谷 好通コラム

2018年08月23日(木曜日)

8.23.確率的には小さくても、勝つか負けるかは1/2の確率

夏の高校野球の金足農×大阪桐蔭の決勝戦は、
確率的に見れば大阪桐蔭の圧勝であるはずだった。
しかし、ほぼ日本国中の高校野球ファンは金足農を応援しただろう。

 

全国から集まった野球特待生のエリート集団のような大阪桐蔭と、
人口の少ない過疎秋田県の全員秋田出身の田舎野球部の金足農では、
力量の差は明白だったが、
飛び抜けたたった一人の投手の金足農・吉田投手は、
すでに五試合を一人で投げ抜き、限界がいつ来てもおかしくなかったが、
ひょっとしてエリート集団大阪桐蔭を奇跡のように抑えるかもしれない。
確率的には、ほとんど勝ち目がない試合でも、
勝負は、究極的には、
勝ちか負けの1/2の確率しかない。

 

誰もが、勝負は時の運と、
確率的にはほとんど勝てる確率のない金足農を応援したのは、
彼らが勝った方が選手たちの感動も大きいだろうし、
応援している人達や地元の人達の喜びも大きく、感動的だろうと思ったからか。
そんな計算づくの思いではなく、
みんなが思いを金足農の選手に写したのではないか。

 

99.9%の確率で普通の人であるみんなは、
選ばれたエリートに勝とうとする熱き金足農の普通の人たちに
みんな熱い共感を持って応援したのではないだろうか。

 

どんなに選ばれし高い勝率の人達でも、
勝負の世界では勝ち負けは2分の1の確率でしかないのと同じように、
どんなに平凡で、低い勝率の者でも、
熱い本気の勝負ならば、勝ち負けは2分の1の確率で勝てる。

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    代表取締役会長兼CEO

    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
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