谷 好通コラム

2001年07月17日(火曜日)

第166話 本を読んだら

今回の事では
初めての経験を山ほどした
その事については何か機会があったら
いずれ書いて行きたいと思うが
しばらくはやめておきたい

 

今は
一度止めてしまったエンジンを
どう再始動させようか
戸惑っている

 

お盆休みとか、正月休みとか
仕事から離れる時間が、少しまとまって有ると
決まって
私の“乾電池頭脳”がなかなか仕事モードに戻らなくて
少し、いつもてこずるのだが
今回はそれに加えて
気持ちの中に、大きなものがあるので
なおさらかも知れない

 

この何日か
忙しくはあったが
意外な
空白の時間もあって
久しぶりに本を“通しで”読んだ
大田哲也の「“クラッシュ”絶望を希望に変える瞬間」という本
清水さんからもらった

 

太田哲也と言う一流のプロレーサーが
大炎上事故から奇跡的に復活する実話
彼自身が書いたもの

 

自分を、奢ることなく、虚飾のない淡々とした文章だった
しかし、それだけに
余計に凄みのある内容となっている

 

1998年5月3日
豪雨の中の
富士スピードウェイ
全日本GT選手権第2戦のGT300クラスに
フェラーリF355GTで出場した太田哲也選手が
速過ぎるフォーメーションラップ中に起きた事故に、巻き込まれた

 

先にスピンし、破損したポルシェの燃料タンクに、まともに突っ込み
彼の車は、100Lのガソリンの大爆発に包まれ
体の40%に及ぶ重度の火傷を負った

 

 

死んで当たり前の重傷から
奇跡の帰還
そのくだりは、本人が書いただけあって鬼気迫るものがあった

 

そしてその後の、壮絶かつ、果てしない闘病生活

 

激痛と、苦悩と
絶望の末
不意に得る事が出来た“静かな心”“生きている喜び”

 

恨みと、猜疑心と
被害者意識の塊から
解脱して
不意に得る事が出来た“静かな心”
感謝の気持ちから、みなぎってくる“希望”

 

チョッと気を抜くと
その重みに溺れそうになっている時に

 

本の中の彼が得た“静かな心”の
それを語る文字の一つ一つが
沁み入る
この本、お薦めです

 

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    代表取締役会長兼CEO

    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
    読めば読むほど元気になること間違いなし。・・・の、はず。

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