2005年02月17日(木曜日)

1120.ﾗｽﾄof名古屋空港

※このコラムは16日に書いたものです。
この日の夜山奥に泊まったので、インターネットに接続することが出来ず、
17日になってからアップしたもの出す。

 

明日2月17日から中部国際空港が開港する。
それに伴って「名古屋空港」が、今日で無くなる。
正確に言えば、
「県営・小牧空港」に変わるのだ。

 

以前、広島空港が今の新しい場所に移った時、
それまでの広島空港が「西広島空港」になったようなものだ。

 

ちょっと前まで、
中部国際空港がオープンしたら、
名古屋空港の旅客定期便は無くなるはずであった。
それがいつの間にか、
県営小牧空港として、いくつかのコミューター便が残ることになった。
たしか、帯広、青森、山形、新潟、松山、鳥取、米子?あたりの便が残るはずである。
航空会社はJALグループの「J-AIR」で、
機材は「カナダ・ボンバルディアのCR-J」。
日本で一番小さいジェットコミューター機で、
最新鋭の機体である。

 

今日は、名古屋空港の最後の日の今日、
名古屋→仙台の最終便に乗っている。
つまり今、
名古屋空港としての最終の仙台便に乗っているのだ。
といっても、記念を意図して乗ったわけではない。
明日、仙台でのセミナーが有り、
明日一番の飛行機で仙台に飛んでいっても
時間的には間に合うのだが、
明日からの仙台便は中部国際空港からになり、しかも朝7時過ぎの朝一の便では、
報道陣とか見物客とかがいっぱいいたり、
勝手の分からない新空港でスムーズに飛行機に乗れなかったら困ると思い、
あえて、今日の内に仙台まで行っておこうと思っただけだ。

 

たまたま、名古屋空港の最後に出くわすことになったわけだが、
その姿は異常なものであった。

 

明日から、県営・小牧空港になって、
今までの何十分の一ほどのコミューター機が離発着するだけの、
寂しい空港になるわけだが、
今日はまだ平常どおりの飛行機が発着している。

 

なのに、駐車場が今日を限りに閉鎖されるというのだ。
一週間ほど前から、駐車場の一部をガードして狭くしていたので、
みんな大変困っていたのだが、
今日止めてある車は、今日中に出さないと、
すべてレッカーで移動し、その費用を当事者に請求するというのである。

 

 

それを知らずに空港に来るまで来た人は、
飛行機を家に持って帰ってから出直すわけにも行かず、
空港周辺の路上に車を放置したままにして、飛んで行ったようだ。
違法駐車の車で路上が溢れていた。

 

しかも、空港駐車場の中にはいまだ随分の車が残っている。
この車が全部今日中に出されるとは到底思えない。
車で空港まで来て、
「レッカーで・・・」と警告されても、
飛行機の時間が迫ってきていて
みんなレッカーで移動されるのを覚悟で、置いていったのだろう。

 

 

なぜこんなことをするのか、
何かどうしてもという理由があるのであろうか。
名古屋空港は今まで何十年間も利用者に支えられてきたのに、
最後に、なぜこんな理不尽なことをするのか、
そこには今まで支えてくれた利用客に対する感謝の気持ちなど微塵も感じられない。

 

空港ビルに入ると、
すでに売店などの解体工事が始まっていた。
まだ今までと同じだけの利用客がいるのに。

 

その風景は、ベトナムのサイゴン陥落前夜を思い浮かべるものであった。

 

 

テレビ局も来て、その最後の様子を撮っている。

 

 

出発ロビーの売店のショーウィンドウはもう空っぽに近かった。

 

 

仙台に向かう名古屋空港最後の飛行機に乗る。

 

 

私は、この空港を数え切れないほど利用してきた。
何百回、たぶん千回を越すほど利用した。
その最後の日に、名古屋空港を使い、最後の仙台便に乗ることを、
ある意味楽しみにしてやってきたのだが、
「なんで?」が、最後に残ってしまった。残念である。

 

今回の出張、仙台で明日セミナーを行なって、
あさっては山形に移動し、
18日のJ-AIRの「山形→小牧空港」の便に乗って、
山形空港から、名古屋に帰る。

 

今度は、新生「小牧空港」を見ることになるのだ。

 

果たしてどんなことになっているのか、
楽しみでもあるが、何か怖いような気もする。

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