2022年08月14日(日曜日)
08.14.生き物はほんの短い時間しか生きられないのだから
私たち生き物が生きているこの宇宙は、
約138.2億年前のビックバンで誕生したという説が一番有力とされている。
138.2億年と言うと無限に近い感じを受けるが、
無限とは意味がまるで違う。
私の人生は、今時点で70年だが、
それでも、
宇宙誕生の中では
70年÷13,820,000,000年≒0.000000005065123・・・であり、
小数点以下のゼロが8個も着くが、たった8つであり、
私の人生は、138.2億年の中で明確に「有限に存在」している。
反対に、
時間が無限だとしたら、
私の70年は70/∞=0であり、私は、今、いないことになる。
しかし、自意識として私は今いるので、
時間が無限であるという仮定は間違っているという事になる。
インターネットで「ビッグバンとは」で引くと、
ビッグバン以前は「無」であって、空間も無く、時間も無い「無」だそうだ。
そして、宇宙という空間の膨張は、
このまま無限に広がって行くのか、
どこかの時点で収縮に転じて、
いずれは一点に集中し、潰れて、
また空間も無く、時間も無い「無」に戻るのか。
だとすれば、
宇宙は空間においても時間においても有限という事になり、
私達が今「有る」ことの理由が立つので、理屈としてそうなのだろう。
そんなことを考えていると、
自分が生きているという事が、
すごく大切に不思議な存在に思えてくる。
見る、聞く、嗅ぐ、味わう、触れるの五感を感じる自分を、
あるいは考える自分の存在、自覚は、いったい何なのか、
ルソーは「我考えるゆえに我あり」というが、
間違いなく考えている自分が自覚できるのだが、それが何なのか理解できない。
そんな思考から、人は神や仏の存在を思いつき、
そう考えると不思議な事のつじつまがすべて合って、
それの組み立て方によって、いろんな宗教の宗派が出来たのだろうか。
あるいは、
いっそ自分が神だと考える事で、つじつまがうまく合い、
自分が神=教祖になって一つの宗教を造り上げてしまった人もいるのだろう。
あるいは、
権力闘争に勝ち抜いた独裁者は、
自分が神だと容易に勘違いし、
他人を殺す事を神の正義・特権とでも思うのか、
信じ難いような残虐さを持つことがある。
ロシアのプーチンは間違いなく自分を神だと勘違いして、狂ってしまった。
そう考えるとやっと理解できる。
しかし自分の感情を思う時、
人を憎んだり、攻撃的なものがあることも確かで、
そんなものが異常に高まってくると勝とうとして戦いが始まり、相手を負かす。
つまり相手を殺すこともあるかもしれない。
自分が神だと思わなくても、私の中にも相手を殺す因子はありそうだ。
しかし、
たとえば、私が爆撃機の爆撃手だったら、10,000mの高空から、
下の地に多くの人がいることを知った上で、爆撃のボタンを押せるだろうか。
押すかもしれない。
あるいは下にいる人達を想うと、押せずに、私自身が銃殺されるかもしれない。
歴史は、権力闘争に勝ち抜いた独裁者が自分を神だと勘違いして
神の正義として始める戦争が多いのではないだろうか。
私達は、この宇宙の中で、
間違いなく0.000000005065123・・・として実在している。
しかし、その一人一人が0.000000005065123・・・でしかなく、
誰一人として、決してそれ以上ではない。
ゼロではない実在=∞という錯覚が、
自分が神であるという錯覚でしかなく、ただの勘違いなのだから、
自分は宇宙の中で、たった70 +α年生かされるだけの実在なので、
それを大切に、
お互いに、すべての人のそれを大切に、
お互いがお互いを想う時に感じる相手の実在を大切に、生きたいと思う。
あと、もう少しある+アルファを、
0.000000005065123・・・の実在の意味をかみしめながら。
明日の終戦記念日を前にして。
チーちゃんは、20年ぐらいだろうから、
20÷138.2億年=0.00000000144717・・・、
私達と大して変わらない立派な実在です・・。