谷 好通コラム

2018年08月22日(水曜日)

8.22.解ったつもりで入り口から去る人

期待していたことが
如何に自分の本意ではない結果になろうと、
それを理不尽であると決めつけて考えると間違えるのでしょう。
なぜこうなったのか、
冷静に、その因が自らにある事を前提に考えると、
これからの自分たちがすべき行動の姿が見えてくるはずだ。
その多くは自己否定的であるが、そこに真実があることが多い。
逆に自己肯定的に考えると、
見えるべきものが、他者への否定的な思考に隠れて見えなくなる。
そういうことは多い。

 

人生の中で自覚を持ってから死ぬまでが六十年から七十年とすると、
たった一つの物事であったとしても、
知り尽くして極めるには短すぎる。
しかも、そのたった一つの物事は六十年から七十年の間に変化するので、
一人の人間が知り尽くし極めることは不可能なのでしょう。

 

なのに、多くの人は、
その物事を知って、最初思っていた姿より違う姿を知った時
それがそれまで自分の思っていたようなものから進化した知識になった時、
その事に対して本当の真実を知ったような気になり、
判って、解かったような気になる。
その物事について、
今までよりちょっと深く知っただけなのに、
真実を知った気になって、知り尽くし極めたような錯覚をして、
それ以上深く知ろうとしたり、学ぼうとしなくなって、
自分はもう解ってしまった人として、
それを否定しようとする他者には、猛然と反発し、多くはその場を去る。
そういうことは多い。
ふと気が付くと、いつの間にか解かってしまって、
自己否定を出来なくなっている者が、
自己肯定あるいは自己防衛の為に、
せっかく少しだけ知って、学び、入り口が分ったのに、
その入り口から去っていくものが後を絶たない。
実に困ったことに、これからという時に、解かって去っていく者が多い。

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    代表取締役会長兼CEO

    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
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