谷 好通コラム

2001年01月23日(火曜日)

第3話 “復活の日”の続き

じつはこの話、爆インストラクター日記の最初の頃に書いたものです。
しかし第一話を書いたらどうしてもこの話を避けて通れないのでリーニューアルしてもう一度書きます。

 

平成12年10月14日の土曜日、歯の手術をした日のことです。
上顎の歯茎の半分近くを切開して歯骨に穴を開け、チタン製のボルトを埋め込む、という言葉で聞くとオソロシイ手術です。
手術そのものは約2時間程度の物でした。
完全に麻酔をかけて行うので術中の痛みは全くといってありません。
しかし、今まで経験したことのないゴリゴリギシギシという響きは決して気分のいいものではなく、2時間口を空けているのも疲れました。

 

しかし、大変なのは家に帰ってきてからだった。
麻酔が覚めてきた時から口ん中は激痛状態になり、よせばいいのに回りのものにアタリ始め、左足で部屋の壁をおもいっきり蹴飛ばした。

 

(後で聞けば上は下より負担があり、しかも1本根元が悪い部分があってそれが痛んだそうで、後日、下も少しやったのだがその時は嘘のように痛くなかった。)

 

今度は、蹴った足に激痛が走って四転八倒、そうしたら不思議なことに口の中の痛みがそれ程には感じなくなってしまった。
もっと痛いところが出来るとそれまでの痛みは、それ程でもなくなってしまうのは不思議です
つぎの朝、整形外科で診察してもらいレントゲンを取ったら、左足の甲の骨に見事に「ヒビが2ケ所」入っていた。(爆笑)

 

それでも、私はケガをバカにするという癖があり、翌日から講習に出たり、歩き回ったりしてナメた事をしていたら、あら不思議、内出血が始まって足全体が赤黒く変色してきてしまいました。
翌日、医者で強制ギプス。口の方はとっくに痛みは無くなってしまったのだが、それから約半月ギプス生活。

 

「踏んだり、蹴ったり」という言葉がありますが、うまい事を言ったもんだ。
「踏んだり」まではいいとしても、「蹴ったり」はするもんぢゃ~ないという事です。
自分でもあまりのバカバカしさに、恥じ入るばかりです。

 

とはいうものの、それから一週間目ビッコをひきながらも見物に行ったMINEサーキットで、冗談のつもりでギプスをはずしてレースカーのクラッチを踏んだら大して痛くなかった。これならと言って早速レーシングスーツに着替えてガンガン練習をしてしまった。この時なんとレコードタイムが出たのだ。(とは言っても勿論大したタイムじゃない)

 

 

練習が終わったら何事もなかったように、またギプスをはめてビッコをひきながらへな?と元気に名古屋に帰った事はもちろんである。
医者にはそんな事は絶対言わない。ナイショである。

 

それから一ヵ月半後「へなちょこレーサー日記」のレース結果と相成ったわけです。

 

経営者、多少バカでないとやれない、というアホな結論で第二話おしまいです。

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    代表取締役会長兼CEO

    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
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