谷好通コラム

2004年03月01日(月曜日)

902話計算して話す人

今日は、いささか、くたびれていて
多少グチっぽい話になりそう
載せるのをやめようか、でも、これも自分の一部でもあるし
素直に書いてしまおうか・・

私は、仕事柄、人と話をする機会が多い

その時一番困ることは
いちいち計算しながら話をする人がいることである
そりゃあ商売なのだから、駆け引きもあるのだろうが
「ある」事を「ない」とおっしゃったり
「ない」事を「ある」とおっしゃったり
話の流れで、だんだん、つじつまが合わなくなってきても
相手がお客様である場合に、それを追求するわけにも行かないし
話が続かなくなってしまうのだ

特に、会社のスタッフでも
色々な報告を聞いていて、途中で質問をすると
その質問にストレートに答えず
どう答えておいた方が都合がいいか、計算して答える者がいる

「○×△はあれで良かったのか?」
スタッフA「ハイ、大丈夫です。」
「じゃあ、良かった」

たったこれだけの会話でも
私がAに指示した○×△が、実は失敗していて
でも、失敗したと言うと、自分の評価が落ちたり、私ががっかりするからと
「ハイ、大丈夫です」と言ってしまう場合がある
そうすると
失敗していて軌道修正すべき方法○×△が
そのまま続けられることになって、損失が大きくなってしまう

あるいは
「業界から要望があったという●●は、市場に出したら、売れるのか?」
スタッフB「売れます!いや、売ります!」
「じゃあ仕入れるから・・ただしロットが大きいから、売れなかったでは済まないよ」
スタッフB「大丈夫です。すでに買い先はありますから」
ということで大量に仕入れして
そのほとんどが売れ残っているものも実際にある

あるいは
私「こうしたけど、アナタにとってこれで良かったのかな? 」
スタッフC「ハイ、ありがとうございます。ものすごく感謝します。」
と言って始めたことを、自分に気に入らない事が途中であれば
いとも簡単に放り出して
スタッフC「あの時は、ああしか言いようがなかった」と
訳の分からない自己弁護する

会話とは
お互いが本当に思ったことを率直に話さなくては
本当にイカンと思うのです

本当は、○○だけど、△△と言っておいた方が
相手も喜ぶし、自分もうれしい
なんて、余計なリップサービスを加えられると、あとで話すべてが台無しになる

出来るかどうか分からないことを「出来る」と言い切ったり
知らないことを「知っている」と言ったり
やったことを「やっていない」と言ったり
ある事を「ない」と言ったり
思っていないことを「思っている」
逆に、思っていることを「思っていない」と言ったり
自分の都合の良いように事実を曲げて伝えられると
とんでもなく大きな間違いが起きることもある

リップサービスであったり
ほんの些細な言い逃れであったり
そんなことの積み重ねが
大きな流れの中では、つじつまが会わなくなってきて
決定的に信用をなくすことになる

いちいち計算しながら話さなくても
考えていることを、あるいは事実をそのまま率直に話す事が
実は、一番、その人のためになるのに

些細なことでも造った部分がある話は
その話自体、無い方がよっぽどいいのだ

「あの時はああ言ったけど、本当はこう思っていた。
だけどあの時は、ああ言った方がいいと思って、ああ言っただけ。」
それで本人は「だから、しょうがない」とケロッとしている
これは、自分の都合のためだけの典型的な詭弁
こんなのは、ホントに勘弁して欲しい

昨日は鹿児島から熊本に回った
アイビー石油の馬場社長との打ち合わせ
馬場社長は日曜日でも平気で仕事をお願い出来る数少ない人で
ありがたい
しかし
熊本は暑かった
昼間20度ぐらいまで上がって、ジャンパーどころか
薄いセーターまで脱いで話をした

ところが
今日は札幌(日帰り)
高速道路での温度表示はマイナス5度であった
前日との温度差は25度
しかし、寒いのはまだかまわない
北海道で一番参るのは、暖房の強さなのだ
下手すると、室内暖房が28度ぐらいに設定してあって
急いで防寒着を脱がないと汗が噴き出してくる
それが外に出た時に冷えるのが怖いのだ

いっぺんに風邪を引くことになる
北海道の人の暖房好きは、私には理解できない

大きなため息をつきながら
ただいま、札幌からの帰りの飛行機の中です。