2002年06月25日(火曜日)
453話 話す事は難しい
たくさんの文章を書く
そして、話もいっぱいする
相手に対して、書いたり、話したり、見せたり、働きかけたり
私たちの仕事の大半は、このようなことである
そこで、常々スタッフに言っていること
「話とは、その話の意図が、相手にきちんと伝わってこそ、話をしたことになる」
スタッフが、ガソリンスタンドなどを訪問して
色々な話をさせてもらい
様々なことを伝えてくる
しかし
「分かって貰えなかった」と報告してくる場合も多い
しかし
「分かって貰えなかったお前が、かわいそうなのか
それとも、よく分からない話を聞かされた相手が、かわいそうなのか」
果たして、どっちなのかいな
あるいは
私に相談事をしてくる場合
何を言おうとしているのか、さっぱり分からないことがある
多くの場合
「何が」、「どうして」、「どうなって」、「こうなった」
という話の
最初の「何が」が、抜けている
主語が無いのだ
主語が無いまま、話が続いていって
「いったい、“何の”話なの?」と聞かないと
いつまで経ってもさっぱり何の話だが、訳が分からない
話は、主語が最初に来ないと絶対に分からない
主語が最初で、述語が次に来る
これは、会話の鉄則なのだ
また、違った例で
何か質問をした場合
その質問に対して直接答えず
最後に用意してあるであろう“答え”の“理由”ばかりが延々と続き
ようやく“答え”を聞いた時には
どういう話だか、さっぱり分からなくなっている
何故、分からなくなってしまうのか
簡単である
たとえば、「今、食べたラーメン、美味しかった?」と聞いた時
その答えが
「味が濃くって、しかも舌触りが濃厚だ
これは豚骨と鯖干しを使っているかもしれないなぁ~
しかも、麺が意外と太い
太いうえにチリチリ麺だ
チャーシューは、珍しく炭火で焼いているね」
と続いた
この人の、言いたい事、分かりますか?
この人、このラーメンが「うまい」と感じているのか
「まずい」と思っているのか
ここまでの話ではさっぱり分からない
「うまい」のか「まずい」のか分からないまま
その理由を聞かされても
その言葉の意味が、ちっとも分からない
最後に「だから・・・・」と言われても
それまでの言葉の意味がどっかに飛んでしまっている
こんなややこしい例でなくても
今日、空港で聞いた
「郵便局はどこにあるんでしょうか」の質問に
「郵便局はもう閉まっていますよ」の答え
私は場所が聞きたかった
閉まっているかどうかは、関係なかったのに
質問されたら
その質問に対する返事を、まず最初にすべきなのだ
質問に対する回答をしてから
その理由を言わなくては、さっぱり言っていることが分からない
言葉は難しい
独りよがりの言葉は、まったく理解されない
書くことは、また違った意味で難しい
でも、今日はここまで
書くことについては、また明日、あるいは、そのうち
一番簡単なのは、見せること
見せるが一番簡単
今日の感動
本日、午後5時、名古屋発札幌行きの飛行機に乗った
名古屋の天候は「雨」
低く雲が垂れ込めている
これは、上空にすばらしい情景があるかもしれない
離陸の時から、ワクワクでカメラを用意した
まず一発目
離陸10分後
思ったとおり、低く雲が停滞し、上空から見ると
その雲がうねって
ぞくっとするほど美しかった
2発目、約30分後、不思議な光と雲の輪があった
最後に
千歳空港に向かい着陸態勢に入ってしばらく
日が暮れかかった頃
手前から
恵庭の山々
支笏湖?洞爺湖?
そして
富士山のような羊蹄山が、見事な“絵”を描いてくれた
幸せな一瞬である
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