2006年08月26日(土曜日)
1461.厳しい残暑の中で
昔から、お盆を越すと徐々に涼しくなってくる、という事になっているが、
実際はまだまだ暑さは厳しい。
だんだん涼しくなってくるはずだと思っているだけに、
よけいに残暑が体に染みるような気がする。
気持ちの問題だろう。
暑い盛りならばぐっと我慢できても、
そろそろ涼しくなってくるはずだと思ってしまうと、
その暑さが理不尽なものに思えて、負けてしまいそうになるのだろうか。
ほんの何年か前まで、私も暑さの真っ只中でみんなと一緒に働いていた。
滝のように流れる汗が目に入って痛かった。
待合室に入ってお客様と商談している時、体中にかいた汗が急に冷えて、
寒気が走り、ガタガタと体が震えてしまった事もあった。
体力が消耗していたからもあるのであろう。
夏は辛かった。
昔、暑い最中、
磨きをやって、せっかくコーティングをし終ったあとに、
ポタンと汗が一滴落ちて、1パネル分やり直ししなければならなくなって
頭に血が上って、持っていたタオルを床にたたきつけた時、
たまたまあったバケツの水が跳ねて、ドア2枚分余分にやり直さなければならなくなり、
自分が情けなくなってたまらなく涙が出たこともあった。
冷たい飲み物が何よりもおいしくって、
特に炭酸ものが喉に沁みて美味く、
一日に何本もコーラや、ファンタを飲んだ。
(炭酸飲料には、たっぷりと砂糖が入っているなんて知らなかった。)
家に帰れば、よ~く冷えたビールをコップ一杯一気に飲み干すのも楽しみであった。
冷たいものばかり飲んでいれば、当然、下痢になる。
しかし、私は幸運にも胃と腸が異常に丈夫で、
下痢が翌日も続くことはなく、次の日にはまた、元気にコーラをがぶ飲みした。
暑い夏は体力が消耗している上に下痢で体に力が入らなくなるくせに、
カロリーだけは極端に多く取るので、かえって太ったものだ。
私の夏は、こんな情けない記憶が多い。
今はどうだ。
事務所で会議をしたり、パソコンをいじったり、
車や電車、飛行機などで移動をしたり、
客先の事務所で話をしたり、ほとんどクーラーの入った所にいる。
せいぜい現場を見たり、
電車のホーム待っていたりする時が外気の中にいるだけ。
多分、普段は90%以上の時間がクーラーの中にいる生活だろう。
それでも夏は、暑い!と思うのはなぜだろう。
人間、楽をすると、楽に慣れて、楽なのが当たり前になってしまう。
夏のほとんどをクーラーの中で涼しく過ごしているくせに、
夏バテだと感じる自分は、きっと堕落しているに違いない。
まったく情けない限りである。
今月はまだ一度も休んでいない。
やっと今日と明日、何も予定が入らなかった日が出来て、
でも午前中だけ3軒の店舗レイアウトの検討会をやって、
午後から休暇にした。
明日は、会社にも出ないし、快洗隊にも行かない。
もうすぐ開店の大須店にも行かない。
原稿書きもしない。
何もしないと決めた。
来月9月は、第一週の土日がアメリカからの帰りの旅程に当てられるし、
第二週の土日は上海の展覧会に当てられる。
第三週も今現在は空いているが、何か入ってくるに決まっている。
私の親友で、あるガソリンスタンドを経営する人が、
「僕は、日曜日だけは絶対に仕事をせずに、家族のための時間と決めている。」
と言っていた。
一度結婚生活に失敗している彼は、
その教訓から、
自分の人生の七分の一の時間だけは、
家族のために使わなくてはならないと決めたのだそうだ。
それが、家族のためになり、自分のためになり、会社のためになると。
その点、私はいまだにダメだ。
ズルズルと何ヶ月でも家族をほったらかしにして仕事をしてしまうし、
サーキットなどに行ってしまう。
こんな状態では、そのうちに家族から見捨てられてしまうかもしれない。
外で暑い思いをしているわけでもないのに、
夏バテをするほどに堕落し、軟弱になっている自分が、
みんなから見捨てられたりしたら、もっと情けない事になるだろう。
もっと、自分に力を付けて、
ダラダラと時間を掛けなくても良い仕事が出来るようになって、
みんなも良い仕事ができるように、良い采配を振るえるように自分が進歩して、
せめて一週間に一日ぐらい家族のための時間を持って、
自分の家族くらいは自分で大切に出来るようにしなくてはと、
深く反省をしているのです。
と、言いながら、
ちょっとだけ、ほんのちょっとだけ新しい大須店を見た。
中には入らずに、外から写真だけ。
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