谷 好通コラム

2025年06月14日(土曜日)

06.14. 売込み力ではなく、高いリピート率が我らが最大の強み。

 

会社には、いつも「売り込み」が山ほどやってくる。

その売込みをしてくる方は、

勿論、自分たちの為に売り込んでくる訳だ。

売り込みというものはそういうものだ。

売り込みをする者は、

買う側の事なんて、これっぽっちも考える訳がない。

とにかく売れればそれでいいのです。そういうものです。

 

特に今は、インターネットを使って、

検索履歴とかが一致した先に無差別に大量の相手に売り込んでくるので、

売り込まれる側の事なんか知らないのだから、考えている訳がない。

だけど、

特に、まだ買い慣れていない人には、

グイグイと売り込んでくる人の方が、

その商品について熱意があって、買って上げたい相手になりがちになる。

 

自分の為に何かを買う場合は、

自分の都合と、自分の気分だけで決めればいいが、

これが会社に関わる物になってくると、

買って上げたい相手から買って上げていては、それでは仕事にならない。

売りつけられ上手は、

つまり、売り込み側からすると”カモ”は、

全く悪気はないが、結果として背信行為となる場合がある。

しかし、その内、買い慣れてくると、

強く売り込んでくる者が、別に”熱心”な訳ではなく、

単に売り込みが強いだけだと分かってくると、自然にカモではなくなり、

売り込み熱心も次のカモを探すので、静かになる。

 

売り込み熱心は、

買う傾向が強い”層”を、市場調査などを通じて探し出し、

売り込みの有効な方法を、過去の販売データなどから探し出して、

最も効率のいい手段で実行してくるので、

時間的な効率(タイパ)、費用的な効率(コスパ)の高い販売を実現する。

つまり効率の良い販売が実現したことになる。

しかし、こうやって売り込まれてしまった客も学習をするので、

同じ手が何度も効く訳ではなく、

こうやって売り込まれた商品のリピート率は、低い。

 

商品は売り込んで、売りつけるのは、

データを分析、活用して効率よく販売活動をすれば、いい結果も出せる。

しかし、売りつけた商品はリピートすることはほとんどないので、

販売を開始当初の瞬間風速はすごくても、

その後の販売実績は、時と共に急速に低下する。

 

売り込めば、最初だけ売れて、リピートしない商品は、

商品としてダメな商品であり、ダメな商品だから、

無理にでも売り込んで、最初だけでも売ってしまおうとする商品。

買った方は、つまり売りつけられた方は、

もう二度と、この商品だけではなく、この店にも来ないと決心した。

 

 

リピートする商品とは、

お客様が、その商品を正しく理解して、

ご自分の判断で選択し、ご自分の意志で買い、

その商品の結果に満足して、「また買おう。」と思った商品だ。

 

 

商品そのものが、

買った後もちゃんと性能を発揮し続けて、

その商品を買ったお客様の期待に応え続けなければ、

「買って良かった」の商品にはならない。

「買って良かった」と、

次に買うタイミングまでもお客様に思い続けてもらえれば、

確実にその商品はリピートして買ってもらえる。

そんな時は、

お客様の方から「また、やって。」と言ってくるので、

そんなお客様からのリピートを経験してくると、

その店のスタッフは、その商品は「売り込むものではない」と理解する。

だから、

お客様と一緒になって、

その車をどのようにさせていただくかを相談する。

 

商品の説明をして売り込むのではなく、

一緒になって相談をしていった方が、

結果的に、そのお客様の満足につながるサービスに合意できるし、

結果的に、より高い商品をお買い上げになる場合が多い。

更にその後のメンテナンスなども承知の上で施工させていただけるので、

後になってから「こんな筈ではなかった」などの不一致もなくなる。

だから結果的に、高い満足度をもって。高いリピート率を実現することになる。

 

「サービス業」であるこのビジネスにおいては、

物販に有効な、

Webデータを駆使した「適切な相手に適時の売り込み」は、通用しない。

 

だからなのか、

昔からの洗車業では

「洗車屋は、一週間も雨が降り続けば、簡単につぶれる。」と、

あたり前のように言われてきたが、

リピーターによって成り立っているKeePer LABOでは、

これはまったく言えなくなっている。

 

雨がよほど降っても、

「予約」で行われるKeePerコーティングなどのキャンセルはほとんどなく、

晴れた日とあまり変わらない3~80万円以上の売上げを出してくる。

 

しかし、

リピーターがまだ積もっていない、

開店からの月日が浅い新店では、

雨が降ると、まともに暇になってしまい、

丸一日で数千円しかないような

皆のため息が聞こえてきそうな寂しい数字が報告されてくることもある。

リピーターの多さが最大の強みであるこの商売のツライところではある。

 

雨は緑にとっては何よりもの恵みになる。

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    代表取締役会長兼CEO

    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
    読めば読むほど元気になること間違いなし。・・・の、はず。

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