谷 好通コラム

2001年08月07日(火曜日)

第189 御岳さん登山

名古屋から中央高速道路で約100km
「中津川インター」まで行き
そこから、60kmぐらい国道19号線を北上する
南木曽、須原を通り過ぎて
「上松」より、わき道に入って、また30km以上走ると
“御嶽山”に着く

 

オンタケサンは、“御岳さん”とも書くし、“御嶽山”とも書く
ワードでは“御嶽山”と出た
しかし、「御岳スキー場」と、途中の看板に出ていたし、よく分からない
なんとなく“御岳さん”の方が、親しみがわくので、こう書いていく

 

御岳さんは、中央アルプスの一番南に
単独で位置している
いくつかの峰から形成されており
一番高い“剣が峰”が3050m?ぐらい
成層火山である
そのすぐ北側に“乗鞍岳”があり(乗鞍岳も単独峰)
そこから北に“穂高”“槍ヶ岳”など、中央アルプスの主峰が郡をなしている

 

御岳さんは、民謡・木曽節に
「木曽のな~~ぁっ、中乗りさ~ん。木曽の御岳さんは、なんじゃらホイ」
と謡われている
その御岳さんだ
“中乗りさん”は、そういう山を聞いたことないので、他の意味があるのかもしれない
行きの途中、「木曽の銘酒、中乗りさん」という看板があった、
酒の名前なんかいな?

 

(話を戻す)
御岳さんは、昔から信仰の対象となってきた
多くの人が、いろいろな“講”という集団を作って
登山をする
みんな白装束に
木の金剛杖、先に鈴が付いていて、チリ~ンと涼やかな音

 

その数が、ものスゴイ
多くの人は
「田の原」という7合目(2100m位)まで車で来て、そこから登山をする
観光バスを借り切って、団体さんで来て、集団で登って行く
みんなオジサン、オバサンというよりも、むしろ
“おじいさん、おばあさん”と言った方が、
良いぐらいの人たちである

 

7合目まで、車で来て
そこからの登山だから、昔に比べれば楽とは言うものの
それでも
標高差1000m近い登山だ
標準で、片道4時間と書いてあった
そうとうに体力が必要だろう
それを、団体さんの“おじいさん、おばあさん”が集団で登っている光景は圧巻だ

 

トレッキング感覚で登る若者たちも多いが
そのシェアは
やはり、“オジ(イ)チャン、オバ(ア)チヤン”が圧倒的である

 

3000m級の山は、神秘的だ

 

植物限界の上に山頂があるので
頂上あたりは岩がゴツゴツしていて
その風貌に威厳が感じられる

 

下から見ているだけでも、合掌したくなる気持ちが分かる

 

その頂上まで、苦労して
自分の足で、登って
下界とは全く違ったすばらしい景色を見れば
霊験あらたかな気持ちになるのであろう事は、容易に想像できる

 

それにしても、もう隠居していても、おかしくないような人たちが
いや、隠居しているからこそ来ているのかも知れないが
そんな人たちが
楽しそうに登って行く
信仰心あってこそなのだろう
いや、観光気分もあるだろうが
しかし、しかし
観光気分だけでは、4時間の山登りは出来まい
このお年寄りたちを、嬉々として駆り立てるのは
何だろうか

 

山から降りてきた人たちは
1000m近い登山は、さぞやつらかっただろうに
誰も、苦痛の表情など見せていなかった
みんな
すばらしく健康そうに、頬を紅潮させていた
そして、そして
満足そうに、ニコニコと笑っていた
みんな幸せそうだった

 

幸せってなんだろう?
私は一体、なんだろう?

 

※御岳さんの登山道、登っていく白装束が分かりますか?

 

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    代表取締役会長兼CEO

    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
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