谷 好通コラム

2001年10月11日(木曜日)

242話 逢う魔が時

ただいま深夜4時、と言うか朝4時

 

たまたま3時ごろに目が覚めて
ふと、昨日中に書くと約束した原稿があったことを思い出し
モソモソと起きだして、サッサと書いて
メールで送ったことはいいが
よせばいいのに、ついSENSYA.COMを開いて見てしまった
このところ
インスト日記に毎日投稿してくるスタッフが2名いる
最初は1名で、「いつまで続くのやら」ぐらいに思っていたのが
いつのまにやら「俺も」とばかりに、二人になってしまった

 

私がつい先日、「二日に1話にします」宣言をしたので
「では私が」と書き始めたのかどうか
いずれにしても
毎日書くということは、結構大変だし
毎日話題を意識していないと話が続かない
好奇心と想像力がよっぽどないと、続けることはとても出来ない

 

ありがたいことだし、うれしいことではあるのだが
つい、私も対抗心が出てしまい
又、私も毎日書くようになってしまった
今日も日付は変わってしまったのだが
「イッチョ書くか」という気になってしまったのだ

 

午前2~4時ごろというのは
「逢う魔が時」と言うそうだ
(オウマガドキと読む、漢字は違うかもしれない)

 

“魔”に“逢う”“時刻”
つまり、怖い気持ちに逢う“時”、あるいは魔が差す時

 

この時間にフト目がさめて
色々考え事を始めると、ものすごく「ネガティブ」な発想になっている

 

「被害妄想的」な発想で、色々考えるので
自分が、人から被害を受けているような
たとえば仕事のことを思うと
「同僚」から
「上司」から
「仕事先」から
「会社」から
ヒドイことをされているような気になってくる
だから当然、その相手を“憎む”“怨む”

 

「逢う魔が時」とは、そんな“時”であるらしい

 

 

人は原始時代、弱い存在であった
その体の攻撃力は低く、頼りは知恵だけであった
昼間は、その知恵を活かして
隠れたり、武器を使ったり、多人数で協力したり
肉体的には弱い存在であったが、知恵が人を強い存在にしていた
しかし、夜は
猛獣からの攻撃に、怯える存在でしかなかった
だから、みんなで身を寄せ合って、穴倉の中で火を焚いてジッとしていた
そして
みんなが完全に寝静まり
時が経って
何時間かすれば、夜が明けるころ
焚いていた火も消えているころ
そして・・・
夜行性の猛獣も
長い夜、獲物にありつけず腹が減って獰猛さを増している時
人は
無防備のまま
襲われたことが多かったのかもしれない
そんなとても恐ろしい“時”

 

人は、この時刻、目が覚めると
なすすべもなく襲われるかもしれない、という耐え難い恐怖に、怯え
夜が明けるのをジッと待ったのかもしれない
恐怖の時間
「逢う魔が時」とは、そんな“時”であるらしい

 

そんな“時”には、何も考えないほうがいい
絶対
何も考えないほうがいい
ネガティブな発想から出てくる事は、ロクなことがない
憎まなくてもいい人を、憎んだり
怨まなくてもいいことを、怨んだり
してはいけない事を、したくなったり
そんな時には、ロクでもない発想しか出てこないようだ

 

なんか本を読むとか
あるいは何か書くとか
インターネットでも開くか
私は、絶対にこの“時”には、考えないようにしている

 

原始の時代から、体に刻み込まれた、恐怖の時間
「逢う魔が時」とは、そんな“時”であるらしい

 

とかナントか言いながら
朝の5時になってしまった
これからどうしよう
あと1時間だけでも寝るとするか

 

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    代表取締役会長兼CEO

    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
    読めば読むほど元気になること間違いなし。・・・の、はず。

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