2003年12月27日(土曜日)
861話 リピートの蓄積
快洗隊の商売は、実にリピートの積み上げによって形成されている
洗車屋・快洗隊とは
高品質の“洗う”“磨く”“掃除する”を提供することによって
プロの技術で素人よりも車を“きれい”にする店
洗車とは字のごとく読めば「車を洗う」となるが
私たちは「車を洗ったきれいさ」だけではなく
「磨いたきれいさ」
「掃除したきれいさ」
この三拍子が揃って、本当の意味で車をきれいにすることが出来る
そう考えている
そんな“きれいさ”を
高い品質で提供すれば
必ずたくさんのユーザーが歓迎してくれるに違いない
快洗隊とはそんな店だ
従来、車をきれいにしてくれる店とは
ガソリンスタンドか、洗車場でのセルフの洗車機か
その選択は狭いものであった
それがイヤならば、自分で洗い、磨き、掃除するしかなかった
そこに
「私たちが洗い、磨き、掃除しましょうか?
プロの技術でやると、貴方がやるよりも、もっときれいになりますよ。」
そんな店が出現すれば、繁盛しないわけがない
そんな考え方で、約5年前に快洗隊の刈谷店を
パイロットショップとして造った
平成10年7月
それでもオープン当初は苦しかった
ひと月100万円台の売上が続く
なかなか200万円に届かない
閑散期の11月にはとうとう130万円台にまでになった
販促チラシを打っても反応は鈍い
コンセプトが間違っていたのだろうか、悩む日が続いた
そのころ快洗隊事業部部長として
このプロジェクトの最高責任者であったYが蒸発した
“暇”という毒が、お互いの体に回っていたのかもしれない
いろいろと言葉の行き違いはあったが
11月のある日、忽然と消えた
責任感の強い男で、耐えかねるものがあったのであろう
申し訳ないことをした
今の快洗隊の基礎は、ほとんど彼が作ったと言っても過言ではないのだ
快洗隊のコンセプトによる洗車屋というものが
まだ世の中には無かった
だから、どんな販促を打ってもマーケットの反応は鈍い
つまり、それが実際にどんなサービスを受けることが出来る店であって
自分の車がどんな風にきれいになるのか
チラシを見ても、素直にイメージできなかったのだろう
新しいサービス
今まで世の中に無かった店舗とは、そんなものであるのかもしれない
最初からそれは、ある程度予測できていたので
「一台、一台、最高の洗車、最高のキーパーを施工して行って
リピートを作っていくしかない。
それを積み重ねていくしか、新しい洗車の在り方を理解してもらう方法は無い」
そう信じて
ポツッポツッとしか入ってこないお客様の車を
自分たちの神経を集中して洗って、磨いて、掃除した
3ヶ月、パッとしないまま時間が過ぎ
12月に入る
前半はやっぱりポツッ、ポツッであったが
後半、徐々に来店が増え
大晦日5日ほど前からは、怒涛のようにお客様が押し寄せた
店に入れない車が道路にまで並ぶ
新しく快洗隊事業部部長となった鶴見君(現・関東営業部長)を中心に
それは必死に、みんなで車を洗った
平成10年12月の結果
洗車売上350万円
やっぱりお客様は来た!
コンセプトは決して間違っていなかった
こんなにうれしい年末はなかった
このときの感激は今でも忘れない
そこにY君がいてくれたら、もっとうれしかったのだが・・
350万円の洗車収益
それは、世間の注目を集めるにも十分な成績であった
翌1月、2月
売上はまたもや百万円台に戻った
しかし、同じ百万円台でも後半の数字であり
また、1月、2月は洗車が一番少なくなる季節
今度はがっかりはしなかった
不安にもならなかった
月を重ねる内に、徐々にお客様が増えてきて
そのうち、平常月でも200万円を越すのが当たり前になってきて
300万円に届く月まで出てきた
そして
平成11年12月
とうとう650万円という、ものすごい数字が出たのだ
私たちですら、それは信じられない結果で
驚喜したものだ
実に、快洗隊とはリピーターの積み重ねであり
新しい洗車屋という業態を世間に理解してもらい、認知してもらうために
1年以上の月日と
絶えず1台1台をプロの技術できれいに仕上げ続ける
実に根気のいる商売なのである
快洗隊は
あるいは高品質洗車の店舗とは
集客方法がポイントではなく
リピーターの積み上げが最も大切なポイントなのである
いい商品を作り続ける
高い品質の洗車サービスを続ける
このことによって、はじめて成り立つ
まさにサービス業そのものの商売なのである
急いではいけない
性急に迷ったりしてはいけない
どんなに混んでも、ドタバタとは急いではいけない
キチンと“きれい”を作り続けるものだ
ここが物販とは決定的に違うところ
ガソリンスタンドの商売とは異質なところだ
刈谷の快洗隊
それ以降は、実績も10%~15%の微増を続ける状態で
12月も、あまりのラッシュ具合にお客様が恐れをなしたか
12年630万円、13年620万円とむしろ微妙に減ってしまった
いい意味でも、悪い意味でも安定した
変わったのは14年4月
手洗い洗車に使う道具である機械が
それまでの快洗ジュニア3台に変わって
門型の本格的手洗い機、快洗Boss2台が導入された
この効果は劇的であった
手洗い洗車のスピードが、かなり上がっただけでなく
スタッフの労力が激減したのだ
余裕のある平日はともかく
ラッシュになる土日
それまでスタッフ6人程度で、20万円後半が精一杯であったのが
平気で、30万円を越すようになったのだ
しかも、スタッフの数をかなり減らしても大丈夫
快洗Bossの導入と同時に
水垢取り剤「爆白!」が出来て
面倒な水垢取りが、ものすごく楽になった事も大きい
作業性アップで
お客様をお待たせする時間も、目立って減った
実績で、前年20%アップ
年間の平均売上も、月410万以上になって来た
そして
去年12月には718万円の新記録が出た
今年の年末は
「アクアキーパー」というメガトン級の助っ人もあって
900万円が見え隠れしている
前年12月との26日現在比較で、160万円も先行しているのだ
188坪マキャパシティを考えると
これは驚異的であるといってもオーバーではないだろう
と、ここまで書いてきて
お気づきになった方も多いだろう
今年3月オープンの知立店
同じく8月オープンの安城店、北神戸店
みんなとりあえず100万円台でスタート
たまに200万円に届き、今ではコンスタントに100万円台後半まで来ている
そして
この12月、一挙に400万円台あるいは500万円台まで狙っている
最後にオープンの北神戸店も300万円台以上は固い
刈谷店のスタートのときと同じだ
刈谷店の最初の12月が350万円であったことを考えると
それ以上と言ってもいい
それぞれが快洗Bossを装備し
アクアキーパーが導入されていることを割り引いても
今の勢いは、刈谷の一年目に引けを取るものではない
知立店の何年か後
安城店の何年か後
北神戸店の何年か後
みんな今の刈谷店のようになるのか
ぞくぞくしてくる
実に、快洗隊とは
あるいは高品質を売り物にしている洗車屋とは
リピートの積み上げなのである
快洗隊は、強力な販促で最初っからドッカン、ではなく
毎日の一台一台に対する妥協の無いサービスで
リピーターがジワ~~~っと増えてくるものなのだ
ジワ~~~ッと
そして、12月にドカーーンっなのだ
今日(27日)の刈谷店への応援部隊
東京の石原
アクアキーパーを施工中(本日3台目)
仙台の石川
「仙台に比べたら暑いだろう」と言ったら
「いや~、寒いっすよ」と笑う
福岡の西田
「楽しんでるか?」と聞いたら
「は~~い、たのしいで~す」と、この顔で言った
さすがに札幌の青木は
薄いウィンドブレーカーに、腕まくりをして
それでも暑そうに顔を真っ赤にして頑張っていた
アルバイトの土井君、頼りになる存在になってきた
刈谷店チーフの藤川君
光線の具合で頭がパイナップルのように写ってしまった
相模原店の重要なスタッフになる予定の水野君
一生懸命勉強中です。
刈谷店 48万円(累積577万円、洗車外込みで619万円)
知立店 45万円(ギネス!、累積308万円、洗車外込みで336万円)
安城店 26万円(累積308万円、洗車外込みで322万円)
北神戸店 15万円(1日中雪が降ったりやんだりであった)
さて、注目の知立店・半田VS.安城店・藤村の闘い
今日も知立店の勝ち!
これで知立が安城を抜いた。
ただし、私の集計間違いで
この27日現在で、知立がわずか1万円ぐらいのリードだということです。
この日も夜9時半過ぎまで作業を続けていた
作業キャパシティの大きい安城店
絶対的な客数が伸びてくる大晦日間際にまだまだチャンスが残っている
男・藤村
まだ、決してあきらめていません。
安城・知立店
いずれも、これで300万アップです。
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2003年12月27日(土曜日)
860話 半田VS.藤村
快洗隊・知立店の半田修平マネージャーと
快洗隊・安城店の藤村弘樹マネージャー
彼らは約3年前の同期の入社である
二人とも快洗隊・刈谷店に配属され
1年間、快洗隊パイロットショップのスタッフとして活躍して
半田は、刈谷店のサブチーフ、そしてチーフとなった
そして藤村は、第一営業部に転属となって主に北陸地方の担当となった
そして先にチャンスが来たのが半田
今年3月オープンの知立店のマネージャーに抜擢された
5年前にオープンした刈谷店以来、新しい直営店は出来ていない
だから、久し振りの直営店オープンには注目が集まり
半田は大きなプレッシャーを感じ、張り切った
相棒は鈴木君
半田の指名である
しかし、快洗隊はリピーターの積み重ねであり
そう簡単に繁盛店が出来上がってくるものではない
最初のころは百万円台前半の数字
そのころ、平日の知立店はほとんどお客様が来ない
それでも土日だけは
時おりラッシュがあって快洗隊らしくなるが、刈谷店に比べて40%程度の売上
店の責任者として暇である事が一番つらい
8月に何とか200万円オーバーを記録するが
天候に恵まれない9月、10月、11月と150万円前後を低迷する
しかし、この知立店・半田
鈑金では頑張った
刈谷店を抜いて、鈑金の受注販売金額はいつもトップであった
鈑金の実績もあってオープン4ヵ月後ぐらいには、採算的には黒字に転換した
そのころ、8月
今度は安城店がオープン
安城店には
藤村がマネージャーとして抜擢されている
同期で、しかも5ヶ月先輩マネージャーとしての半田としては
絶対に負けられない
歯を食いしばって頑張ったが
安城店はオープン一ヶ月目に200万円以上を売ってしまった
知立店が112坪の店舗面積であるのに比べて
安城店は160坪
立地も、安城店の方が良さそうである
それにしても、オープンした早々に
安城店・藤村にぶち抜かれてしまった知立店・半田は
どんなに悔しかったであろう
それでも、彼はファイトを燃やして、頑張って
採算だけはキープした
話はさかのぼって、安城店
安城店のマネージャーを誰に任せるか
私は考えに考え抜いた
藤村君を最初に考えたのだが
先輩の鈴置君も、快洗隊マネージャーをやりたいと強く思っていることを
私は知っていた
仙台に赴任している石川君も
そして、そのころ刈谷店のチーフをしていた井内君も
その他にも、快洗隊のマネージャーをやりたいと思っている者はいる
考えて、考えて
結局、やはり藤村を起用することにした
なんと言っても藤村は半田の同期、ライバル心もあるだろう
競争原理が、人を最も奮い立たせる要素である
やっぱり藤村しかないと、私は“決めた”
しかし、藤村も第一営業部のインストラクターとして
担当地域のSSさん達には高い信用を貰っている
直属上司の荻野部長は、藤村を絶対に離したくないようだ
藤村を起用するのには
まず、荻野部長を説得しなくてはならない
荻野は言った
「社長は、もう決めているんですよね。
分かりました。結構です。大丈夫です。」
後日、?快洗隊畠中社長が荻野部長に深々と頭を下げていたのを憶えている
こうして安城店のマネージャーとして起用された藤村は
意気揚々と安城店を立ち上げたのだ
そして、1ヶ月目から知立店をぶち抜く成績
安城店は新設2軒目だから
知立店で学んだ事がたくさん活かされている
使いやすさで言えば知立店の2倍以上であろう
それにしても
競り合うまもなくぶち抜かれてしまった知立店半田は
どんな気持ちであったのだろうか
・・・・
ところが、世の中そんなに甘いもんじゃあない
2ヶ月目の安城店
来店客の波が引いてしまい
あっという間に知立店とほとんど変わらない状態になった
立地がどんなに良くたって
やっぱり快洗隊はリピーターの積み重ねなのだ
最初のドカンは、物珍しさだったのかもしれない
安城店も、やはり一人一人のリピーターの積み上げの段階に入ったのだ
洗車売上げこそ
わずかに安城店が知立店をリードするが
鈑金の売上げで、知立にまったく追い付かない
収支的には知立店が安城店をリードすることもあり、またその逆も
知立店と安城店は
この時点から、正真正銘、ガチンコのライバルになったのだ
半田VS.藤村
二人の闘いはこのようにして始まったのだ
さて、花の年末
昨日12月25日現在の洗車売上が
知立店、235万
安城店、252万
(洗車外収益はとりあえず今月は眼中にないようだ)
安城店が17万円リードしている
そして本日26日、異変があった
知立店は
開店始まって以来のラッシュで
なんと35万円!
それに対して安城店は午前中まったくダメ
午後にはラッシュが始まったが、それも午後5時にストップしてしまう
夜7時ごろに店に行ったら
お客様の車が1台もいない!
シメテ本日、22万円
惨敗である
26日現在で
知立店、270万円
安城店、274万円
一挙に、わずか4万円のリードに縮まってしまった
刈谷も若干不振で
39万円、累計537万円
まだまだ、目標は射程内である
本日の北神戸はおかしかった
わずか6.7万円
どうもこちらの地方のペースと神戸のペースでは何かが違うようだ
累計で215万円
ここまで知立店と安城店にピッタリと着いて来たが、ちょっと水を空けられた格好
しかし、まだまだ、取り返すに十分な時間がある
外野としては、これはがぜん面白くなってきた
特に知立店と安城店の闘いが面白い
漂々とした半田、明るさが表に出る藤村
違うキャラクターの二人が
「安城店だけには、ぜったく負けたくないス」と半田
「イヤ~ッ、知立店には負けたくないですね」と藤村
賭けます?(冗談、冗談(^・^))
知立店には
安城店が暇だったので
応援部隊が、安城店から知立店に集結していた
半田君のよき相棒鈴木君と、昼から駆り出された専務
池本部長は車の移動で大車輪
畠中社長は、一番忙しい店を渡り歩いている
来年、四国で快洗隊を開く“車楽”の横井さんが来てくれた
この店の主役半田と、カッちゃん
遅くまで賑わう知立店
実は、まだ裏の駐車場にまだ作業待ちの車が6台あったのだ
今日は何時に終わるのだろう
知立店には、この他にもアルバイトさん2名と営業の熊沢君が頑張っていてくれた
写真がヒンボケで、今回は掲載パスです。ごめんなさい。
安城店に行った
1台もいない広い店舗は暗く見えた
その店で、無理してはしゃいで見せる藤村マネージャー
よっぽど、今日は悔しかったのだろう
カメラを向けても
今日はどうしても写りたくない、と言う
「なんに言ってんだい。そんな弱いことでどうする」と、かまわず写す。
安城店には、他に成住君と2名のアルバイトさんが
スポンジを洗って明日の準備をしていた
どうもカメラの調子が悪い、やっぱりピンボケになってしまった。
安城店・藤村
そして、その頼もしいチームのメンバーたちよ
明日があるさ。
まだまだ、5日間もあるさ。
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