2002年04月13日(土曜日)

394話 4人のヒヨッコ共

4月1日に、高校新卒の新入生が4人入ってきた
男子3人と女子1人
全員、快洗隊での勤務の予定だ

 

いっぺんに4人も入れたのは、快洗隊の直営店2号店を
この4月過ぎにオープンさせるつもりであったから
ところが、候補地がなかなか決まらない
色々なところに用地を出してくれるよう依頼してあって
物件は何十件も見に行ったのだが
帯に短し、たすきに長し
いまだに決定していないのだ

 

今、ホントに困っているのです

 

どなたか、閉鎖しているスタンドとか、コンビ二ストアとか
あるいは更地とか、快洗隊の用地に良さそうな所をご存知の方
ぜひ、ご紹介ください

 

そんな訳で、予定の2号店の見通しが立たぬまま
2号店のためのスタッフが入ってきてしまった
4人も!
困ったなぁ、と思いながらも
とりあえず訓練を始めた
4人もいると、さすがに教え甲斐もあって
快洗隊の現スタッフも、苦労している

 

今日は、2年前入社してきて、現在サブチーフを務めている
「モンキーダイスッキ」こと半田がトレーニングセンターで教えていた
考えて見れば
彼も2年前高校を卒業したばかりで、当時はりっぱなヒヨッコであった
それが、今は教える側にいる
しかも、快洗隊日記に
「ちょっと目を離すと、すぐボォーっとしている。全く面倒のかかる奴等だ」
と、愛情を込めて書いていた
2年前ヒヨッコだった彼が、そんなことを書くようになるとは
あの時には想像も出来なかった

 

4人のヒヨッコ共は、まだ体が出来ていないので
「くだびれたぁ～」と、けっこう大変なようだ

 

「くたびれると何か損するのか～」と、聞くと
「イエ、何も損なんかしません。」と、ニコニコしている

 

「くたびれると、腹が減って、飯がうまく食える。これは得だよな。
くたびれると、筋肉がだんだんついて、体が丈夫になる。得するよな。
くたびれると、技術が自然に体に染み込んでいく。得だよ。
くたびれると、技術が身について、体が丈夫になる。しかも、飯がうまい。最高さ。
くたびれたって、何も損なんかしないし、得することばっかりさ」

 

「ふ～～ん」
もちろん、仕事はいっぱいあるので、彼らが仕事にあぶれることはない

 

ホントどうしよ・・

 

私は、今、現場に全く出ない
25年間かかって、卒業した
出るなら、ちゃんと出来ないとイカンと思っているが、もう出来ない
人の何倍かはやってきたつもりだ、しかし
私自身の問題で、もう出来ない

 

現場でもいつも先頭にいなくては、思ってきた
そんな経験から自分に染み付いたこと
それはこういう事

 

私は、しんどい事をすることを嫌う人を信じない
くたびれることを、忌み嫌う人を信じない
肉体的にしんどい事をするのを、｢損だ｣と思っている人を信じない
皆がしんどい時に、自分だけラクしようとする人を信じない

 

肉体的に疲れることを「損だ」と考える人を、私は信じない

 

私は25年間、現場で仕事をしてきた
特にしんどかったのが年末の大ラッシュ
全員持久戦である
そんなときに、弱い人間がよく分かる
敵前逃亡するのだ
そういう人間は、たとえ肉体労働を伴わない仕事になっても、肝心な時には逃げる
自分が逃げることによって、仲間がどんなにつらい目をしても
逃げるやつは、逃げる

 

私は、誰に対しても、現場でも通用することを重視している
「自分は頭脳労働者だから、肉体労働なんか出来なくてもいいのだ」
そういう考え方は間違っている

 

頭脳の疲労は、肉体の疲労に匹敵するものだ
肉体の疲労から逃げるものは、頭脳の疲労からも逃げる
肉体の疲れを忌み嫌うものは
頭脳労働の場面でも最終的には、当てにできない
どうしても困ると、踏ん張らずに、逃げる
情けない言い訳を言いながら

 

4人のヒヨッコ共
洗車で、ツナギをびしょびしょに濡らしながら
必死で、タイムアタックをする
この4人も「モンキーダイスッキ」のように、きっと、たくましくなって行くのであろう
見る見るたくましくなって行くのであろう
「モンキーダイスッキ」も、2年前とは言うことがまるっきり変わってきた
大人になったなぁ、と思う

 

4人のヒヨッコ共
4人とも、入って来てくれてホントに良かった

 

新しい仲間が出来つつある
うれしい!

 

彼らも、もうすぐこの店で、あるいは2号店で活躍するに違いない

 

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