2001年05月26日(土曜日)
第124話 千葉産落花生
友達から落花生が送られてきた
千葉産の殻つき落花生
落花生は千葉産が一番うまいというが、1kgはさすがに多い
ビールを飲みながら食べ始め
何とかのエビセン、と同じで中々止まらない
落花生はカロリーのかたまり
イカンイカンと思いながらもブレーキがかからない
それでも1/4は食べたか
さすがに胸が焼けてきた
落花生といえば
15年以上前、ガソリンスタンドとして独立した頃のを思い出す
その頃、ガソリンスタンドの販売促進といえば
プレゼントキャンペーン
ガソリンなどの燃料は
どの店で買ってもまったく同じ商品
商品そのもので差別化は出来ない
では安くするか
安くすれば回りのスタンドも値段を合わせてくるので
やっぱり差別化は出来ない
結果的に利益が減って経営が苦しくなるだけ
という事でプレゼント合戦となるわけだ
「BOXティッシュ」
「トイレットロール」
「食パン」
みんなは
大体こんなものをガソリンの“おまけ”につけていた
私はこの手のものを、自分の売っている商品に付けるのがイヤだった
生活必需品をオマケに付けても
何か情けなくてイヤだった
お客さんにそのプレゼントを渡した時に
「ニコッ」っとしてもらえる物をと考えて、色々なものを工夫した
オープンの時には「カップ入りのミニサボテン」
それから花シリーズがあって、それが飽きてきた頃
学生時代の友達が、自分で広告の会社をしていることを知って
相談をしに行った
キョウスケさんと言う人
“キョウ”とは、「恐」でもなければ「凶」でもない
ましてや「狂」とか「叫」、「驚」あるいは「侠」でもない
余計な話だが“キョウ”という漢字はすごい文字揃い
「恭介さん」と書く
今では広告業界ではそれなりの人だと聞く
その「恭介さん」のアイデアで
「落花生」をプレゼントに使うことにした
チラシのビジュアルが
ドアップのピーナッツに顔が書いてあって
そのピーナッツが
なんか可愛いことを喋っているという具合だ
あのチラシは今考えると、とんでもないレベルの高いものだったと思う
可愛くって、そのまま壁に貼って置きたくなるほど
いつかどこからか探し出して見たい
その落花生を
「オバケツ」というブリキで出来た小さなバケツに入れて
プレゼントにした
しかもこれで三角クジで“はずれ”のもの
みんな“はずれ”でも「ニコニコッ」して持って行ってくれた
「当たり」は、ダンボールに20kg入り!の「落花生」
20kg入り!の「落花生」当たった人、あの落花生どうしたんだろうか
とにかくものすごくうれしそうな表情が、今でも目に浮かぶ
大成功だった
あの頃のあのスタンドが随分繁盛していたのは
お客さんになんか喜んでもらおうという、あの落花生の精神が
地域に支持されていたのかもしれない
その落花生を中国のチンタオ(青島)から輸入してくれたのが
へな?が務めていた会社
だから彼とは、その頃からの付き合いになるわけだ
その頃のへな?に“名作”がある
「笑えるとなりの晩ご飯」というキャッチフレーズの
卵プレゼントの企画
これは文章だけでは絶対説明できないので
いつかきっと、へナ?の秘蔵にあるはずのそのチラシを見つけて紹介したい
あれは絶対笑える
ひょっとして「無い」と言っても、絶対あるはずなので
皆さん「出~せっ、出~せっ、出~せっ」の大合唱をお願いしたい
絶対笑えます
ガソリンの販売促進も、今はもうすっかり無くなってしまった
自由化によってその利益構造が変ったから
最後に皆さんにひとつ
洗車の販売促進については
プレゼントはまったく効果がないことを付け加えておきます
この事については又いずれ
とか何とか言いながら、書いているうちに
千葉産の落花生に再び手が伸びて
また
ずいぶん食ってしまった
きょうは体重計に乗るのはやめておこう