2024年02月19日(月曜日)
02.19. 23話. 目には目を。バナナにはバナナをもって勝つ。
1997年 1店目のGSの目の前に巨大な商社系GSが建ち、戦争が始まる。
私がKeePerの営業・トレーニングで全国を行脚している時、起業した時の1号店、共同石油高津波給油所の道を挟んだ目の前に、商社系の大型ガソリンスタンドが新たに造られることになった。それを知った私は、指をくわえて見ていることは出来ない。対抗して、こちらも全面改装をした上で勝負することにした。
2店目クリーンベースの運営がやっと軌道に乗ったばかりだった。だからと言って指をくわえ見ていて、むざむざ負けるような事は絶対に許せない。いやだ。ガソリンの安売り戦争と景品キャンペーン戦争の始まりです。
先に始まった目の前のスタンドの工事の後から高津波給油所の全面改装の工事を始めて、絶対に先に工事を終え、先にオープンする決意で突貫工事を敢行し、目の前の店の完成一週間前に全面改装完了を奇跡的に実現した。
目の前で始まった大型SSの工事の表示に「○○石油、バナナステーション」と店名が書いてあった。バナナステーションとは今風の店名なのだろうがその店のオープンイベントの景品は「バナナ」であることは明白だ。ならば、先にこちらがオープンし、オープンイベントではトラックいっぱいの「バナナ」を広い地域の皆さんにたっぷり配った。目には目を、バナナにはバナナをである。
1999年 闘いに勝つも、赤字に疲弊して閉店
戦争には絶対負けないので、赤字を承知での安売り戦争を続け、相手に徹底的に勝ち、わずか二年で相手に撤退を余儀なくさせる。最初の相手を撤退させても次の運営者と戦い、2つ目の運営会社にも勝ったが、3つ目の運営会社が来る。当然、また勝つが、しかし、こちらも莫大な赤字が残り疲弊しきった。前の店の3つ目の運営会社が撤退したところで、こちらも高津波SSの経営継続を断念する。目の前の店にも4つ目の運営者は現れず廃店となり、戦争をした2店は2年がかりの戦争の果てに、両店とも閉店をした。
典型的な共倒れである。この戦いを経験する中で「安売り競争」に対する憎くしみの感情を強く持つ。
2000年 閉めた高津波SSを「洗車屋快洗隊」として復活開店
戦争に疲れて閉店した高津波SSを、再び借り受けて、手洗い洗車とピュアキーパーを軸とした専門店「洗車屋・快洗隊」に改装して再開店する。
「小売り」はこの会社の生命線。安売りをせずに済む形で再開店した。
この年の12月は、平均単価3,500円/台くらいで売上げ約600万円であり、
とにかく朝から晩まで果てしなく洗車が続く大変な年末であったが、地獄のような安売り合戦に比べれば気持ちのいい疲れであった。
実践的なKeePer営業部は、全国での販売とトレーニングを続ける。