谷 好通コラム

2005年08月03日(水曜日)

1230.USAとEUでは

アメリカ合衆国とヨーロッパ諸国(と言ってもドイツとオランダだけ)と巡り、
グルッと地球を一周回ってきた。
10日間の長い出張であって、
日本に帰ってきて3日目、いまだに時差に悩まされている。

 

 

得たものも多く充実した出張であったが、
アメリカとヨーロッパは、日本から見れば同じ西欧であるが、
あまりにも違う国であり、
あまりにも違う国民感覚であったことを改めて感じた旅であった。
アメリカとヨーロッパを続けて訪問した事によって
それをより強く感じたことだ。

 

旅自体が、
アメリカ旅行とヨーロッパ旅行を別々にしたような気がするぐらいなのである。

 

アメリカでは、
あちらこちらで星条旗を見た。
星条旗がアメリカ人としての共通項であるように
いかにも誇らしげに星条旗が、あちらこちらに掲げてあった。
アメリカは、
白人、黒人、アジア人、ヒスパニック人、インド人とありとあらゆる人種と民族が、
星条旗の元に、同志に似た共通の想いを持って、
アメリカという一つの国を形成している。
そんな感じを持った。
「心でつながった集団」という感じだ。
ニューヨークのハーレムは黒人という一つ共通の人種に偏った文化を見たが、
そこに流れている空気は、やはりアメリカそのもののにおいがした。
いずれにしても、100%に近い人がルーツとしてよそ者であり、
外から集まった人たちなのだ。
共通して持っているものはアメリカという精神。
スピリットを強く感じるのだ。
ある意味の排他性は、敵を多く持っている国ならではの警戒心の結果か。

 

しかし、逆の意味で、アメリカはいかなる物をも、
いかなる人をも受け入れる力がある。

 

私は、トニーと彼女との、心のつながりに関わる長い話を聞いて、
さわやかであり、少なからず感動した。

 

 

ヨーロッパは、
わずかにドイツとオランダというゲルマン系の二国しか訪問していないので、
ヨーロッパというくくりは適切ではないかもしれないが、
あえて感じたことを書く。

 

ヨーロッパにも、
あらゆる人種と民族が同居しているが、
その国を形成しているのは、
圧倒的多数の元来そこに住んでいる人たちであり、
その文化も経済も元々棲んでいる人たちのものであり、
ごく一部の場合を除いて、
よそ者を真の意味では受け入れていない。
「血でつながった集団」が、その歴史と文化を根拠に国家を形成している。
そんな感じだ。

 

昔ながらの街並みが多く残っているのは、
単に地震が無く、石造りの建物なので、
古い建造物が残ってしまっているというわけではなく、
間違いなく、
歴史をそのまま残すという意思を持った、文化としての古い街並みであった。

 

アメリカよりもより明晰に感じる排他性は、“純粋”を守る意味にも感じる。
「血」を根拠にしており、家族を根拠としている。
そんな国がヨーロッパの国達である。

 

だから、ドイツとオランダでも、
わずかではあるが違う空気があったし、
まだ見ぬフランス、イタリア、スペイン、イギリス、ポルトガルなど等、
見えない国境で別れているだけでも、
明確に違う文化と、言葉と、国民性が存在しているのだろう。
EU連合を組んで、
EU国通しの関税と検閲を撤廃し、ユーロという共通の通貨を持って、
事実上、国境を撤廃してしまったとしても、
そのことは永遠に続くもののように感じた。
また、それがヨーロッパの強さの源泉でもあると感じた。

 

 

アメリカの町にも古い歴史を感じさせるものはある。
前々回行ったサンアントニオなどは、
“アラモの砦”以来400年の歴史を持っているし、
その歴史を感じさせる古い建造物も残っている。

 

それはニューヨークにおいてでもそうだ。
自由の女神の像など、アメリカの初期から創世記にかけての古い建造物が、
大切に保護されているし、実際に使われ続けている。
しかし、
それらはその町の代表的な建物たちであり、
人々が住んでいる住居は、
そこに現在住んでいる人達か、
その前に住んでいた人達が建てたものである。
古いアパートでもせいぜい100年止まりであろう。
それは、日本と同じか、それに近い。

 

ヨーロッパのように何百年に渡り、
何世代もの人々が、その建物に住み続けている住居が集まって、
古い街並みを形成していることはない。

 

 

どちらが好きか?
ただ単に好きか嫌いかだけでいえば、
今は、アメリカが好きである。
良いとか悪いとかの尺度ではなく、ただ単に好きか嫌いかだけでは、
今は、アメリカが好きである。
なぜか?などという理由はまったくない。
アメリカには、またすぐにでも行きたい何かがある。そんな感じがあるだけだ。

 

 

アメリカ人もヨーロッパ人も、日本人より肉体的に圧倒的に大きい。
背が高いだけでなく、肩幅があって、骨格自体がでかい。
だから、いずれの国に行っても、デブでチビ(相対的に)の私は、
彼等の中にいるだけで、自分が貧弱に思えてコンプレックスを感じてしまう。
しかし、そのコンプレックスは、
アメリカでは力の強さに対するコンプレックスとして感じ、
ヨーロッパでは、民族としてのコンプレックスとして感じる。
その辺が微妙に違う。

 

アメリカでは、肉体的に大きい小さいというハードの問題だけではなく、
ファイティングスピットという意味での“強さ”でも、コンプレックスを感じるのだ。

 

同じ日本人でも、
アメリカに住んで、
アメリカのスピリットを身につけたトニーは強いのだ。
そういう意味で、アメリカにはありとあらゆる物と人を受け入れる力がある。

 

※トニーは、いかなる時も一歩も引かないのだ。
一歩も引かない。

 

 

アメリカには受け入れる力がある。
道路を走っている車を見て思った。

 

ヨーロッパの道には、
圧倒的にヨーロッパの車が走っていて、
日本、韓国のアジアの車はほんのわずかであり、
アメリカ車はほとんどゼロに近い。
「フォード」のマークが入っていても、それは「ドイツフォード」の車であって、
アメリカの車ではないのだ。
ヨーロッパでは、ヨーロッパの車が走っている。

 

ドイツの“アウトバーン”では、普通に200kmで車が走っている。
“だから、それに耐えうるヨーロッパ車でなければ”という反論が聞こえてきそうだが、
ヨーロッパが、それ以外の車を充分に受け入れる体質があれば、
200km走行に耐えうる車をどの国でも作っただろうと思うし、
出来ない話ではない。

 

逆にアメリカでは、
アメリカのメーカーの車も多いが、
ヨーロッパ、アジアの車もそれに匹敵するぐらい、たくさん、バンバン走っている。
だから、アメリカの道での車種の方が圧倒的に多い。
ヨーロッパを走っている車の3倍近くの車種が走っている感じだ。

 

これは私たちの商売においても同じで、
ヨーロッパでは、ヨーロッパの製品を私たちが買うだけであって、
私たちの製品をヨーロッパが買う発想はまったくあり得ない様であり、
何度かアタックしたこともあったが、門前払い。
たしかにヨーロッパの技術はすごいものがある。
特にSONAXの開発技術力は、いつも良い方向に予想を裏切るものがあり、私達を驚かせる。
それは事実だ。
しかし、ありとあらゆる物すべてが最善というわけではない。
それも事実だ。

 

アメリカでの技術も最先端であり、素晴らしいものがある。
しかしそれでも、
アメリカと製品を私たちが買うことと同じように、
私たちの製品をアメリカの企業が買うというレベルでの話も、
普通にテーブルの上に乗る。
これは決定的な違いのような気がする。

 

 

私は、一週間後の10日からまたアメリカに行く事になっている。

 

それまでに時差ボケが直るだろうか。
直っても、またすぐに時差ボケになって、苦しむのだろうか。
私はどうも今、アメリカ大好き人間になっている。
このままでは年中時差ボケの、ボケ爺さんになってしまうかもしれない。

 

 

打って変わって、こちらは日本でのこと。
今日、?快洗隊直営店、快洗隊岡崎店の地鎮祭が行なわれた。
新しいコンセプトを実現する岡崎店、
完成が楽しみです。

 

地鎮祭とは、いやはやのどかで純日本的ですなぁ

 

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2005年08月03日(水曜日)

1241.10年後からの自分

今年の8月、アイ・タック技研?は創立20周年を迎えた。

 

その10年後、
2015年8月に、
アイ・タック技研は何をやっていて、どうなっているのか、
私は何を考え、何をやっているか、
あくまでも夢と希望の元に、かつ“無責任に”思い浮かべてみた。

 

今回はその「自分編」。

 

よろしいですか、あくまでも“無責任に”ですよ。
よって、これから書く内容について私は何も責任を持つことはないのです。(^・^)

 

・・・・・・・
・・・・・・・・・・・
・・・

 

20“15”年8月20日

 

私は、一切の仕事から引退して遊びほうけている。
・・・はずである。
富士山の近く、
御殿場の町にそれほど遠くない田舎にボロ屋を買って、
一緒に住みたいと言ってくれた家族たちみんなとひっそり暮らしている。
なぜ富士か?
富士山が大好きで、晴れた日に富士山が見えるところに住むのが夢だったから、
表向きの理由はそうだ。
しかし、本当の理由は。
もちろん富士スピードウェーが近くにあるからだ。
もともと趣味の無い私には、車でサーキットをぶっ飛ばすぐらいしか
ストレスを発散するすべがなく、
好きな時に、好きなだけレースカーに乗りたいと、
前々から念願していて、ここに住むようになった。
健康のための運動も兼ねている。
それに、
ガレージに置いてある何台かのポンコツのレースカーを乗りに、
たまに若い子達が来てくれることも、何よりの楽しみである。
こんな生活に入ってから、
すでに約2年半になる。

 

2012年3月18日、60歳の誕生日の数日前、
就寝即熟睡の谷 好通は、珍しく布団の中で考えた。
久しぶりに寝付けなかったのだ。
「32歳で独立する時、
俺は50歳で引退するのだと宣言していた。
それが、
もうちょっと、もうちょっとと、ずるずると現役を勤め、
とうとう10年もオーバーしてしまった。
“体は歳をとっても頭の中とハートは青春真っ只中”。
と、自分もトニーみたいに思っていたが、
明らかに過去の経験が自分の新しい発想を縛っている。
このままでは、
アイ・タック技研も俺の古い考えの枠の中だけの発展しかない。
いい加減に身を引かなくてはイカンなぁ。」

 

そうしみじみ思い、
次の日、臨時の役員会を強引に開いて、
すべてのグループ会社の代表取締役と取締役を降りることを宣言した。

 

後任は、
会社全体のことを考えることが出来、
いつでも自分を顧客の気持ちにすることが出来、
謙虚に多くの事を吸収し、
新しい時代の流れを敏感に察知し、
すぐに行動に移せる
そんな人物を抜擢したことはいうまでもない。
前日の夜、最終的に決めた。

 

しかし10年前の私の理想の引退は、こうではなかった。

 

「俺の引退は、“駆け落ち”だ。
病気で動けなくなってからの引退とか、
頭がボケてから引退するのは、
何か暗いよ。
イヤだな、そんなのは、
ぱっと明るく、
若い娘( 実際は、「わっきゃー娘」と発音している)と、 “駆け落ち”するんだ。
俺がどっかへ駆け落ちしちゃえば、
みんな、しょうがなしに一生懸命会社をやっていくでしょ。
社長がすべてを放り出して、駆け落ちしちゃったんだから。
必要に迫られて、事業継承もバッチリ、それですべてが安泰。
というわけさ。
明るくっていいでしょ。その方が。」

 

などと、馬鹿なことを酒を飲むたびに言っていたのだが、
10年の間、デブのオッサンに駆け落ちを付き合ってくれる娘が、
とうとう現れなかったのだ。
寂しい話である。

 

今(10年後の)は、ほとんど会社には行かないし、
何がどうなっているのか知らない。
その方がいい。

 

ただ、
最近、頭に来たことがある。
10年前にアメリカ市場進出を決めて、
ロス アンジェルスのトニーに調査を依頼したのをきっかけに、
アイ・タック技研USAを立ち上げたのだが、
トニーの熟練の経営術にUSAが踊り、
ItacUSA創立8年で、日本のアイ・タック技研の総売上を越してしまったのだ。

 

「本家本元のアイ・タックジャパンは、一体何をやっとるか!
そりゃ向こうの方が2倍以上車も多いし、金も持っとるが、
それにしても、
USAのトニーはもう70歳だぞ。
30近く若いお前さんたちが寄ってたかって、何で、あんな爺さんに負けるんだ。
ぶったるんどる!
最近、トニーからのメールの文字がまた大きくなった。
今では何と20フォントのバカでかい字でメールを送って来るんだ。
口惜しいったらありゃしない。
こうなったら俺が現役復帰して、何とかトニーを見返さなくては。」

 

USAに一矢を報いるべく
私は、アイ・タック・ジャパンに現役営業マンとして復帰を申し出たが、
「それだけは勘弁してください。
お願いですから、オーナーは富士で好きなだけレースカーで走っていてくださいよ。」
と、社長はじめ役員さん達の必死の説得に、
シブシブ引き下がる。

 

しかし、条件を付けた。
「わかった。じゃあ新しいレースカーを買ってくれ。
いまどき、ガソリンエンジンで走っとるのは、俺ぐらいのもんだ。
しかも未だに、15年前に畠中から70万円と騙されて買った、あのキーパーレビンだぞ。
それも25番のナンバーを付けたままだ。
みんな、今では最新の電気モーターのレースカーだ。
富士のクソ長いストレートを、バリバリバリと爆音を立ててゆっくり走る俺の車の横を、
無音の電気モーターレースカーが、
音もなく、しかしスピード差100km以上で、スッーパーって抜いていくんだ。
これじゃあ余計、ストトレスが溜まっちゃう。
現役営業マン復帰はあきらめてやるから、
強烈なモーターを付けた最新のレースカーを買ってくれ。
最近またアイ・タックの株、上がったらしいから、いいじゃん。」

 

会社の役員どもは、
私にまた現場に出られると、“うっとうしい”ので、
全員一致で、超強力モーターが付いた最新のレースカーを買う事に賛成した。

 

かくして買ってもらったこのレースカーは、
世界に2台しかない最新鋭車で、
世界統一を果たしたトヨタ自動車とNASAが共同開発したものだ。
「パッション」という車名。
だから、レースでの登録名は「キーパー・快洗隊・パッション」となる。
ナンバーはもちろん25番である。

 

最新のハイテクノロジーのカタマリで、
モーターは超電導のリニアモーターカーにも積まれているのを流用、
ガソリンエンジンの馬力に換算すると1,500㏋以上の化け物だ。
しかも、モーターを動力にしているにもかかわらず
電池を積んでいない。
宇宙の静止衛星軌道に乗せられた50万?のパラソルを持つ太陽発電衛星から、
超電磁波で電気の供給を常時受ける。
ボディはオールカーボンファイバー。
車重は、わずか500kgしかない。
0.33kg/馬力とは、F1も真っ青、キチガイじみた車である。

 

値段?
聞かない方がいい。
ただ、ちょっと半端ではないとだけは言っておこう。

 

「現役に戻るぞ」と役員に言ったら、
「それはありがたい。ぜひお願いします。」と言うと思ったら、
「何でも買ってあげるから、頼むから現役復帰だけは勘弁してくれ」と言いやがったので、
頭に来て、
世の中で一番高いレースカーを買わせてやったのである。
(ざまあみろ。)

 

最新の超ハイテクレースカーを、
脅して買ってもらった私は、
早速レースに出る事にした。
「キーパー・快洗隊・パッション」を得た私は、
久しぶりにレースに出る事にしたのだ。

 

今までの?25のキーパーレビンは、
普通の現役の車が走るレースには遅すぎて出られないし、
ヒストリックカーレースに出るには中途半端にポンコツなだけなので、
みっともなくて出られない。
だから、久しぶりのレースだ。

 

「ニュルブルクリンク24時間!」

 

世界的な耐久レースの一つで、全長が二十数km?以上もある長大なサーキットで、
世界中のトップレーサーたちが24時間のレースを競う。
とは言ってもこのレースは、
普段は草レースに出ているチームやドライバーまでが出ることが出来るレースだ。
その出走台数は200台をゆうに超える。
世界一長いサーキットならではの楽しいレースなのだ。

 

ドライバーは4人。
チームオーナーである私と、畠中選手、吉田選手、山本選手の4名である。

 

畠中選手とは、
快洗隊直営店500軒の内、450軒を持ち、
年商300億円の企業に成長した?快洗隊のH.オサムである。

 

吉田選手は、
10年以上前から発行していた販促ツールの宝庫「SUGKIKU」を、
SS用から、鈑金屋さん用、ディーラー・整備業用に拡げ、
あっという間に、外食産業用、コンビニ用、ドラックストア用と用途を広げ、
爆発的な成長を遂げた。
と同時に浮沈の激しい宣伝広告業界において、
どんどんとM&Aを進め、今では販促ツール界の電通と呼ばれている。
しかし、いまだに貧乏性で、きたない格好をしている。

 

山本選手とは、
中国地方においてすさまじい活躍を見せ、
アイ・タック技研の重役になり、
同時に、金に余裕が出来た頃からレース界に復帰し、
その秘めたる才能を開花させたのか、
今では重役兼務で全日本GT選手権のGT500クラスのトップレーサーとなっている。
「大器晩成、日本の遅咲きセナ」と、呼ばれている。

 

2015年ニュルブルリング24時間レースは
あっけなかった。
ポールポジションを取った我が?25キーパー・快洗隊・パッション号は、
スタート後、一度もトップを譲り渡すことなく、
24時間後、何事もなくトップでゴールした。

 

 

私と吉田は大喜び、
しかし、畠中と山本は「つまらなかった」とあからさまに言う。
・・・・・

 

先ほど言い忘れたが、
このレースカー「パッション」の一番すごいところは、
軍事衛星を利用した超精密のGPSによって、
全自動操縦を可能にしていることだ。
ミリ単位で、サーキット上のレースカーを最速状態でコントロールする。
ドライバーは、ハンドルを切ることもなければ
アクセルを踏むこともない、
もちろんブレーキまで全自動。
ドライバーは何もせずに、ただシートに六点ベルトで縛りつけられて、
強烈な横G・縦Gと戦うだけ。
気を失ったら失格になるので、
目を白黒させながらも、気絶しないように必死で頑張るのだ。
言ってみればジェットコースターに長時間乗っているようなものだ。

 

だから、私のタイムも、畠中も、吉田も、GTドライバーの山本も、
体重の差のタイム差だけであり、
ほとんど同タイムで周回したのだ。
「こんなのレースじゃないよ。」とは山本の弁。
「レースも、結局、金の差だけになったか。」畠中の弁。
「眠たい時は、やっぱりガムに限りますね~。ガムの勝利です。これは」吉田の弁。
「とりあえず、勝ったんだから、それはそれでいいじゃん、嬉しいよ。」と、谷の弁

 

あまりにもつまらないレース展開に、
翌年から、GPS全自動走行は禁止された。

 

・・・・・・
10年後の自分を書くつもりが、
レースの話になった途端に、そんな話ばかりになってしまった。
多分、私から仕事を取り上げたら、
レースぐらいにしか興味がなくなってしまうと言うことなのだろう。
実際は、10年後にレースなどやっている訳ないから、
(やっているかもしれない。(^。^))
うっかり引退をしてしまうと、意外とつまらない人生が待っているのかもしれない。
くわばら、くわばら。

 

 

今日は、千葉・松戸に行った。
オートパラダイスの2号店、快洗隊・五香店のオープンである。
今日の朝折り込まれたチラシによって、
何台かの来店があった。
幾つかの改善点を見つけたので、早速、手を入れたい。
この店は短い期間に繁盛店になる素質が大きい。これは確信である。

 

 

店の中から。
道路から視線が安城店のそれと同じである。

 

 

応援に入っていたFC本部の大野君。
ゴム手袋がすごく似合っていたので、思わず撮ってしまった。

 

 

その足で松戸店にも行ってみた。
今までのオートパラダイスオリジナルのカラーから、
快洗隊の新カラーへ衣替えをした。

 

 

同時に入り口に近いスペースをテントで囲う。
これによって、今まで通路であったような場所が、
広い空間となって現れた。
これは意外な効果で、これが今はだだっ広さになって、
かえって無駄な無の空間になっているが、これをプラスの効果にする工夫が、
これからの繁盛感の演出につながるのだろう。
色々と思いついたので、早速、提案していきたい。

 

 

本日、快洗隊直営店が8店舗になりました。
10年後の500店舗まで、あとたった492店舗である。

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2005年08月03日(水曜日)

1231.真夏、暑い、熱い!

若い時から、私は暑いのが苦手であった。

 

昔の写真を見ると、
私は赤ん坊の時から幼児、小学校、中学校とずっと太めで、
今に至って急に太ったわけではないことが分る。
太った人間は、痩せた人に比べて体の脂肪が多いわけで、
脂肪は保温効果が高いので、
体に熱がこもりやすいという意味で、太った人間は暑いのに弱いのだろう。
情けないことながら、
暑い中での持久力は人よりかなり低い。

 

しかし、洗車屋にとって夏は稼ぎ時。
つらい暑い時期に忙しくなる商売を選んでしまった我が身を恨む事しばしばであった。

 

しかし、なぜ夏に洗車屋が忙しくなるか。
自分で洗うのが暑くてつらいので、
洗ってもらいに来るのか。
ならば、
寒い時期も洗車はつらいので、洗ってもらいに来る人が多くて、
洗車屋が忙しくなるかといえばそうでもない。
十二月はお正月を迎えるために洗車屋は大ラッシュになるが、
明けた一月・二月、つまり一番寒い時期はまったく暇になってしまう。

 

多分、寒い時期は、
きれいに洗っても朝の冷え込みで霜が降りたり、
露が着いたりして、
すぐに汚れてしまうから、なのか、
あるいは、寒い時に冷たい水を扱う洗車は、
スタッフが辛かろうと思って、お客様が遠慮してしまうのか。

 

それに対して、夏は、
雨も少なく、きれいに洗えば、それが比較的長持ちするから、
あるいは、暑い時に水を扱う洗車はそれほど辛いものに思えないのか。

 

一つのヒントになる事実がある。
雪国である長野県のあるセルフの洗車場で、
セルフの連続自動洗車機の洗車台数が、一月・二月にピークになるというのだ。
雪で道路がいつも汚れていて、
洗ってもすぐにまた車が汚れてしまうのに、
連続自動洗車機によるセルフ洗車台数が一番多くなるのは、
ユーザーの欲求が「すぐに汚れるから洗わない。」ではなく、
汚れているのはやっぱり嫌なのだけれど、
「すぐ汚れるから、時間を掛けてキチンときれいにしてもしょうがない。」
ということではないかと思われる。

 

冬の寒い時期は、簡単で、ざっくりときれいにする。
そしてその分、安いきれいさで良いという事になる。

 

一月・二月の一番寒い時期の洗車は、
「ざっくり」「早く」「安く」がキーポイントなのだろう。
今年の冬はそれをどう実現するのか、一つのテーマである。

 

さて、つい寒い時期の洗車ビジネスの提案をしてしまったが、
では、このくそ暑い時にはどうなのか。
一言で言うと、
いかに高い付加価値の商品を提供していくかという事になる。

 

夏は、「車が汚いと暑っ苦しい」「スカッときれいにしていたい」そんな時期なのだ。
しかも、キチンときれいにしたら、
それが結構長持ちする。
夏は「きれいにする事」にお金を掛ける意欲が出る時期なのだ。

 

今の快洗隊のメニューで言えば
ボディは「クリスタルキーパー」「アクアキーパー」が、
室内は「ルームクリーニング」「除菌・消臭オールクリア」が、
それに当たる。

 

キーワードは、「スカッ!」である。

 

特にアクアキーパーは、
親水(超親水ではない)であり、静電気の発生を抑える、
つまり、イメージとしても油っぽさを感じさせないコーティングであり、
特に、暑い夏の時期、好感度が高い爽やかなサービス商品と言える。

 

この7月、
アクアキーパーがメンテナンスを含めて
刈谷店20台、約40万円。
安城店17台、約30万円
相模原店32台、約75万円
知立店13台、約25万円
北神戸店28台、約80円
店舗によって大きな差はあるが、
新規のアクアキーパーが11台の北神戸店が平均単価7450円
同じくアクアキーパー新規が17台の相模原店が平均単価6,770円と、
従来の平均単価の新記録をマークしている。

 

また、いずれの店舗でも、
「クリスタルキーパー」「除菌・消臭オールクリア」など、
高い付加価値の商品の好調であり、
7月の快洗隊全体の好調を支えている一つの要素となっている。

 

もう一つ注目すべきは、
多くの店舗において、スタッフの上げた収益が
一人・時間当たりで四千円を大きく上回っていることである。

 

暑い時は、誰もがしんどい。
暑さに強い弱いはあるが、いずれにしても暑さはツライものだ。
そんな時に、
技術力を生かした高い収益率を持った高い付加価値商品が売れるということは、
その辛さに報いることにもなる。

 

このツライ時期にこそ、やりがいのある仕事をやる事が出来るように、
経営者は考えていくべきなのだろう。
ましてや、お客様にとって、
夏は「きれいにする事」にお金を掛ける意欲が出る時期、
お客様の購買マインドも熱くなっている時期なのだ。

 

そのお客様の欲求に応える意味も含めて、
夏のキーワード「スカッ!」と行きたい。

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    代表取締役会長兼CEO

    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
    読めば読むほど元気になること間違いなし。・・・の、はず。

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