2001年03月31日(土曜日)
第70話 無料航空券
今、福岡への飛行機の中
JASのマイレッジでもらった無料航空券で乗っている
今回、このマイレッジではずいぶん考えさせられた
マイレッジは
会員募集とポイントの貯め方については
イヤというほど宣伝されている
色々な物を利用するとマイレッジの点数が加算される得点があり
飛行機だけ出なく、ホテルとかレンタカーとか何でも得になりますよ、とか
ところが、いざ貯まったマイレッジポイントを使用しようとすると
数々の制約があって不便極まりなかったのだ
まず、点数の使用は無料航空券の利用に限るという事
マイレージを貯めることについては色々な方法を取り揃えているが
点数を使えるのは飛行機だけ
(ANAの場合は商品との引き換えもOK)
その飛行機の無料航空券は
あらかじめ、日時と便名をかなり前に予約しなければならない
しかも同一路線での“往復”チケットに指定されている
それも繁忙期以外での便に限定
予約は
通常の窓口・電話予約ではダメ、エージェントでもダメ
専用のマイレージセンターに電話するしかない
この電話がなかなか通じない(ホントに通じない)
しかも、予約は本人からしか受け付けない
そして、日時便名を変更する場合には4日前に連絡しなければならないこと
利用する人は本人と二親等以上の人に限られる
利用時にはマイレージカードを持参する事
その他諸々の条件が憶えきれないほど付いている
実際に予約し、利用しようと思うと
何らかの規制に引っかかって、なかなか使えないのだ
非常に使いづらいようになっている
電話で、あれはダメ、これもダメといわれると
かなり感情的になってしまう
「じゃあ結構です。やめときます。」と言うと
あとから電話が掛ってきて
「では、こうします。ああします」と“譲歩”して来る
「さっき出来ないって言ったじゃないですか」と言うと
「いえ、結構です。お受けする事になりました」
と、二転三転する
特典を使いづらくして
航空会社に何かメリットがあるのだろうか
特典を出来るだけ潰したいと思っているのか
使うのをアキラメさせようとしているのか
そのやり取りには、非常に感情的になってしまう
今日チェックインするときに、またトラブルがあった
あらかじめ予約しておいた帰りの予定が変わったので
帰りの航空券は破棄してくれと言ったところ
変更は出来ないが持って行ってもらわなくては困ると言う
無視して飛行機に向かったところ
バスの中に係りの人がやってきて
「5日以降の予約なら受け付けるから、予約を入れて欲しい」と言う
「さっきカウンターで変更は出来ないと言っていた」と告げると
「いえ、大丈夫です。今予約を入れてくれれば、無料券がまだ使えます」
「いや、先の予定は今すぐには立てられないので、もう結構です」
と言って、そのチケットは棄てた
その人に
「こういうトラブルって多いんじゃないですか?」と聞いたら
「ハイ、多いです」と、無表情な笑顔であっさりと言っていた
その結果、出した結論
“できるだけJASには乗らないようにしよう”
こんな状態が多いのでは
たぶん経営的に信じられない程のマイナスが発生しているだろう
マイレージを本格的に貯める事が出来るのは
多分ビジネスマンが多いと思う
観光だけではそんなに貯まるものではない
だから、団体客のようにメチャクチャ安い料金ではなく
せいぜい特割り程度の値段で
しかもウィークデーに乗っている人達が多いのではないか
その人達が、感情を害するという事は、かなりのボディーブローになるはずだ
※ここで私が勝手に推察した事
?JASのマイレージ制度は、ANAが始めたマイレージに追随して行われた
?この制度は、競合路線での自社便への集中を促すものとして有効
?だから、路線数を多く持っているANAが絶対的に優位
?つまり、シェアナンバー1会社が、土台を固める方法として有効と言える
?その手法にナンバ-2のJASが、安易に追随し同じ土俵に上がってしまった
?だから勝負は最初から見えていたのも同然だった
?それを承知してか、自動のマイレッジ加算機を、JASは設置しなかった
?その通りになり、マイレッジでは圧倒的にANAの勝ち
?ではという事で、JASは全路線1万円均一などの大安売り販売戦略をとる
?JASのマイレッジは、ただのお荷物になり収拾方向へ
?特典の使用などに過度の制限を加え、経費を押さえにかかる
その結果
?判官びいきの延長か、どちらかというとJASを好んでいた人達で、珍しくJASのマイレッジを貯めていた一部の人達を裏切ってしまうことになった
?彼らは、多分JASにとって一番の客であったはずだ
?圧倒的に負けていたマイレッジを、集めていた数少ない人
?一番収益に貢献していたはずの人達を結果として冷遇してしまった
こんな感じかなと思う。だとするとJASかなりきびしいか?