2022年06月18日(土曜日)
06.18.CS顧客満足とES従業員満足の同時実現
KeePerとKeePer技研㈱は、KeePer LABOが軸。
KeePer技研㈱のビジネスとしての軸は「KeePer LABO運営事業」で、社員全体の約85%がKeePer LABO店舗に所属し、会社が生み出す付加価値の70%がKeePer LABO直営店舗からのものです。
KeePer製品の卸売りの事業はそれに付随する形で成長しており、そういう意味では、まさしくKeePer LABOが、KeePer技研㈱の大黒柱であると言えます。
KeePerのすべての製品は、KeePer LABOという現場から生まれている。
KeePerのサービスは、そのケミカルとそれを使う技術で構成されています。
そして、そのサービスは現場のお客様の生のニーズから造り上げられてきた。
そのサービスの為のケミカルは世界のトップクラスの化学研究所が数えきれないほど造り上げたものを、やはり現場で、ものすごい手間をかけて鍛え上げて造られてきた。技術も当然現場に即した実践的な技術です。
つまり、KeePerのビジネスのそのすべてがKeePer LABOという現場から出来上がって来ていると言っていいものです。
KeePer LABOは「人」の在り方に特徴がある。
そのKeePer LABOには、人・ハード・ソフトの面において独特のノウハウがありますが、やはり、一番肝心なのは「人」の部分です。
KeePer LABOでの仕事は基本的に「外」の仕事であり、季節の変化をまともに受け、暑い時、寒い時とそれぞれに辛いところもあり、体を動かす仕事ですから肉体的な辛さも伴ういわゆる「現場仕事」です。
勿論、それに十分に報いるだけの所得が支給され、充分な休日の確保や福利厚生の充実など、企業としてあるべき要素が整えられていることは当然であり、大前提ですが、それだけでは現場仕事の職場での高い定着率は実現しません。
CS顧客満足とES従業員満足の同時実現
彼らが持っているこの仕事に対する楽しみ、あるいは働き甲斐とは、お客様の喜びであり、お客様から常にいただく「感謝」の言葉なのだと思います。
つまりKeePerコーティングは、お客様が前もってKeePerのパンフレットやWebサイトで調べて持っていた”期待を上回る”「キレイさを」実現するので、
ほとんどのお客様が驚いたように喜んでくれます。
「ほーっすごい、ここまでキレイになるとは思っていなかった。」と驚き、喜んでくれるのです。(中には、あくまでも上からの態度で高飛車な物言いに終始する人もいますが、滅多にいません。)
ほとんどの人がすごくキレイになったと大喜びしてくれます。
そして「ありがとう。」のお言葉を、いっぱい頂くことになります。
するとスタッフは、職場の暑い寒いや、体を動かす事の疲れよりも、お客様が喜んでくれて、感謝までいただけることの楽しみの方が上回って、むしろ、楽しい職場になります。
すると、スタッフは「お客様が喜んでくれる事を楽しみに仕事をする。」が、普通になって、職場に安定したプラスのモチベーションが存在し続けます。
たとえば店舗の人たちがよく言う事に、スタッフ同士が「あのお客様が、KeePerのキレイさにビックリして、こんな・・に喜んでくれた。」と、休憩中でも、楽しそうに話しているのだそうです。
「CS(顧客満足)とES(従業員満足)の同時実現」が、うまく行っている時の一つの現象です。
これが、一般的に従業員の定着率が低いと言われる現場仕事でありサービス業でありながら、KeePer LABOが比較的高い定着率を実現している大きな要素になっています。
スタッフは、「共感性」を普通に持ってくれていることは必要。
ただし、これを実現するためには一つの条件があります。作業をしてお客様と接するスタッフが、普通に「共感性」を備えている人であることです。それがないと、いくらお客様が喜んでくれてもそれが自分の喜びにもなるという現象に結び付きません。
たとえば、匿名性を持ったデジタルのコミュニケーションの場で、平気で相手を傷つけるような言葉を書くような無神経な輩では、相手の喜びを自らの喜びとして共有するような現象は起きません。
相手と感情を共有していないからこそ、匿名になると凶暴性をもって平気で相手を傷つけるのですから。
これは入社面接が大きなカギになります。この面接の時に、共感性の有無を見分けなければならないのです。これにはちょっとしたコツがあるのですが、そんなに正確なものではありません。
それでも大切なことですので新卒でも中途入社の場合でも、入社の面接を、昔はすべて私自身がやっていましたし、今でも社長と専務が手分けして直接やっています。大変ですが、ここが勝負とも言えるところなのです。
新入社員の教育は初期の技術習得の段階では一般に開かれている「KeePer技術研修スクール」に混じって学習しますが、後は、店舗で先輩に着いて、マンツーマンで技術を習熟して行くのと同時に、先輩と一緒にお客様が喜んでくれる嬉しい現場をいっぱい体験して、この仕事の面白さを知ると同時に、自然に、相手の身になった接客を身に着けて行きます。
この段階で、「接客教室」や「マナー研修」のような接客の「型」を教え込むような教育をすると、逆に混乱してしまい、下手をすると辞めてしまいます。
だから、よく「スタッフの皆さんの社員教育が行き届いていますね。」とお褒めいただくことがありますが、実は、会社としての一般的な社員教員というものは全くやっていないませんが、先輩と一緒にお客様の気持ちになることによって、お客様に教育していただいていると言った方が正しいのでしょう。
「CS(顧客満足)とES(従業員満足)の同時実現」が、「商品の高品質」を生む。
車をキレイにするという事、単に汚れが取れるというレベルのキレイさではなく、お客様が驚いてくれるような、期待以上に”ものすごくキレイになる”というものは、「ケミカル」と「技術」と「設備」だけでは作りだせません。
その作業をする人が、”驚いてくれるようなキレイさ”を造り出したいと本気で思わなくては出来ないのです。
これは精神論的な事ではなく、設備が整った良い環境で、優秀なケミカルを使って、決まった技術で正しく施工しても、一見しても判らないような細かい所に、塗り漏れや拭き漏れがあったり、コーティングの艶に拭きムラが有ったりしていては、決して驚くようなキレイさには出来上がっていません。「手は抜いていないが、気が抜けた半端な仕上がり」で、お客様はがっかりして、感動を与えることは難しい出来上がりになってしまっています。
ですから、リピートのお客様が積み上がっていて繁盛しているKeePer施工店と、そうでもない暇なでは、両方とも、同じケミカルと、同じ訓練で身に着けた同じ技術でKeePerコーティングを施工するのですが、お客様の目から見ると、気が入っているかどうかの「差」が歴然と出てしまうのです。何が違うかと具体的に言えるものではありませんが、その差ははっきりあります。
”驚いてくれるようなキレイさ”が、二乗の高付加価値を生み出す。
カーコーティングは、外部で規格に沿って造られた製品を売る「物販」ではなく、そのお店ごとで付加価値が造り上げられるサービス業なので、物販業のように「安売り」が万能ではありません。
決まったケミカルで、決められた技術を使って作業したとしても、実際に作業をする人の技術力には差があるし、きちんとキレイにしたいという気持ちを持ってやる作業と、やらされてやるだけの作業では、その商品の価値(結果)は大きく違う。つまり、同じ名前の商品名であっても、それを作業し、造り上げて売っている店舗によって、その価値(キレイさ、顧客満足度)は変わってくるので、お客様は、物販のように「安い店」を探すのではなく、サービス業なので「上手い店」を探す。特に「キレイさ」という人の感性に訴える価値は、その価値の大きさの二乗に比例して値段が付く。
1のキレイさには1✖1=1の値段が付く。
しかし、
2のキレイさには2✖2=4の値段が付き、
3のキレイさには3✖3=9の値段が付く。
高付加価値≒二乗の高価格は、高効率と高リピート率を生み出し、
高所得を実現して、安定した好人材を確保する事になる。
価格-コスト=利益なので、同じ材料(同じコスト)を使って作業をしても、上手い技術とキレイにしたい気持ちをもって作業をすると、そのキレイさの二乗に比例して高価格が得られる。と同時に高品質がお客様の高リピートを実現して、
売上げの高い増加率を実現する。
(高品質=高単価)✖高リピート(高客数の増加)=売上高の増加
当然、ビジネスとしての効率は上がり、高効率、高収益が実現する。
それが実現できれば、当然、働いてくれているスタッフの労働環境と労働条件も改善出来る上に、高所得が実現できて、安定した良い人材が得られる。
みんなが、お客様が喜ぶのを楽しみにして働くビジネスと
人に作業を機械的にやらせるビジネスには決定的な差が出来る。
お客様が喜んでくれることを楽しみにしてキレイさを造り出すと、
正しいケミカルと、高い技術が備わっていれば、
お客様は必ずそのキレイさに驚いて、喜んでくれます。
人は自分の意志で動く時にこそ、
良い仕事が出来るものなのではないだろうか。
良い仕事は、人の感性に訴えるサービス商品において
大きく高い結果(価値)を造り出せて、高い付加価値を生み出し、
高効率、高収益、ひいては高所得を生み出すプラスの循環が成立するはずだ。
それぞれの人の自分の意志とは、
その人によって当然違うが、
「お客様が喜んでくれることを楽しみにして・・・・」は、
その人が共感性さえ備えていれば、みんなで共有できるのではないか。
逆に、人はビジネスの一要素として、
機械的かつコストとして考えられ、
使う側が、使われる側の者を一方的働かせている職場では、
セントラルキッチンなどや、マニュアルなどで一律的な価値は造れても、
人を感動させるような、期待以上の価値は造ることは出来ない。
するとプラスの循環が生まれることはない。
人を機械的に効率よく使って働かせるビジネスより、
人が「お客様が喜んでくれることを楽しみにして」を動機に、
みんなが自分の意志で仕事をするようなビジネスの在り方の方が、
実はビジネスとしても、むしろ効率がより高いのではないでしょうか。