谷 好通コラム

2020年10月24日(土曜日)

10.24.KeePer技研㈱の仕組み、その④ケミカルなどの製品。

KeePerの数多くのケミカルは、
国内3社のケミカル工場とドイツSONAXのケミカル工場で造られています。
国内の工場は「水もの」が強い工場と、
「ホモミキサー」での撹拌分散が得意な工場など、
それぞれ得意な分野が違う工場に分けて生産を委託しています。

 

製造設備を自前で持つことは難しくありませんが、
製造の為の機械の機能は決まっているので、
持っている機械で造る製品の幅が決まってしまい
自由が失われて、イカンと考え
研究開発の設備と機能は自社内に置き、
そこで開発された製品のレシピを渡して委託製造をする方が、
開発する製品の自由度が増して良いと考え、当初から、そうしています。

 

しかし、 (たぶん) 2004年、
ドイツのSONAX(ヨーロッパ最大のカーケミカルメーカー)と巡り合い、
私もドイツに行くようになって、
研究部門の責任者であるピッチ博士と出会い、
彼の持っている類稀なる能力と、
KeePerが望んでいる製品の方向が一致したのでしょうか。
ピッチ博士の提案してきたサンプルは、
KeePerに劇的な革命を起こしました。

 

更に、KeePerの技術開発部は直営のKeePer LABOでの経験で、
造り出すべき製品の性能を求めて数限りないテストを繰り返して、
SONAXピッチ博士に的確な報告をして、
持っていくべき性能の方向を示しました。
それに応えて、ピッチ博士は次から次へと改良サンプルを造り出して、
何十種類ものサンプルがドイツから届いた。

 

そのサンプルを、残らず、テストしてレポートし、ドイツに送った。
このやり取りが一つのケミカルを開発するたびに果てしなく続き、
妥協することのないケミカルを造り、
安全テストもしっかり重ねた上で、
毎日お客様のお車を実際にキレイにさせていただいているLABOの店長や
ベテランスタッフたちに使ってもらって、意見を集め、
ケミカルの更なる改良と、
その施工技術の改善を行って、
いよいよ実践的なケミカルにブラッシュアップして、
完成したケミカルを、LABOで実際に使い、更にブラッシュアップして
施工技術の確立と共にケミカルも最終的に完成して、
とても長い時間を経て、正式なKeePerケミカルとしてデビューします。

 

製品開発の仲間たちとピッチ博士

 

 

日本の工場でも中々応じてくれないような執拗なまでの調整と開発に、
SONAXは呆れるほどの根気良さで付き合ってくれて、
ダイヤモンドキーパー・ケミカルやレジン2などのコーティング剤や、
爆ツヤをB.D.C.などのクリーナー類を作り上げてきました。
最近では、画期的なEXキーパーのVP326などの傑作を生み出しています。

 

日本国内のトップクラスのケミカル研究所との共同開発もありますが、
なかなかピッチ博士のようには行きません。
サンプルの数と開発へのしつこさがピッチ博士は別格なのです。

 

こうやって出来上がった製品は「KeePer製品」であり、
SONAXのマークを付けて売られることはありません。
SONAXの提案でも、
KeePerとの共同開発で出来上がった製品は
KeePerのマークで売られます。
これは世界のレベルでそうであり、
SONAXでの生産はKeePer全体の50%近くにまで成長していて、
SONAXはKeePerにとって欠かすことが出来ないパートナーになっているのです。

 

昔、ドイツのアウトバーンで見た不思議なまでに美しい夕日

 

 

ドイツなのでSONAXとはユーロの取引になるが、
比較的ユーロの為替レートは安定しているので為替リスクはほとんどない。
ケミカルの原料に石油製品はどうしても関わってくるが、
その付加価値の中で石油コストの比率は非常に低いので、
石油価格変動のリスクも、ほとんどない。

 

KeePerの研究所で最初からオリジナルで造り上げる物もあります。
LABOでの運営でお客様のニーズを直接汲み取り、
実践的な製品を企画して、試作を重ねて、テストを繰り返し、
満足のいくまで完成した製品を、最も適した工場に振り分けて製造します。
最近の例でいえば、
「窓ガラスのウロコ取り」シリーズなどがそうで、
LABOでの先行販売では、ニーズにぴったり合ったのだろうか、
はるかに予想以上の数の施工販売が行われている。

 

タオルやマイクロファイバークロスの生産は、
KeePerの初期のころ、中国の工場に何度も出かけて、
直接、独自の製品として開発したが、
チャイナリスクを考えると、アジアの他の国での生産が必要となっている。
ドル決済なので、為替リスクはあるが、
これらの製品の、KeePer全体の中での比率は非常に低いので、
実質的にはドル為替リスクは無いに等しい。

 

機械の生産は、北海道の洗車機メーカーであるアベテックに委託しています。
KeePerが提案した機械の機能をアベテックが設計し、
出来た機械をLABOでしっかりと使って、改善点を抽出して、
新しいアイディアを加えて新しい機械が出来ます。

 

KeePerの製品は、
どこまでもLABO現場での実際のサービスの中で、
お客様の生のニーズから生まれてきた物であり、
実際の作業の中での使い心地を追及し、
実際のお客様の目に訴えることで、
その反応を直接受け取る生の現場で、生まれ育って、生きている製品なのです。

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    代表取締役会長兼CEO

    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
    読めば読むほど元気になること間違いなし。・・・の、はず。

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