谷 好通コラム

2001年06月22日(金曜日)

第147話 事務所にて

今日は予定がキャンセルになって
ほとんど一日中事務所にいた
こんな事は珍しい、何時間パソコンのディスプレーを眺めていただろうか
きっと今日は目が真っ赤っかであろう

 

ITリーダーのタブチガワ君は、毎日こんな感じで1日中
パソコンとニラメッコをしている筈だが
「お前、よ―やっとるなぁー」と言ったら
「頭が痛いです」
と、ボソッと言った
返す言葉が無かった
ホント大変だ

 

事務所の女性陣も淡々と仕事をしている
当社の事務所は制服が無い
だからみんな、勝手な格好をして仕事をしている
事務所ミーティングの時に
「何か着るものが欲しい」と言うので、「どうぞどうぞ」と言ったら
“ユニクロ”でジャンパーみたいのを、買ってきて着ている
勿論それぞれ好き勝手な色のものを

 

2人を除いて全員独身
平均23歳ぐらいか
みんなで10人
その女性達の中で、男はタブチガワ君一人だけ
ハーレムである!

 

本当はSENSYA.COMで、是非紹介したいのだが
どうしてもイヤだと言う
まあ、イヤだと言うものを無理いってもしょうがないので
そっとしてあるが

 

ひょっとしたら
全国に、当社自慢の女性達を紹介してしまったら
引く手あまたで
プロポーズの嵐が吹きまくり
たちまち、寿退社のラッシュになってもコマルので
しばらく「社内秘」にしておこう

 

この女性達は、何をどう仕事していくのか
みんな自分達で決めてしまう
自分達でルールを作ってうまくやっている
ホントに感心するくらいだ
べつに誰も言わないのに無駄話も無い
でもけっこう楽しそうにやっている
倉庫の中はいつも有線が、私の知らない音楽を鳴らしている
ドロドロした人間関係など微塵も無い
みんなヒョウヒョウとしている

 

朝、私が出社すると
まず、大ぶりの灰皿と
カップの底が透けて見える特別に薄いコーヒーを
大っきなマグカップに入れて出してくれる
それで、あとは、私はほったらかし状態になる
それでいい
それで私は快適だ

 

それにしても今日は「爆白!」の出荷が多かった
今日だけで200セット以上は軽くあった
力のある商品である事は解っていたが
これほどまでに足が早いとは思っていなかった
ありがたいと思う
山ほどの荷物を作っていく彼女達の手際良さに感謝である

 

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2001年06月22日(金曜日)

第146話 ぼい回されて

へなちょこレーサー日記で、先日のレースの様子が
じつにリアルに載っている

 

しかし、あれはへな?からの視点で書かれているので
自分のコラムを借りて
へな?の視点から、少しだけ書きたい

 

レースでのスタートは、2人とも初めての経験であった

 

レッドシグナルからグリーンシグナルに変る寸前は
「心臓がバクバクなりますよ」と
畠中君が言っていたが
バクバクなる前に
あっけなくスタートしてしまったという感じであった

 

スタートは、とにかくホイールスピンをさせないことが肝心
と、分かっていても
思いっきり、空転しまくってのスタート
左後方にいたへな?がスルスルと視界に入ってきて
少し前に出たような気がしたが
スカイラインが割って入ってきて
第1コーナーに届く頃には、へな?はピタリと私の後ろにつけていた

 

あとはひたすら、ひたすら
うしろから、へな?に、追われ続けた

 

ず~っと
追われ続けた

 

前の車たちは序盤の4.5周までは視界にあったが
あとは
ひたすら後ろのへな?の車しかいなかった

 

ガンガン、プレッシャーを掛けてきた
「絶対に抜いてやる。なにがあっても抜いてやる。」
と、剥き出しの闘志を
背後にず~っと感じながら
必死で“逃げた”

 

プレッシャーを受けながら走っていると、冷静さが全く無くなる
走りが強引になるだけで
実際にはちっとも速くない

 

特に、2つのヘアピンコーナーでは
ブレーキングポイントを遅らせて、インに飛び込んでくるのではないかと
後ろの車の位置を気にしながらのコーナリングで
まともなアウト・イン・アウトになっていない
ひたすら、ゴリゴリゴリッと
無理やりに回っている感じ

 

後ろから迫ってくるへな?は、レコードラインを取りながらも
微妙に左右に車を振りながら
インに飛び込むそぶりを見せてくる

 

私の神経と目線の半分が後ろに向いている
タイムもベストからは1秒から2秒は遅い

 

その内に、へな?がハーフスピンして
少しの間、離れて行った
30~40m離れていてくれるとウンと楽になる
と、気が抜けると
今度はこちらがミス
あっという間に、また真後ろにくっついてきている
「今度こそ、絶対抜く!」
「どけっどけ~ッ!」と、声が聞こえてくるようだ

 

「ひぇ~」という感じ
今度はこちらが、ついハーフスピン
コース上を蛇行してしまった
へな?にとっては
パスする最大のチャンスだったが、蛇行が功を奏してか抜けなかったようだ
それで、つい「ゴメンゴメン」と、手で合図してしまった
「アッいらん事しちゃったー」と、思った時にはすでに遅し
余計に、カッカッとしたへな?が襲い掛かってくる

 

はた目には
2台そろって、仲良くぐるぐるコースを回っていると見えたかもしれないが
とんでもない!

 

100%アドレナリン放出状態で
遠慮とか
思いやりとか、そんなものは全く無い
「くっそーっ」とか
「こんのやろ~ッ」とか
ヘルメットの中で怒鳴りながら
まさに“戦って”いたのである

 

最後の1周、16周目
いままでよりも明らかに強いプレッシャーを掛けてくる

 

ここまで“ぼい回して”“いたぶって”
最後に抜くってーのかー
冗談じゃない!
そんな情けないこと絶対イヤダ
とっ
最後の最後、最終コーナーで
小さなミスをしてしまった
へな?は、もうくっつかんばかり
ストレートの入り口では完全にスリップストリームに入られた
「あかん!」
ゴールまであと400m

 

はるか先のゴールポストではチェッカーフラッグが振られている
皆が手を振っている

 

スッと、へな?がスリップストリームから出た
スーッと前に出てくる

 

頭の中が真っ白

 

約30分ずっと必死で逃げて、逃げまくって
最後の一瞬で“負けるのか?”

 

結局、首の皮1枚、半車身だけ残ってゴール!

 

9台出走
内5台が、スカイラインGT-Rなどターボ車
残る4台が私達N-1レビンAE-111
その4台の内の3位争い

 

言い方変えれば
3位表彰台か、ビリ
レベルが低くも
熱い熱い壮烈なバトルであったのだった

 

※私を30分ぼい回したへな?のレビン

 

 

※表彰後、負け惜しみでエバルへな?

 

※挙句の果てに、シャンパンのおすそ分けを飲んでしまうへな?
(彼は一滴も酒が飲めない、その後、頭が痛いとぼやいていた)

 

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    代表取締役会長兼CEO

    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
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