2018年06月06日(水曜日)
6.06.親分をかばう嘘のピンからキリまで
過日の記者会見での、
日大アメフト部のコーチたちの親分、
すなわち監督をかばう姿勢は、
安物やくざの三文芝居のようで、
日本国中の有識者たちが揃って非難をして、
コーチはもちろん監督もろとも日大丸ごと悪者に叩き落とした。
来年卒業する日大生は今年の就職活動に随分不利になっただろうし、
来年、日大に入学する新入生は目に見えて減るだろう。
親分をかばうために嘘を言う体質はどこにでもある。
上が下に服従を求める体質の組織はどこにでもあるが、
日大のそれは陳腐な猿芝居のようで、
日本国中を敵に回して
かばうはずの嘘が、かえって墓穴を掘って、
親分である監督を再起不能にまで叩き落とした。
しかし、これが、
日本の巨大な官僚機構の中で行われると、
理財局の元局長は、親分つまり大臣、あるいは総理を守るために、
公文章を改ざんするという明白な罪を犯しても、
しかもその事実を自らの身を切る形で、
国の最高機関「国会」で嘘をつき切っても、
見事に親分、つまり大臣と総理を守り切ったという堂々とした姿勢が
官僚の鏡のように、誇りすら感じさせる態度であった、
堂々とした確信的な嘘つき犯と、
下手な芝居でどん底に落ちていく嘘つきと、
どこが違ったのだろうか。
親分をかばう子分の嘘と、
巨大権力機構のトップをかばう高級官僚の嘘は、
その本質において同じように思えるのだけど、
後者の不自然なまでの堂々とした態度に、背筋が寒くなるような恐怖を感じる。