2022年01月11日(火曜日)
01.10.DX②.DXが間接部門を不要にして生産性を上げる。
以前にも書いたことがあるが話だが、
私がまだサラリーマンだった45年ほど前、
私はちっぽけなガソリンスタンドの店長をやっていた。
その前まで大きなスタンドに勤めていたのだが、事情があってそこを辞め、
販売量50kl足らず、敷地100坪のとっても小さなスタンドに変わった時、
そんな小さな店でも、若い女性の事務員さんが常駐していたことに驚いた。
あの時代、あらゆる種類の店舗には、
必ず、経理担当のような「女性事務員さん」がいたのです。
この店の売り上げは月に1億万円/年も無く、
利益率の低いガソリンスタンドのその付加価値は、
せいぜい1,500~2,000万円/年程度なのに、
少なくとも年収300万円程度はあるだろう事務員さんがいて、
店舗スタッフが稼いだお金の数字を帳面に着けて、整理していた。
もちろんそこから生み出される付加価値はゼロだ。
つまり、金勘定だけの為に
その店舗の生産性の、実に10%以上を無駄にしていたのです。
今では考えられない事です。
あの可愛い事務員さんは、各店舗にPOSレジが導入されたあと、
暫くしたら一斉にいなくなりました。
POSレジの導入で、
日本国中から数百万人の店舗付き事務員さんがいなくなったのでしょう。
初期の頃のデジタルトランスフォーメーション効果です。
YAHOO!ニュースにこんな記事が載っていた、
著名な経済学者「大前研一」の言葉です。
「経営者にとって従業員の賃金は“最も神聖な数字”である。賃上げをするためには“理屈”が必要であり、それは「生産性が上がった」ということだ。逆に言えば、日本企業の賃金が上がらないのは生産性が上がらないからで、生産性が上がらないのに賃金を上げたら、企業はつぶれてしまう。
そんな基本的なこともわからずに政府が賃上げを強要し、賃上げをしたかどうかによって法人税の税額控除率を決めるというのは、経営判断を愚弄するものであり、「新しい資本主義」どころか、資本主義に対する冒涜にほかならない。
日本企業の場合、徹底的にDX(デジタルトランスフォーメーション)をやれば生産性は上がる。だが、それを実行したら間接業務のホワイトカラーは10分の1の人数で済むので、9割が解雇されることになる。そうなってもよいのか、失業した大量のホワイトカラーを引き受ける覚悟が政府にあるのか、ということだ。
それが現実問題として無理だとわかっているので、日本企業は間接業務のデジタル化に本腰を入れて取り組まず、生産性の低いホワイトカラーを抱え込んでいる。だから賃金を上げることができないのである。」
実は、
KeePer技研株式会社が経営的に強いとしたら、
それは、社員のほとんどが店舗運営、営業、出荷などの直接部門にいて、
生産性のない間接部門の社員が5%以内しかいず、
会社全体としての生産性が薄まっていないことにあります。
しかも、まだDXは全然徹底されていないので、もっと効化率出来る余地があり、
もちろん、そこに手心を加えるつもりは全くない。