谷 好通コラム

2001年05月01日(火曜日)

第101話 バカデカイ朝市

またグァムでの話

 

グァムの観光案内に「朝市」というのがあった
今回はまったく観光するつもりはなかったが
気まぐれで行って見る事にした

 

「朝市」と言えば、日本では飛騨高山の朝市とか、能登輪島の朝市
高山のそれには行ったことがある
川沿いに数十軒の露店が出て、野菜とか漬物、みやげ物などを売っていた
いわゆる観光化されていて
それほど新鮮なものは感じなかった

 

日本のそれと同じようなイメージで出かけたのだが
びっくり!
半端なにぎわいではなかった
そしてそのスケールのデカさ
見渡す限りといっても大げさではないくらい、無数の露天が出ていた
朝5時位から8時位までの市だそうだ
広大な駐車場のようなところに

 

思い思いの車で

 

その車に積める分だけの、思い思いの物を

 

思い思いの場所に広げて
勝手に売っている

 

その数
少なく見ても300台の車、つまり300軒の露店
ひょっとすると1000台以上いるのかもしれない
一時間ずっと歩いても、とても廻りきれなかった

 

観光化された日本のそれとは全く異質なもの、違った風景であった

 

 

※この写真に写っているのは全体の100分の1以下であろう

 

出ている露店は、いくつかのパターンに大別できる

 

まず、
自分で採ったか、獲った物を売っている店
野菜、果物などはたぶん自分の畑で採った物を持ってきている
4~8種類の野菜を並べていて
店によって持ってきている物がだいぶ違う
たくさんの種類をみんな揃えている店はない
だから、自分の畑で採れたものを持って来て売っているのだなぁ、と思った
鉢植えの花とか、を売っている店も多かった

 

魚屋はどこも、2種類ぐらいの魚か蟹
たぶん自分で獲った魚、それでも2~300匹ぐらいを売っている
あまり見た事のない魚ばかり
ここは熱帯なのだが、沖縄でよく見るような色とりどりの魚はなかった

 

雑貨、土産物、普段着中心の服
それぞれ独立しているのではなく、何となくそんな様な物を並べている店
たぶん商品として仕入れて、つまり買って来て、売っている店

 

 

こんな感じのいい店もある
Tシャツが大体3枚で10ドルが最初の言い値
実際いくらなのかは解らない、当然安い物が多いのだろう
この“いわゆる商業”をやっている店は
他にも色々な種類の物を売っていた

 

しかし、誰も値札などつけていない!
どの店の商品にも値段がほとんど書いてないのだ
値段は“聞く”

 

それから多いのが
古着というよりもほとんどボロウェス、ガラクタをただ並べているだけの店
絶対に不用物を持ってきただけ、としか思えない

 

 

売れればモウケ物

 

屋台で売っているホットドックとか、スープ、ご飯のたぐいは
みんな美味そうに見えた
試しに食べて見た「チキンライススープ」
チキンライスとスープではない、チキン味のライススープである
と書いてもキット想像出来ないであろう
いずれにしても、不気味な外観にもかかわらず、非常にうまかった

 

こういうのを、いわゆる「フリーマーケット」蚤の市と言うのだろうか

 

経済の原点を見せ付けられたような光景であった
「自分で採った物、獲った物を売る」
「たくさん安く買ってきて、少しずつ儲けて小分けして売る」
「自分に余分になった物を売る」
「人がいらなくなった物を持って来て、売れればもうけもの」
「食べ物などをその場で作って売る」洗車はこのパターンか?

 

さすがに朝市、「春を売る」不心得者はいなかった

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    代表取締役会長兼CEO

    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
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