谷 好通コラム

2007年04月05日(木曜日)

1614.今日このごろの話

ホテル暮らしが嫌いになってからどれくらい経つだろう。
かつて昔、私が営業の最前線にいた頃は、
一年の半分以上を出張で暮らし、
ホテルに泊まる日の方が、家で寝る日より多かった。
まさにホテル暮らしと言ってよかった。

 

昔は激しく仕事をしていたからかというと、そうではない。
激しく動いていただけだ。
昔はまだ、たくさんの会社とのお付き合いがなかったので、
一つの土地で出来る仕事の件数が少なく、
東京で一件の仕事をしたあと、すぐに羽田から飛行機に乗って秋田に飛び、
一件の仕事をして仙台に車で走る。
というような移動の仕方をしていた。
実に効率の悪い動き方だ。
だから、なかなか家に帰れずホテル暮らしとなる。

 

また、ミニ観光などもした。
たとえば、北海道の釧路に仕事があった場合、
もちろん一件だけの仕事なので、仕事が終われば移動すれば良いのだが、
仕事が遅い時間の場合など
結局、飛行機の便数が少なくて翌日まで動けない。
そんな時にはジタバタせず、とっととレンタカーを借りてミニ観光をした。
ローカルに行けば行くほど複数の仕事などは無く、
しかも飛行機などの便数が少ないので、
次の日しか移動する事が出来ず、居直ってミニ観光に出かけてしまう。
そんな生活をしていた。
だから、私は北海道や東北の地にはめっぽう詳しく、
下手なガイドよりも、北海道などの見どころをたくさん知っている(つもり)。
そんな事はちっとも自慢になるわけではないが、
とにかくたくさんの所へ行った。
一つの所で仕事の量が少ない分、激しく動いて仕事の量を稼いだ時代だった。

 

ところが、
活動を長く続けてきて、
顧客もたくさんになってくると、
一つの土地での仕事の件数も増えてきて、
ローカルに行っても、時間潰しのミニ観光などしなくても済むようになって来た。
だから、私はここ何年もミニ観光はした事がない。
出張に出るたびにギッシリの予定が入っていて、
時間から時間を実に有意義に仕事が出来る。

 

しかし昔のような仕事の余裕もなくなって、
仕事場から仕事場へ他に見向きもしないような余裕のない生活になってしまった。
仕事ははかどるが、つまらないと言えばつまらない。

 

誤解を恐れず言うならば、
昔は遊びが半分混じっているような、のんびりした部分もあった。
だからなのか、出張先でビジネスホテルに泊まっても、
夜はどこかに飲みに出たり郷土料理を食べたりで、楽しんだ部分もあった。
泊まるのがイヤではなかった。
しかし、今のように毎度びっしりと仕事を詰めて出張に出ると、
仕事が終わるのも夜遅くなって、
繁華街に飲みに出たりしたいとはまったく思わなくなった。
パソコンがあるのでホテルでも仕事が出来てしまうので、
やるべき仕事が残っているし、
それを済ましたら、もう出来るだけ早く寝たい。
こんな時、たいてい夜の12時を大きく回っているのだ。

 

というよりも、
とにかく可能な限り家に帰りたい。
狭いビジネスホテルの空間が息苦しい。
かといって、家の部屋の方がうんと広いかといえば、大して変わらないのだが、
とにかく家に帰りたいのだ。
年をとったら帰趨本能が蘇ってきたのか、
今日も、最終の新幹線に乗って名古屋に帰る。

 

こんな泣き言じみたことを書くときは、
心にエネルギーが減っている証拠なのだ。

 

心のエネルギーの補給といえば、レースに決まっている。
ああ、早く走りたい。
5月の第一戦・岡山TI戦が待ち遠しい。
4月中に練習にも行かなくてはならない。
緩みきったこの体を、ほんの少しでも締めなくてはいけない。

 

心の底から遊ぶために、
仕事をしっかりと進めて、きちんと片付けて置かなくてはならない。
いつもの倍も働いて、しっかりと遊べるようにしておかなくてはいけないのだ。

 

 

とここまで書いたら、
後のシートのオッサンが大きなクシャミを立て続けにした。
口に手を当てたり、ハンカチを当てたりなんてことをしていないストレートなクシャミだ。
クシャミは、唾液のミストが激しく飛散する。
風邪引きのウィルス入りのミストだったら大変である。
仕事に忙しい身で、
風邪などうつされている場合ではないのだ。
人のいる所で、平気でストレートのクシャミをする奴なんて最低だ。

 

とっとと他の席に避難する。
最終の新幹線は、ガラガラなのだ。
あ~情けない。

 

 

と言っても、ホテルに泊まるのが嫌いなだけで
出張が嫌いなわけではない。

 

出張するだけの仕事がそこにあって、
私達を支えてくれている人たちにお会いする事は大好きであるし、
仕事をする仲間がいっぱいいる事が本当にうれしい。
そんな仲間たちに会いに行ける出張は大好きだ。

 

 

ここしばらく撮って、しまっていた写真。

 

我が同士とも言える藤村君が仕事に復帰した。
若いだけにあって、さすがに恐ろしく回復が早い。
しかも、お嫁さんを貰ったのだ。
最高である。

 

 

快洗隊マネージャー会議に出た。
はじめて最初から最後まで出席して、
今、直営快洗隊に何が起こっているのか、よく分かった。

 

 

私の標準的な昼ごはん。
やっぱりカロリーが多過ぎる。
いわしの天ぷらが余分なのだが、
この余分がないと、実に寂しい。

 

 

毎晩、夜遅くまで働いて、なお盛んなのは、バイタリティの桁が違うのか。
恐れ入りました。

 

 

新人の鹿討(ししうち)君。
札幌営業所勤務の予定で、今、快洗隊でしっかりと研修をしている。
写真を見ると、内気でおとなしそうに見えるが、
こいつはびっくりするほどポジティブシンキングで、元気で明るい。
先が楽しみな仲間がまた一人増えた。

 

 

あ~トニーにラスベガスでのことを聞きたい。
これからのことを、ワクワクしながら語り合いたい。
出来るものなら明日にでもロスに飛んで行きたい。
(先回ロスに行った時、大好物のステーキを焼いてくれた時の写真)

 

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2007年04月05日(木曜日)

1613.レイアウト検討会

(この話は、4月3日に書いたものです。)

 

快洗隊の直営店、フランチャイズ店の店舗を作るまでの
第一過程で、店舗用地の候補物件が、
不動産屋さん、建設屋さん、知り合い、FC申込者からたくさん送られてくる。
そのたびに、誰か現地の人間が候補地を見に行き、
候補地として考えられる物件なのか、最初から無理な物件なのかをフルイにかける。

 

良さそうな物件であった場合には、
快洗隊に詳しい人間と現地の担当者、そして私が必ず見に行く。
どの物件であろうと、必ず私は見に行くようにしている。

 

そして立地検討会を開き、
候補地が、快洗隊設置に適切であると判断したら、
どのような快洗隊を建設するか、
店舗全体のレイアウトデザインを決めるために検討会を開く。
この検討会が最も重要な会議で、必ず複数の人間が集まり議論をする。
この検討会だけは、必ず複数の人間で行なう。

 

5人いれば、必ず、5種類以上のアイディアが出るのだ。
ずいぶん以前は、ほとんど私が決めてしまっていた場合が多かったが、
今では、私以外のスタッフの考えたレイアウトが採用される場合が出てきて、
それが結構面白いアイディアが出る。

 

いつまでも、自分が自分がと思っていてはいけないのだ。

 

スタッフが経験を重ねてくれると、
自分とは違った発想で、
自分では思いつかなかった面白いデザインを、
意外に造ってくれるもので、
いつまでも、自分が出張っているだけではいけないと思っている。

 

店舗レイアウトは、
「車の導線」を軸に、「洗車をする場所」、「仕上げをする場所」、
「30分程度のコーティング・KeePreを施工する場所(仕上げ場所と共有でも良い)」
そして、「閉鎖された高価格の研磨を伴うコーティングの施工場所」。
「お客様の待合室」、「トイレ」、「精算室」、「スタッフ休憩室」などなど、
決められた要素を、効率的に配置する。
肝心なのは、導線以上に「お客様の目線」である。
どの作業を、どんな角度の誰の目線で見せるか、
道路からどんな角度で、建物を、どんな看板を、あるいは作業を見せるか。
ものすごくたくさんの要素を考えながら、
レイアウトを組み立てていく。

 

結構大変な作業で、
時には深夜に及ぶ事も、あるいは複数回になることも稀ではない。
いい加減な物を造って
不成功に終わらせる訳には、絶対に行かないのだ。

 

今日も、一軒の快洗隊FCさんの最終繊細レイアウトの検討会が開かれている。

 

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    代表取締役会長兼CEO

    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
    読めば読むほど元気になること間違いなし。・・・の、はず。

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