2007年02月23日(金曜日)
1587.客が観るがごとく
(成田空港についてから。)
成田空港で国内便に乗り換えるのは、
ちょっと前までANAもJALも第2ターミナルであった。
私が乗ったシンガポール航空は第1ターミナルであったので、
循環バスに乗って第2ターミナルに行く。
今回は乗ったシンガポール航空の便が定刻通りに成田に到着したので、
いつものようにドタバタ走ることはなく、時間の余裕がかなりあった。
ゆっくりバスに乗って、第2ターミナルにゆっくり着いたら、
なんと、
第2ターミナルにはANAがなくなってJALしかいない。
ANAは、第1ターミナルに引っ越したという。
そう言えば、テレビのCMで、
そんなことを言っていたような気がする。
アメリカに行くのは8ヶ月ぶりで、
久しく国際線から国内線への乗り継ぎをやっていなかったので、
私は忘れていた。
というより、知らなかった。
JALの係りのお姉さんが申し訳なさそうな顔をして、
「ANAさんは、第1ターミナルに行っちゃたんです。もう一度バスで行くしかありません。」
と、教えてくれた。
もう一度バスに乗るという事になると、ちょっと時間がやばくなってくる。
急いで、もう一度循環バスに乗り、第1ターミナルに到着するが、
国内線のカウンターがどこあるのか分かりにくく、
少しだけうろうろして、
ビル一階の隅っこの方にあるANAカウンターを見つけ
急いでチェックイン。
私、「ANAは第1ターミナルに変わったんですね。
国際線の降り口に案内を出した方がいいですよ。
第2ターミナルの方に行っちゃいました、」
スタッフ「去年の六月からですよ?変わったのは。」
私、「・・・・・、」
スタッフ「お待たせしました。搭乗口はHになります。」
私、「Hって、どこ?」
スタッフ「あちらです。(指を差して)」
私、「あちらって、向こうの方のあのエスカレーターに乗るの?」
スタッフ「・・・・・はい、」
8ヶ月も前に引っ越したスタッフの人には、
ANAのカウンターが第1ターミナルにあるのは、もう当たり前の事であり、
H搭乗口が、向こうの方にあるエスカレーターで行くのも当たり前の事である。
でも、私は知らない。
一人の旅行で、年に何回も、
国際線から国内線に乗り換える人は滅多にいないと思う。
だったら、相手はその事を知らない人であることが前提であろう。
伝える事とは、
知っている人が知らない人に伝える事、
知っている人しか解らない言い方で、
知らない人に伝えても通じるわけがない。
知らない人に理解して知ってもらうために伝えるのだから、
知らない人には理解できない方法で伝えても伝えた事にならないのだ。
私達は、相手の立場に立つ事をおろそかにしがちである。
そんな事をまた改めて感じた出来事でした。
「客観的に」とは、「客が観るがごとく」である。
客とは相手のこと。
相手が観るように、自分が観ることが出来る事を「客観的に」という。
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