2005年03月21日(月曜日)
1140.青く、白く、透明
19日の深夜、と言うより20日の午前1時にグァムに着いて、
大急ぎの二日間の休暇がもうすぐ終わろうとしている。
明日の22日は午前5時にホテルからピックアップされ、午前中に名古屋に帰る。
つかの間の休暇であった。
私の休暇はレースかグァムに来ること、ほぼこの二つだけ。
この二つだけは仕事のことを忘れることができる。
私は経営者だから、
普段、24時間いつも仕事の事を忘れることはない。
どんな時でも、何をしていても、
経営者の立場になったり、提供する側になったり、消費者の目になりきったり、
いずれにしても、必ず仕事のことに結びついて、
ものを見、感じ続け、考え続ける。
朝起きた時から、トイレに入っている時も、歯を磨いている時も、
ご飯を食べている時も、車を運転している時も、もちろん仕事をしている時も、
風呂に入っている時も、テレビを観ている時も、布団に入ってからも、
ひょっとしたら、寝ている時も夢の中で、
とにかくずっと仕事のことを考え続ける。
直接今の仕事に関係ないことも多いが、
そういえば、
一つ突き抜けたようなアイデアは、
寝ていて、はたと目が覚めて出来上がることがある。
何をばかげたことをと、思うわれるかもしれないが、
私の仕事と生活に近い人は、よく知っていることだ。
その人と日常の話をしている途中でも、フッと仕事のことに没頭してしまうことを、
いつも経験している。
そして、スタッフと仕事の話をする時、
「色々考えたんだけど・・・・」と、話を始めると、
ものすごくたくさんのことが出てくることも、スタッフは経験しているはずだ。
格好をつける訳でもなく、
何でもなく、
経営者としての習性のように、あるいは何かにとりつかれたように、
感じ、考え続ける。
そんな自分から解き放たれるのが、
レース場・サーキットにいる時であり、グァムにいる時なのだ。
サーキットにいる時は、
多分、
私の経営者としての根源的な原因となっている闘争心が、
レースというもっと直接的に闘争心を掻き立てられるゲームに没頭するために、
十分に充足させられるのだろう。
あるいは、レースによって脳の中に溢れ、急速に消費されるアドレナリンが、
仕事によるストレスを昇華してくれるのかもしれない。
グァムにいる時は、
多分、その距離と日本の環境との大きなギャップが、
仕事の事を忘れさせてくれるのかもしれない。
約十年前に初めてグァムを訪れて、その日常との異次元的な空間に味をしめて
それからしばらく休暇といえばグァムというパターンが続いた。
初めの一年間ぐらいで3~4回グァムに来て、それからも年2回ぐらいのペースで通った。
だから、もう20回以上はグァムに来ているかもしれない。
しかし今回は、去年の6月に来て以来なので、9ヶ月ぶりである。
こんなに間が空いたことはグァムに来はじめてから初めてのことである。
去年の8月に十勝24時間耐久レースに出場したので、
しばらくグァムどころではなかったからか?
それよりも、仕事がどんどんハードになってきて、
そんな時間が取れなくなっていたのかもしれない?
中国の仕事が忙しくて、
海外出張が2回/月のペースになり、
グァム休暇の理由「距離による開放感」が、かなり薄れてきたのかもしれない。
久しぶりのグァム。
まず空港で歓迎に出てきてくれたゲッコー
どこから見てもかわいい。
とりあえず、グァムでやること。
まず、海に浮くこと。
波がほとんどなく、浅いリーフで、浮力に任せて“浮く”。
バカみたいに太り、90Kg分の重力をもって地球に押し付けられている日常から、
アルキメデスの原理による浮力の恩恵で、
自重ゼロの快感を、何時間も何時間も堪能する。
プ~カプカ、プ~カプカ、プ~カプカ、プ~カプカ、プ~カプカ、プ~カプカ
プ~カプカ、プ~カプカ、プ~カプカ
怠惰の極みである。
ああ~快感。
それから射撃。
いつものウェスタンフロンティアビレッジさんに行く。
お気に入りの「ベレッタ92F・ステンレス」がクラックが入って無くなっている。
代わりに、最近お気に入りになっている「H&K・USP」を撃ち、
一応、エキスパートの点数には行くが、
もうそれほど点数が上がるわけではない。
特別扱いをしてくれて大変ありがたいのだが、かえってプレッシャーがかかり、
少し疲れる。
グァムでは、窓の外に輝く青い海があるだけでいい。
白い雲があればいい。
輝く太陽があればいい。
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