2001年03月16日(金曜日)
第55話 富士が見えん!
早朝、東京行きの新幹線
朝出てくるときには大快晴であった
「今日は絶対、富士山が見える」と確信して
デジカメを最初からカバンから出して新幹線に乗り込んだ
朝一番の新幹線は、いつもほとんど“満席”である
グリーン席すら取れないこともたびたび
だから前日に指定席を取っておく
最終列車のガラガラとは対照的
私はどちらかというと朝早いのは得意なのだが
みんなもそうなんだろうか、一人一人の話を聞くと
「朝はなかなか起きれませんねー」と言われる事が多いのだが
不思議でしょうがない
第2話で書いたように
私は東京行きの新幹線に乗った時
「富士山」を見ると、すごく縁起がいいと思っている
だから
デッキまで出て、富士川の手前のトンネルを抜け
富士山が目の前に現れるのをワクワクして待つ
今日はものすごく天気が良かったので
絶対に見えると思った
ところが
今日も、“全く見えない”
富士市の所だけ雲が覆っているという感じ
ここは製紙工場がイッパイあって、いつも煙を大量に吐き出しているが
そのせいなんだろうか
静岡までと、小田原からは雲がほとんどないのに
富士山の所だけ雲に覆われている事が多い
不思議だ
満席の“のぞみ”の中、今日もがっかりした
今年になってからもう10回以上は確実に来ているのに、まだ一度も見ていない
今年は不運の年なのであろうか。そんな事はない
いつかきっとと思う
ちなみに、一週間ほど前
満席の列車とは反対に
広島から最終の“のぞみ”で帰って来た時
広島で乗り込んだその一両に、私一人だけであった
(たまたまグリーン車であったが)
そのまま、岡山でも、大阪でも、京都でも誰も乗り込んで来ない
とうとう名古屋まで“一人”であった
ホントに不思議である
途中で、ワゴンサービスの売り子さんが何度か通った
私一人のために
「お弁当にお茶はいかがですか」
「岡山のお土産、きび団子はいかがですか」
「ビールにおつまみ、コーヒーはいかがですか」
と、入れ替わり立ち変わり来る
何度か目の時に
あまりに申し訳ないので、
売り子さんがこちらを見た時に「にこっ」と微笑んで差し上げた
そうしたら、その後
売り子さんは、何も言わず
まるで怖いもののそばを避けるように、足早に通り過ぎるようになってしまった
私が何か悪い事をしたのであろうか
ホントに不思議である