谷 好通コラム

2004年02月23日(月曜日)

898話 上海での夜明け

今回の上海出張の主目的は
UFJ銀行の上海フォーラムに出席して勉強と同時に
出来れば上海での日本人の人脈を出来れば作りたいということと

 

それに銀行の上海支店の副支店長が
上海進出に有益な方と引き合わせて下さるとおっしゃっていたこと
(たぶん最高の方とお会いできた。)
加えて
4月20~24日の上海の展示会の主催者との打ち合わせ

 

それから事務所の選定
頼さんの上海快洗隊を改善すること

 

昨日、2日目
UFJ銀行の上海フォーラムは実に盛大であった
主催者側の予定を上回る出席者であって
会場は椅子が足らず
立ち見が多数出る始末
結果的に来場者は860名であったという
主催者側の方、来賓まで入れると大雑把に1000名
ぎゅうぎゅう詰めである

 

 

そのほとんどが、上海に現地法人を持っている人だという
感動ものであった
こんなにも多くの人達が
異国の地である上海に来ていて
投資をし、商売を繰り広げている
負けるもんかとも、思う

 

この日の午前中は
印刷屋さんに行って、上海展示会の配布印刷物の打ち合わせをする
前もって作ってくれていたものは
誰が何を勘違いしたのか
ちょっとピンとはずれのものが出来ていた
・・・・
腹にグッと力をいれ
気を取り直して
はじめからやり直すことにする
こんなことは慣れたもの
午前中の少ない時間で、何とか再スタートできたと思う

 

 

上海での商売は簡単なことではない
大変難しい
全く先の見えぬ深い森の中で、道しるべ無しに目的地に向かっているような
そんな不安感を時折感じる

 

何から取り付いていいのか、さっぱり分からないまま
手探りで、とにかく行動してきた
言葉の違いは、李さんが一生懸命通訳してくれるので何とかなっている
しかし、事がだんだん核心に迫ってくると
税金とこととか法律のこととか
専門的な事が多くなってくるし
中国と日本の商習慣の違いも悩みの種

 

李さんも通訳に非常に苦しそう
真剣にメモを取って勉強している

 

 

上海での快洗隊的な事業は、間違いなく有望である
だから、KeePreの普及にも大きな可能性を確実なものとして感じている

 

中国はWTO加盟以後
急速に市場を開放して来ており
車の私有
つまり自家用車を一般の人が持つ事が、現実的となってきている
日本で昔流行ったマイカー族
その人達は、一般的に「金持ち」と呼ばれている人達である

 

金持ちは
自分の車をステータスシンボルとして大変大切にしている
欧米のような道具感覚ではない
これは日本の感覚に近い

 

その人達が言うには
「私の車、10元の洗車では、車が痛みそうで心配だ」
「もっと、もっと、綺麗にしていたい」
などなど

 

中国の洗車は
最下級の人達がやる最も単純な肉体労働の1つとして
洗車は10元/台と決まっていた
そして、車はみんな国営の会社の社有車

 

自家用車は
税金がすさまじく高かったり
登録の手続きが非常に困難で、現実的には不可能なものであった
それが開放政策とWTO加盟で
2005年には、自家用車の所有が完全な解禁となる
それ以降の爆発的な自家用車の増加が見込まれている

 

その時には、自家用車は一部の金持ちのものではなくなってくる

 

今でも
私企業が猛烈な勢いで増え
その総経理(社長)達は
会社の社長車を自家用車のように乗っていて
高くても上質な洗車・コーティングの需要を創り上げつつある

 

こうなると、洗車は
ただ単に汚れを洗い流すだけの単純作業ではなくなり
車のきれいさを守る“プロの技術”が必要となってくる

 

プロの技術を持ったスタッフは、ただの肉体労働ではない
技術者なので、付加価値の高い商品を作り出し
それなりの報酬も得ることになるだろうし
ステータスも持つことになる

 

その事が、スタッフのやる気を喚起し
中国にも新しい洗車文化が出来るはずなのだ

 

自家用車の爆発的増加によって
この図式は必ず実現すると、私は確信している

 

今回の上海出張では
具体的なことをかなり決めてきた
商品倉庫の当てもついたし
念願の事務所も、やっと決定した

 

 

フォーラム会場まで印刷屋さんが車で送ってくれた
印刷屋さん「私がいつも車を洗っている洗車屋があるけど、見る?」
私「見る、見る!」

 

道路際に洗車屋さんはあった
たくさんいる露天の洗車屋さんよりもかなり立派な方
なんか、同じ仲間がここにもいたような気がしてうれしかった
やっぱり、洗車は10元(日本円で140円)なのだろう

 

しかし、いずれこの店に「KeePre」の大きな看板が付く頃には
技術者となった洗車屋さんが
100元とか、200元とかで誇りを持ってKeePreをお客様に薦めているのだろう
それを夢見て、頑張っていこう

 

 

上海での夜明け

 

 

それにしても、今回の上海は疲れた。。

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    代表取締役会長兼CEO

    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
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