谷 好通コラム

2018年01月20日(土曜日)

1.20.ハングリー精神を見失う時

ハングリー精神とは、
自分の置かれた状態(状況)が、自分には満足できるものではなく、
自分が満足できる状態(状況)になりたいと強く思い、
もっと向上して、もっと強くなって、
もっと金持ちになって、
もっと物が欲しい。もっとうまいものを食べたい。
もっとカッコいいと言われたい。もっとモテたい。
もっと性欲を満たしたい。
もっと上に行きたい。
もっと愛されたい。
もっといい思いをしたい。
もっと勝ちたい。
あるいは、
もっとみんなの役に立ちたい。褒められたい。感謝されたい。
あらゆる意味で自分はもっと欲しいのに
自分が満たされないので、それを得る為にガツガツする。

 

懸命に働き、高きに目標を置いて強いモチベーションを持ち、
自分がもっと欲しいもの、欲しい思い、欲しいことを得る為に、
がむしゃらに努力し、学び、鍛え、計画する。
ハングリー精神に長けた者は、強い。
何かにつけて頑張れる。時には頑張ること自体が生き甲斐になる。
しかし、
一つの欲求が満たされ、目標に到達する前に、
次なる欲求と目標が出来て、
次から次へと新しい目標と欲求が出来て、
その前の目標をクリアする力がすでに着いているので、
次なる目標は、一段と高くなって、
どんどん、高みに上がっていくが、
次から次へと次なる目標と欲求が出来てくるので、
いつまで経っても、
登り詰めたという達成感を得ることもなく、
いつまで経っても飢えていて、
ハングリー精神が絶えることなく、上り続けていく。

 

 

しかし、反対に、
欲しかったものが、
努力をする間も無く、不意に、目標以上に手に入って
努力もせずに手に入ってしまうと、
頑張る目標が無くなってしまい、
頑張る意味が無くなって、生き甲斐すらなくなって、
以前の、まだ欲しかったものが手に入れるために頑張っていた頃の
自分の充実感が懐かしくなって、
でも、自分はすでに満たされているので、
それを得ることは叶わず、
十分に得ているはずなのに
獲得したという充実した満足感はない。

 

ハングリー精神は、
自分の中の欲求に起因しているので、
その欲求が安易に満たされた時は、特に、
それ以上の欲求を自分で自分に課さなければ、
あるいは見つけなければ、いけないが、
努力以上に、不意に満たされてしまった場合は、
飢餓感とも言えるような大きなエネルギーは、もう得られない。

 

ハングリー精神とは、
自らの力で獲物を狩りとって、
食って、満腹になって、初めて満たされるもの。
それでもすぐに腹が減るし、もっとうまい獲物が欲しくなる。
食うことに、意欲がみなぎってどんどん力が強くなっていく。

 

しかしエサを与えられ、食っても、
その時、満腹になっても、大した満足感は無く、
次のエサに対して、何か意欲を持つものでもなく、
楽しみがある訳でもない。ただ腹が膨れるだけ。
そこにはハングリー精神が芽生える訳でもなく、
ダラダラと一生を終える。

 

自らをハングリー精神で掻き立てる飢えを自分の中に持ち続けねばならない。

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    代表取締役会長兼CEO

    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
    読めば読むほど元気になること間違いなし。・・・の、はず。

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