の4万円分が補填されるかどうかだけでしょ。
“保険”と“免責補填”とは、全く別のものだ。」
㋹「・・・・・・・」
㋖「“免責補填”のことを“保険”と言うのは、
インチキですよ。」
㋹「・・・・・・・」
レンタカーには、自賠責保険の他に
対物保険・搭乗者保険・対人割り増し賠償保険の加入が
最初から、法律で義務付けられていて、それはレンタル料金に含まれている
免責とは
事故の時、保険による担保(賠償)金額から
一定額(大体の場合4万円)を差し引いて払います、という制度
たとえば1万円の事故でも、すべて賠償対象にすると
保険会社の事務処理が膨大になるため、コストが上がり
保険料がグンと上がってしまうため
それを回避するために
小額の事故は、保険の対象にしません、という制度
免責補填とは
1日1000円~2000円を
客から、レンタル会社が、別途徴収することによって
それを補填しましょう、という制度
保険そのものではない
レンタル会社は保険会社ではないのだから、当たり前のこと
1日1000円~2000円を払っても
補填されるのは、最大1事故4万円までだけのこと
賠償は、最初から加入してある“保険”から支払われる
私は幸運にも25年間無事故
ガソリンスタンドでの経験が長いので、どんな車でもすぐに乗れる
地理も、どこへ行っても大体分かる
1日1000円という、馬鹿高い金額で、最大4万円の補償など
加入するメリットがある訳が無い
40日で1回の事故などあるわけが無い
だから逆に
レンタル会社にとっては、これは率のいい収入源
これに入っても、入らなかったとしても、事故があった場合
「休業補償」という実にばかばかしい
信じられないほど高い(レンタル料よりも高い!)
金額を払わされるのだ
だから私は必ず、「免責補填」をかけない
もちろん、これは客の“任意”であって
客から「入ります」の意思表示が無ければ、加算してはならない
ところが
ほとんどのレンタル会社は、“黙ってこれを加算する”
そして、これを“保険”と言う
レンタカーを借りる機会が、ほとんど無い観光客は
「保険」と言われれば
初めての場所で、乗り慣れていない車を借りるわけだから
ほとんど無抵抗に、当然のこととして
無任意に、“補填料”を加算された金額”を払ってしまう
ニッポンレンタも、トヨタレンタも、ジャパレンも、ニッサンレンタも
“黙ってこれを加算する”
みんなそうだった
その度に、私はひと悶着やってきた
しかし1年ほど前
たまたま入った小郡の「マツダレンタ」で
「免責補填はどうされますか?」と、聞かれた
正確にそう聞かれた
こう聞かれたのは、初めての経験で感激してしまった
それからずっと私は、どこへ行っても「マツダレンタ」に決めている
もちろん
「免責補填はどうされますか?」と聞かれたら
「イエ、結構です」と、答えているが
商売、“うそ”はいけない
そのお気に入りの、正直なマツダレンタでも
場所によっては、黙ってやるところもある
先日もそうだった
ガッカリして
また、かつてのひと悶着をやったのだった
しかも、今回のオバサンは相当頑固に
「保険が、保険が」と言うので
「じゃあ、あなたが今言ったことを正確に書いてください
“運輸局”に持って行ってみるから」
とまで言ってしまった
中から責任者出てきて、丁重に侘びを言われた
「申し訳ありません。これは確かに保険ではありません。
お客様が任意に加入の免責補填です。申し訳ありませんでした」
レンター会社の経営は
概して苦しいと聞く
免責補填の収入は、貴重な収入なのであろう
しかし
やはり
観光客の不安に付け込んだ“ウソ”は
いけない