2006年04月25日(火曜日)
1385.歯を食いしばるか
世の中良い話ばかりではない。
そんなにもうまく自分の思ったとおりに行くことなどありはしない。
分かっているつもりでも、
うまく行ったつもりであったことが、
不意に逆にはまると、がっくり来る。
ここは一発、歯を食いしばるしかないのだが、
安易な道に走りたくなる気持ちもないではない。
でも、そんな気持ちで楽な道に足を踏み入れると、
もっとひどい事になることも、今までの経験で知っている。
歯を食いしばるしかない時には、歯を食いしばって知恵と力を絞るしかないのだ。
IPOを目指してもうすぐ3年目に入る。
毎年高い成長を続けるには、
毎年のように会社のあるべき次元を高めて行かねばならない。
次元が高まるとは、今までの延長線上で高まっていくということではない。
次元が高まるとは、
今まで有ったものが無くなることもあれば、
しなくても良かった事が、しなくてはならない事に変わったり、
入れ物が何倍にもなったり、
人の数が劇的に多くなったり、質が高くなったり、変わったり、
激しい変わり方に、戦場での負傷兵のように、後方に退く者が出たり、
味方が敵になったり、
失いたくないものを、失しなったり、
今までどうしても出来なかったことが、不意に出来るようになったり、
やるべきではないと思っていたことが、やるべき事に変わったり、
次元が変わると、
周囲の環境が大きく変わり、自分の行動が変わり、自分も変わっていく。
大胆に変化していかないと、
変わっていく次元の高まりに、大きく取り残される。
人も、世も、いつまでも同じであって欲しいと思う方が間違っていて、
一瞬の間もなく、時は経って行き、変わっていくものなのか。
人とは切ないもので、
その変化の中で、安心を砕かれ、壊れていくことすらある。
自分があとひきの出来ない次元に立っている事を、痛感する時だ。
今は、
東京から名古屋への新幹線の中。
喫煙車に乗っているのだが、タバコがなくなってしまった。
今の新幹線はタバコを売っていない。
最低である。
タバコを吸いたさに、煙いのを我慢して喫煙者に乗ったのに、
自分が吸うタバコが切れてしまった。
タバコ吸いの勝手だが、
自分が吸うタバコはうまいのに人が吸うタバコは煙い。
タバコを吸わずに座っている喫煙車は、ただ、煙いだけである。
まったく最低である。
人になすり付ける理由も何もない、原因は自分がトロイだけだ。
情けない限りである。
かなりの覚悟を決めた心の高みあるのに、
喫煙車で人のタバコが煙いのは、
素晴らしいジャズの演奏の中に響く、無神経なアホな携帯の着メロのようにものだ。
情けないを通り越して、自分に腹が立つ。
思わぬ早い時間に新幹線に乗って、
帰りの富士山が、暗くなった空にぼんやりと見えた。
頑張らねば。
ぐっと腹に力を入れて、頑張らねばならない。
さぁ明日は上海だ。
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