KeePer技研株式会社は大きく分けて、二つのセグメントに分かれています。

まず一つ目はKeePer LABO運営事業。
2020年10月現在、83店舗の直営店で、
KeePerケミカルをはじめとするKeePer製品を使って、
一般の消費者の皆さんの自動車を、
直接、プロの技術でキレイにさせていただく事業です。

この直営店では、KeePerの施工作業が最高の環境で出来るように、
すべての店舗に全天候型、空調完備のコーティングブースを複数台分備え、
KeePerが開発した最新の機械、道具がケミカルと共に配備されている。
KeePer技研株式会社の従業員の約80%に当たる約500名が、
このKeePer LABO運営事業に所属していてLABOに勤務している。
その全員がKeePerコーティング技術一級資格者です。(一部アルバイトを除く)

KeePer LABOはストックビジネスの典型のサービス業で、
「安売り」や「特売」がまったく有効ではなく、
この店のスタッフが造り出す最高の品質の洗車とカーコーティングなど、
お客様のお車に、お客様の想像以上のキレイさを実現して、
この店舗に定期的に通うリピーターを数多く蓄積することが、
唯一の有効な販売促進策と言える。
だから、新店オープン時には店舗認知の為にチラシを大量に地域に配布するが、
それによって新店が採算店にまで成長する訳ではなく、
リピーターの蓄積の第一歩になるに過ぎず、
一年目は不採算のまま過ぎることが多い。
しかし、確実なリピーターの蓄積によって、2年目のジャンプを経て
採算店に達するまでに2年から3年必要な場合が多いが、
ほとんどの確率で採算店にまで成長する。
現在の83店舗になるまでに、
不採算を理由に閉鎖したのは1店舗に過ぎない。(他に減損店舗がもう1軒)

採算店にまで成長する期間は、
店舗スタッフの造り出すサービスの質の良否も要因として大きいが、
店舗自体の視認性の良否によることも多く、
新店候補の選択も視認性の良否を一番重要視し、信号機のある角地が一番良い。

新店候補はコンビニストアの撤退物件が一番多く、全体の50%以上になる。
コンビニエンスストアは、セブンイレブン、ファミマ、ローソンなど
大手コンビニストアの本部から直接、新店候補物件情報をいただいている。
あとは更地に建設する場合もあるが、
ドライブショップへの併設、ホームセンターへの併設も多い。
靴屋量販店や、外食産業が撤退した後の居抜き物件も得意だ。
ガソリンスタンドの撤退物件の改装も多い。
ただし、KeePer LABOを利用するリピーターは男性の比率が85%なので、
女性客が多いショッピングモールの中は少し苦手にしている。

新店の建設費や設備費は、
居抜き物件の改装タイプで約2,000万円から約3,500万円、
更地に新築では約4,000万円から約6,000万円程度。
地元のベテランが新店長として赴任する。
新店はまず3人のスタッフで始め、
月間の販売実績が300万円に届いたらすぐに4人体制に増強して、
以後100万円ごとにデジタルに一人ずつ増えていく。

2017年から2018年にかけて新店ラッシュで年間18軒を建てたが、
不採算店の割合が多くなってしまい、
KeePer LABO運営事業の収益性が落ちて、
KeePer技研株式会社として、初めての増収減益を経験し、路線を変更。
2019年、2020年度は新店を2店程度に絞って、
それまでの新店の熟成を待ち、採算性の改善に力を入れ、
採算性の向上を果たしたので、
2021年度から年10店程度の新店開発体制を敷き、順調に進んでいる。

KeePer LABO運営事業は、
KeePerの原点であり、この運営によって、
消費者との直接の接点を得て、商品開発の源泉とし、
洗車とカーコーティングのビジネスのノウハウの源泉であり、根拠としている。

ここが、実は、数多くのコンペティッターとは違う点であり、
一見、採算性があまり高くないこの直営部門の存在が、
KeePer技研株式会社の中で一番重要であり、
かつ、商品の開発や収益性の源泉でもあることの大切な証でもある。

一番新しい83番目の直営店「鹿児島県庁前店」